「非日常な日常」劇場版　殺意の道程　U-3153さんの映画レビュー（感想・評価）

バカリズム脚本のファンである。

TVシリーズは未見。
劇場版というので見にきたものの…笑いがシュール過ぎて、ぶっちゃけ寝た。
どちらかと言うと好きなタイプの構成で、着眼点の斬新さという奇抜な感じは健在。映像的にも秀でているとは思うのだが…俺のコンディションのせいだろうか。
結果的に、寝てた。
「復讐の為の完全犯罪」
導入のテーマは魅力的ではあるのだが…脇道に逸れつつ目的地を目指すというか、最早千鳥足状態で、芯をなかなか喰ってくれない。
おおよそ関係のない事柄に固執するし、本人達の本気度を疑ってしまう。そこに加えて芝居っ気の薄いナチュラルさも相まって、まるで雑談のようなものを延々と見せられてるような印象であった。
殺人計画という非日常的な出来事なはずなのだが、そこに至る起伏には全く触れず、その非日常を日常として消化していくみたいな…バカリズム氏にしか成立させられない手法のようにも思う。
ラストを見るに、しっかりと伏線は回収してあるし、ドンデン返しも用意してあるしで、ちゃんとしてあるのだけれど…睡魔に勝てなかった。

にしても、バカリズム氏の曖昧さってのは群を抜いてる。彼の内面を推し量れないのだ。
一貫性がないって事に一貫性を持ってるとも言えなくもないのだが、白黒ハッキリしない。
サイコパスな役所を演じれば稀代の名優となるのかもしれない。表に出てくる表情とは別の感情を常に抱いているような印象だった。

…などと御託を並べてはいるものの、結果的には寝てしまったので、今後このタイトルを見かけた時は躊躇なくリベンジしたい。