プラットフォームのレビュー・感想・評価
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階級社会のメタファー
凄まじい映画だった。
"穴"と言われる、上層階から食べ物が降りてくる牢獄。
これは現代の格差社会のメタファーだろう。
しかしブラックジョークとして笑え飛ばせないくらいシリアスだ。
映画の舞台そのものを社会構造のメタファーとして利用した作品はいくつもあった。
スノーピアサーもそうだろう。
しかし本作ではその社会構造の変えられなさ。
人間の醜さがこれでと描かれる。
エンディングを迎える時何を思うか、そこに真実があるのかもしれない。
【ダンテ「神曲」/究極のプラットフォーム】
「ハウス・ジャック・ビルト」もそうだが、世界を階層に分けた表現は、ダンテの「神曲」からヒントを得ていると思う。
冒頭の(多分)ナレーションのセリフ、
世界は「上にいるもの、下にいるもの、転落するもの」で成り立っている。
きっと、この作品も、ダンテの「新曲」にインスパイアされた作品なのだと思った。
ダンテは「神曲」で、僕たちの行き着く世界を天国、地獄、煉獄に分け、更に、それを細かい複数の階層に分けて説明している。
ただ、異なるのは、ダンテの世界観は、人間の犯した罪で、どの階層に所属するのか決まるところだ。
この作品は、所属する階層は入れ替わる。
きっと、ここには意味がある。
そして、上からおこぼれのように落ちてくる食べ物で生きながらえる。
富は上の階層のものが独占して、しもじもは残り物なのだ。
ゴレンをはじめ、全てのものが、この階層を巡るのも、ダンテが地獄、煉獄、天国と生きたまま巡ったのと通じるところがあるのだろうか。
実は、これによって、僕たちの世界の有りようを示唆しているのではないだろうか。
全ての階層に行き渡る十分な食事の量がある。
しかし、人間は垂直には分け合えない。いや、分け合わないのだ。
施せるのは上層階のものだけで、上層階には施しの必要性を説くものがいるにはいるが、わずかだ。
それは、下層での経験や、欲求から、そうなるのだ。
実は、ダンテの「新曲」に当てはめれば、0階の管理者が天国なのではないか。残りは地獄だ。
十分に施しているではないかと考えているが、その後は、放置だ。
もしかしたら、人間自身が愚かさ改めなくてはならないと考えているのかもしれない。
しかし、ではなぜ、垂直で、水平な世界ではないのか。
神は、自身の権威を知らしめるために、世界を垂直にしたのではないのか。
これが、この世界の究極のプラットフォームなのだ。
中世、書物はラテン語で書くことが決まりだったが、ダンテは、多くの人が読めるようにと、「新曲」をイタリアの方言であるトスカーナ語で書いたことによって罪に問われ、追放されることになる。
まるで、ゴレンが最下層で、子供を残し立ち去るようだ。
ゴレンが持ち込んだ本は「ドン・キホーテ」。これもある意味、教会の権威に対抗しようとしたダンテにも重なる。
「罪多き偉人は罪人でしかなく、寛大でない富者は貧者だ。富は持っているより使うことで脚合わせになるが、気まぐれではなく上手に使う必要がある」という言葉も現代社会に対する皮肉のように聞こえる。
評価はあまり高くはないみたいだけれども、皮肉が効いてて、暗示もあって、僕はかなり面白い作品だと思う。
平和とは
🔪サクッと一時間半
宗教的なメッセージにおもいました。無数の階層が現しているのは、格差社会というより人生そのものの縮図であろう。最上階で見たご馳走は、「神が用意した」この世の、「本当の美しさ」かもしれない。
黒人バハラト(いいやつ)が下層へ降りていく途中で恩師に再会します。使命を通じて彼の魂の成長を示していると思う。
ランダムに階層が変わるのも、波瀾万丈の人の人生の浮き沈みそのものではないだろうか。色んな立場を経験し、学んでいく。そして「認定証」も魂の、カルマからの脱出や解脱、神格化を現してるかと。。「外」に出てからが本番だと言われていたので、あそこ(現世世界)はつまるところ、修行の場ですな(◍ ´꒳` ◍)フム
最下層にいた少女は…宗教的知識があまりないのでわかりませんが、きっとなにかの暗喩かと思われます。最上階の偉そうなひとはさながら「神さま」を現しているのかな…?
