「すべてつながってる、考古学が教えてくれること」時の面影 よしさんの映画レビュー(感想・評価)
すべてつながってる、考古学が教えてくれること
《塚》採掘。過去と繋がっている予感。歴史的発見の裏にあったドラマ、日の目を見なかった功績にスポットを当てる。美しいロケーションとそれを動的に捉える撮影。職人気質紳士の似合う正直者なレイフ・ファインズと、心配になるほど痩せ細ったキャリー・マリガン = 歳を重ねた演技派二人の見事な演技と関係性。単なる雇用主従関係でなく、なんだかもっと人と人として信頼し互いを尊重し合うような。華やかさの抑えたリリー・ジェームズのメガネ姿はときめく。戦火の悲恋を予感させる。相手役ジョージ・マッケイが合いそう。
《時間》という概念と(僕らの頭上に広がる)宇宙。未来の人と先祖をつなげる仕事。意義があるから戦争が近づいても掘り続けている。幕を開けただけ。バイキングよりもっと前、六世紀のアングロ・サクソン。まさしく驚異の発見、見つけたのは誰かの墓でなく人の生き様。歴史的大発見を前に迫る戦争、第二次世界大戦の影。それが過去になる前に瞬間を捉える。刻一刻と病魔に蝕まれていく。死んで朽ちて終わり?いや、私達も悠久の時の一部。
真上から撮られる墓地への道と採掘現場。採掘することは墓掘りか。展開望遠鏡を覗くように、あるいは空襲のように、上下に角度のつけたカメラワークが、気のせいか、普段より目に入った。それは例えば全景を捉えるためということもあるだろうけど、それ以外の面でも様々なことが考えられた。地平線の広がる広大な土地。
軽いから私を?私の名前はペギー
入隊も近いしね
別の人といるときの方が幸せそう
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