「モノローグが効き過ぎる」ザ・ホワイトタイガー isukeeさんの映画レビュー(感想・評価)
モノローグが効き過ぎる
インド映画なのにダンスも歌も無い
活劇シーンも無い
じゃあ貧困からの成り上がりドラマ、
サクセスストーリーかと
切り替えて淡く期待しながら観続けるけど、
どうやらそうじゃ無いことが序盤から分かる
バルラムの独白が主体となって物語が動き出す
このモノローグがずっとナレーターとなるので、
バルラムによる自己の回想記だと分かるけど、
そのトーンがまるで達観したような、
抑揚が欠けたもので、
これはヤバいドラマかもしれないと
不吉さを感じさせる
1時間30分を超える伏線が重過ぎて、
結末はどうなるのか予測が全くつかない
そんな展開を一気に捲り上げるのは
物語が残り20分を切ってからのこと
搾取のスパイラルと
貧困の連鎖から抜け出すためには
ホワイトタイガーとなるしかない
そんなバルラムの哲学を
長いモノローグを経て
ようやく最後に知る
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