…ゴレンはあの後、天使にでもなれるのかな~?
女性性は宗教的には暴力性とか色欲を象徴してたと思うので、あの殺人鬼もゴレンが乗り越えるべき試練の一だったのだろうか
密室スリラーだから、あの有名なCUBEが面白かったって人には特にオススメしたいかな。
でもこちらはより宗教的な味付けが濃いようにおもう。殺人+食人描写もあり、かなりグロテスクなシーンが多いのでニガテな人は要注意。
追記:下のほうにいたサムライソードと刺青のコンビがつえーっておもった(๑• •๑)
あのあたりは仏教的に考えると阿修羅道なのかも…
何階(難解)でした!?
んーーーー。ちょっと面白くなかったかな。
どこぞのゲーム実況者もネタにしてたな(笑)。
上のフロアーから一番下のフロアーまで、順々に食事が降りていくんだけど…
あれって何かの実験の為に集められた人達なんだよね?
その人達の素性も、主催者も良く判らなかったし、あれだけ金かけてやるんだから、あんなんでもちゃんとデータ取ってるんだろうし…。
自分の子供を探していると言っていた女性のお子様がちゃんと居て、その子がキーになってると?
私の理解力が乏しいのか…最後が全く理解出来なかった。
ただ、汚く食い散らかした食べ物を横目に見ながら、人間同士のバトルを眺める的な…。
ほんと、最後とかイミフ過ぎて…。
自分自身も理解しようと思ってないんだと思う。余りに興味がなくて。
風刺の寓話
お話の構成は面白かったが…
レビュー
人は "必要なものを必要なだけ" で留めること知っててもやらない
作品に込められたメッセージ
設定はシンプル、ストーリーは深い…のか?
結末はいかに?
パンナコッタ食べたいです
何の予告も見ずになんとなく見始めたらなんかCUBEっぽい映画だなぁと思いつつ…
最初の展開と設定はすごく楽しめた。
同室のおっちゃんの咀嚼音が気持ち悪いよ〜〜人の痛ましいグロ映像よりもグチャグチャと食べる映像と咀嚼音がなによりもゾッとする。
上からう○こ落ちてくるしw
犬は内臓グチャグチャにされるし…人間のグロシーンは全然いいけどペットはちょっと…
これ見た後はしばらく何も食べたくない。
ラストの展開も『?』だった。
最後の方ボコボコにされてから子供発見してパンナコッタ食わせた所らへんから飽きてきてしまって集中力が切れた。
あの子供は、いつも子供を探してるイカれたアジア女の子供だったのかな?
ラストのあれはどういうことだったの?
だれか教えてくれ…
無機質空間は好き
怖くはないけどちょっとグロテスクね🙀
こういう映画ってアイデアは面白いけどラストのオチが残念なパターン多い。着想は良いのに作り込まずに勢いでオールアップまでいってしまった残念な映画をたくさん観てきた。
そしてこの作品もまた同じく…。
この仕掛け、舞台設定はすごく面白いのに、オチの部分が弱い…!
はじめの方は「え、どうなるの⁉︎」「ここからどう展開するの⁉︎」って刺激的だけれども、ある程度残り時間が短くなってきた頃にはその期待感は雲散霧消していき危険な香りが漂いはじめてしまう…。
個人的に一番好きではないパターンで、はじめのスリリングさも怖さも何もかも置き去りにして啓示的な示唆を散りばめて終わってしまった。
その辺の深読みをしたくなるのは本編が面白い場合で、そうじゃないと「あーキリスト系ねぇ、うん、そうねそうね」ともう一つひとつを解明していこうとも思わない。
とにかく、タワーのようなケーキとパンナコッタを食べたくなる!
あと、トイレ無いやん!風呂も!臭いやん!
かなり好き嫌いあるかも。社会風刺的。
立場よって人は変わる
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