プラットフォームのレビュー・感想・評価
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かなりヤバい。ムカデ人間系
設定はCUBE系ですが、かなりヤバい作品でした。
良い意味でムカデ人間と同じ不快感を感じました。
公開できたのが不思議。
しかし魅力はあります。
この手の作品が好きな方にはオススメします。
エンディング後は館内は笑顔がありました。
CUBE系
設定がCUBE好きな人にはそそられるだろうね。
増して縦に食べ物が降りて行くだけという、シンプルな設定なわりに色々ドラマがあって楽しめた。
最初の同部屋のお爺さんはなかなか味があって良いね。
仲良くしてたのに下の階層になった途端人間性がでるのもおもしろい。
おじいさん以外にも何故か飯と降りてくるアジア女や同室になる人間ともドラマがある。
極限になると人は人を食べるのか?
アジア人の殺人の目的がよくわからないが、下に行けば行く程地獄。
主人公が降りて行く過程で、何故か子供用プールでおっさん2人が風呂入ってたのは笑った。
でも、ある程度下の人達でみんなで上、上がってなんとかならなかったのかな?
最後は曖昧に終わり。ある程度風刺的な内容なのはわかるが
もうすこし上で飯作ってた人達が何者かとかは明らかにしてほしかった。
恐ろしい建造物
パンナコッタは煮込み生クリーム
垂直自主管理センターと呼ばれる謎の施設の部屋で、食料を巡り争う人間の話。
・中央の床と天井に大穴があいたコンクリートの部屋。
・100層を優に超えて縦に連なる部屋。
・各階層に2人ずつ。
・食事は大穴に降りくる台座の上に。
・食べられるのは台座がある間だけ。
・上の階層の人の食べ残しが次の階層へ。
・月に1度自分のいる階層がランダムで変えられる。
・上の方なら天国で、下の方には食料は残っておらず。
目覚めると48階層、目の前の男から上述の様な説明を受けてそこでの暮らしが始まって行く。
人間の欲深さや浅ましさと虚しさ等が伝わって来て、それはなかなか良かったけれど、それだけならば序盤だけで充分。
謎解きとか施設は何の為?を問う内容でもないからそれを明確にしないのも構わない。
けれど、ミハルの行動がOKならば、特に食べられない下層の人達は…とか、あーしたらこーしたらと考えが膨らむのが普通だと思うのだけれど、なかなかそういう流れにならず。
やっとこ動き始めたら、もっともらしくそのメッセージ伝わります?が追加されるし、えっ!?設定崩壊してるじゃない。
終わり方も何だかハッキリしなくて締まらなかった。
テーマは何となくわかるが やはり意味不明作品
かなり人を選ぶが、今週(1/29)では2番手。
今年18本目(合計85本目)。 ※見たのはきのう、30日です。
さて、こちら。日本では結構めずらしいスペイン語映画(英語は一切出てこない)。
ただし、抽象度の高い語になればなるほどラテン語語源の単語になるので、英語の知識から意味を推測できるところも一応あります。
まず、この映画のポスター等を見れば、普通には脱出ものであるというように理解すると思うのですが、まったく違います。じゃ、何なのかというとこれもまたわからず。エンディングも中途半端なので、何を伝えたかったのか、という点もはっきりはしません。
ただ、多くの方が書かれている通り、「行き過ぎた資本主義への警笛」「食べ物を粗末にすることへの問題提起」という点があることは一応わかります(この点で、まるで何が何なのか理解不能な樹海村とは一応異なる)。
また、G15という事情からグロテスクな表現が多いのですが、それでもあまりにもまずいものはぼかしが入っています(元から入っているのか、日本だけ入れたのかは不明)。さすがに一線を超えた描写は入れざるを得ないですね。それでも「一線を超えたごくわずかな部分」についてぼかしが入っているだけであり、全体的にみればかなりグロテスクです(ただ、これはG15であり、同じ程度にグロテスクなのに一般指定の樹海村がレーティングなしというのは本当に映倫の基準が謎…)。
多くの方が書かれているように、何を伝えたいのかという点がはっきりしないこと、また、多くの方がいわゆる「脱出物」であると思って見に行くと肩透かしを食らうであろう点はかなりの減点要素かと思います。一方で何名かの方が書かれていた通り、この映画のストーリーのルール、「何か1つは施設に持ち込むことができる」ルールで何を持ち込むのかという点が日本人視点で興味深い(かつ、スペイン語映画というあまりみない映画であることも一因)こと、また、数字が多く登場しますが、これに意味があるのか(例えば「666」であれば意味があるのは明白ですが、それは出ない。私も調べた限りでは不明。スペイン語系の文化なのかもしれませんが、さすがに英語でない資料は読めません)等、一部に知的好奇心をくすぶるところはあります。この点で「もう何がなんだか不明」な樹海村よりは点数は上であり、このような評価にしました。
※ なお、色々なものを持ち込めるようですが、「日本を連想させる包丁」を持ち込む人がいます(日本の江戸時代で、刀を携帯していたのはどんな階級の人でしょう?(小学校の歴史で習いますよね?)そして、その階級の人は今、日本にいるでしょうか?)。この部分も「なんちゃって日本」なのか、「スペインではそういう文化が残っているのか」かは結局わからず。ただ、面白いところではあろうと思います。
下記のような評価で4.0としました。
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(減点0.5) この映画は、開始前の映画の予告編(他の映画で、この映画の告知をしていたとき)からは、どうみても脱出モノなどと思うのですがまったくそうではなく、ちょっとアンフェアに過ぎる(そう思われても仕方がないし、そうでないならちゃんと公式で長めに無料公開分(youtubeなどで最近はよく切り出して判断の材料にさせるようにしていますよね)で判断できるようにすべきだったかなと思います(アンフェアに過ぎる)。
(減点0.7) エンディングもはっきりせず。結局、何をどうしたかったのかが不明であり(わかる方いらっしゃるのでしょうか…)、「管理人」「許可証」などの語が多数出る(おそらく、刑務所管理人、満期出所証明書、くらいな意味合い?)割に、その説明が何もなく不明で、「最初から不明」なのか「スペイン語系の映画を知っていれば文化的に理解できるのか」も不明で、「何がなんだか不明」な状況になっています。
(加点0.2) 一方で「何でも1つ持ち込める」というルールで個々人の収容者が何を持ち込むのか(かなりの部分が公開されています)からスペイン独自の(?)文化を伺いしることができる点、また、「いきすぎた資本主義への警笛」「食べ物を粗末にしてはいけない」という点は理解できる(明確に問題提起はしていないが、一応理解できる)点、特に前者については「行き過ぎた資本主義」は問題提起されることは少なく、そこを不完全ながらにも問題提起した点は、それはそれで少ないとは思えるので、そこは加点要素としました。
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"食映画"だけど全く食欲が湧いてこない。
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ある施設への入所を志願した男が目を覚ますと、真ん中に空洞があってそこに一定時間ごとに食事が降りてくる。その食事は上の人の食べ残しで、下の階層になればなるほど食べ物は無くなり、その階層は1ヶ月ごとにランダムに決まるというスリラー映画。
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この上下の階層という舞台設定から、社会の富裕層から貧困層の縮図なのは確か。上の者は下に降りていく食事にツバやクソを落とすことはできるけど上には何も出来ないし、上の者は下の者のことを考えずに食べ物を食べまくる。
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この料理が誰も手をつけてない時点でも既にあんまり美味しそうじゃなくて、皆手で食べるしかなくてきったねえ食べ方だし、机の上に普通に乗るし、めちゃくちゃ食欲なくなる。そういう時に誰かが食べてるポテトとかの匂いがしてきて、もう私には生ゴミの匂いとしか思えなかった(笑).
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48階層でも既に生ゴミみたいになっている食事は、100階層以下になると完全になくなる。一部の富裕層が富を独占し、最下層だと思っていたけどまだ下には下がいるという構図はまさに今の社会そのもの。
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そうやって自分のことしか考えずに好き勝手やった先に全ての被害を被るのは、きっと最下層にいた人。だからあれがメッセージになったのかな。
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私は、1ヶ月ごとにランダムで階層が変わるのは、これこそ本当の平等なのではと思ってしまったな。
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社会的メッセージとグロを融合させた攻めた映画で、結構すきだった。
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スペイン版・蜘蛛の糸 スーパーハードver.
究極の人間性テスト
富裕層が富を独占している現状を意識して作られた作品であることは間違いない。「穴」と呼ばれる矯正施設は、少なくとも100階以上あるタワーで、各階に2人づつ配置され、最上階から食べ物が支給されるが、制限時間内はいくら食べてもいい。
当然の結果として、上の階層で食い散らされて下層階では残飯すら残っていない。究極の人間性テストとしては面白い設定だが、せっかくのシチュエーションが生かされていない。作り手の思想性が強く出すぎてしまって、映画の状況と同じく、「食い散らかされたまま」エンディングを迎えてしまう。
認定証とは何か、垂直矯正施設である「穴」を運営している組織とは何かなど、伏線や謎は、そのまんまで置いてけぼりにされたままだし、結局、何を持ち込んでもいいんかいっと突っ込みたくなる。
平等を実現するためには、暴力(殺人)をしてもよいという暴力革命思想を肯定するために制作されたのかな。
社会批評という点において、この映画は想像以上によくできている。正直いって驚いた。
食人ホラー。
ナイフでザクザク、人肉クチャクチャ。
殺しっぷりが素晴らしいですね。
スカッとする。
作中に登場するあの施設。現実社会のメタファーとして非常に良くできているので少し言及。
食糧は、エレベーターに乗せられて上から降りてくる。
エレベーターは各階において数分間止まる。
止まっている間に食糧を食べることができる。
上にいる人が食べ過ぎるので、下にいる人が食べる分は残っていない。
ここまではよくあるメタファー。すなわち、社会の中では、富裕層から順番に利益率の高いリソース(不動産とか株の売買券とか)が割り当てられる仕組みとなっており、公平にリソースの分配が行なえないために、貧困がなくならない。
この程度のメタファーであれば、他の映画においても割とよくあるパターンだと思われる。
社会批評という点において、この映画は、他と比べて何枚も上手だ。
この映画に登場するあの施設の構造。
この構造が絶妙。より具体的には、
(A) 「吹き抜け」となっており、吹き抜けを通して各階の様子を知ることができる。
という、この構造。
「民主主義がうまく回らない理由」を見事に説明していた。
貧富の格差を比喩するだけの映画はゴマンと存在する。
しかしながら、「民主主義がうまく回らない理由」を説明する、しかもホラー映画など、はじめてかもしれない。
民主主義はどんな時でもうまく回る良いシステムなのか?決してそうではない。
民主主義をうまく回すために必要不可欠な条件として、次のようなものがある(ルソーが言ってるらしい)。
- 民主主義社会の全ての構成員が、自分の行動の結果(例えば投票行動)が、全ての他人に対してどのような影響を与えているか?が気にかかる。
民主主義社会の構成員の人数が増えれば増えるほど、上の条件を満たせなくなる。
これについては少し想像してもらえばわかるだろう。
例えば、人口100人の村があるとしよう。あなたがこの村の構成員であったとする。このような状況下において、自分の行動の結果が、アカの他人に対してどのような影響を与えているか?を気にする必要が出てくる。人口100人ぐらいの村であれば、全ての構成員は顔見知りだ。全てが顔見知りの状況下において、自分だけが抜け駆けして、利益を得るために他人を蹴落とす行動は抑制される。
例えば、人口1億人の国があるとしよう。あなたがこの国の構成員であったとする。このような状況下において、自分の行動の結果が、アカの他人に対してどのような影響を与えているか?を気にする必要は微塵もない。人口1億人ぐらいの国であれば、ほとんどの構成員は顔見知りではなくなる。自分だけが抜け駆けして、利益を得たとしても、他人から後ろ指を刺されることはない。もちろん、自分と近い関係にいる人間には、自分が抜け駆けしたことがバレてしまう。そうなったとしても、全く違う人間との人間関係を新しく作れば問題はない。代わりの人間は1億人もいるのだ。自分の悪事がバレたら次の人間関係に移れば良い、となってしまう。
このように、民主主義がうまく回るためには、構成員の人数に上限があるのである。これがルソーが言っていたことだ。
この映画に登場する施設は200層以上ある。
上から降りてくる食べ物を、民主主義的に上手く分配するためには、200層は明らかに多過ぎるのだ。1〜10層にいる恵まれた人間からは、200層付近にいる悲惨な人間の顔が見えない。だから、上層にいる恵まれた人間は、下層にいる悲惨な人々のことを気にせずに、自分だけの私腹を肥やすことに邁進できてしまう。
映画の結末、この映画の主人公たちが取った解決策は民主主義的ではなく、どちらかといえば社会主義的なものであった。武力によって無理矢理リソースを管理し、それを分配する。どちらかというと、戦中の日本の配給制のようなものに近い。
民主主義的に解決する方法はないのか?
ない(と、私は思っている)。なぜないとわかるのか?
それは、人間の個人個人の問題ではなく、これはシステムの欠陥だからだ。
すなわち、200層だから悪い。200層もあるから民主主義的な解決方法が上手く回らない。
もし、この施設が200層ではなく20層だったらどうであろう?
20層の施設が10個ある。
これであれば、民主主義的な解決策が可能となる。
20層であれば、上層から下層、全ての部屋にいる人間と顔見知りとなれる。
そして、もし自分が上層にいた時に私腹を肥やすような行動をした場合、自分が下層に回った時に仕返しをされてしまう。
20層であれば、誰が悪いことをしたのか?が一目瞭然になってしまうからだ。
この映画は、「民主主義がうまく回らない理由は、人間の心の問題ではなく、システムの問題であるのではないか?」という示唆を、観客に与えてくれる。
この点について、まじで凄い映画だと思った。
シチュエーションは最高なんだけど…
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