プラットフォームのレビュー・感想・評価
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ワンアイデアでは映画はできない
プラットフォームに乗った豪勢な食卓が上の階から降りてくる。上の階の人がさきに美味しいところを食べるので、下の人たちは食べかすをあさるしかない――誰が見ても、現代社会批評だというのは分かるのですが、その仕掛けを作ったところで作り手たちの意欲はなくなり、あとは単調に(予想の範囲内で)進んでいくのでだんだん退屈に。要するに先が見えるのである。
で、最後まで眠気と戦いつつ見たのだが、何のひねりもなく、観念的な終わり方でラスト。もっとこの施設そのものをぶっ壊すとか、施設から外に出るとか、そういうふうな展開がないのにはがっかりした。これでは「戦い」にもなっていない。主人公たちの自己満足で終わる物語になってしまった。
映像に圧倒された。がしかしグロい…
薄目で一気に見入って仕舞う垂直世界に救いは必要か🙀
グロい、が深く面白い!
過激な切り口で伝える、人類へのメッセージ
🔪 人 類 獣 性 空 前 見 證 🥩
香港仕様の宣伝文句の字面が、
映画の内容を的確に表現しているような
気がしつつの『プラットフォーム』!
上層から下層へと謎の移動プラットフォームで
運ばれてくる料理(の残飯)、
という絵面はかなりのキャッチーさではあったものの、
特殊設定で持つ者と持たざる者=
社会の縮図をメタファー的に描く先人といえばの
ポン・ジュノ御大の作品とやはり比べてしまうワケで、
その辺イマイチ面白に繋がっていなかったかなと。
特に日本公開版に関しては、
割と重要なショッキングシーンにがっつり
ボカシが入っているという不粋かつ
興醒め感MAXなのもいただけなかったですね〜。
※切れ味バツグン包丁=サムライ・プラスを
駆使するクチャラー全開の爺さんは、
見た目もキャラも良かったと思います👴🏻
パンナコッタ
何層にも区切られた巨大な高層ビル風の建物の中で繰り広げられるサバイバル生活を通して、格差社会や食料廃棄という現代病を描くと共に人間のエゴにフォーカスしたワンシチュエーションスリラー。
アイデアはなかなかのもの。おそらく今後リメイクが登場するかも?中央に大きな長方形の穴が開いたコンクリート部屋には二人の人間(自ら希望して来た者や犯罪者として送り込まれた者がいた)がいて、最上階から順番に降りてくるプラットフォームに載せられたあらゆる御馳走を貪り食うだけの毎日だった。下層に行けば行くほど食べ物は底をつき、自殺する者やパートナーを殺して死体の肉を食らう者までいた。ひとつの階層にいる期間は一か月、それを過ぎると階層とパートナーがシャッフルされる仕組み。しかしどのような方法でシャッフルされていたのかは不明。催眠ガスでも嗅がせて眠らせた隙に係員が移動させていたのかもしれない。あともうひとつ気になったのが自らの意志でやってきた者の目的。認定書がもらえる、というセリフがあったがこれによりどんなメリットが生じるのか、このあたりも言及されていなかったのがいただけない。
多少のモヤモヤは残ったが、密室ドラマとしてはまぁまぁの部類。
食糧の一部を取り置きして後で食べようとすると室温が急激に上下動していたので、監視カメラがあったのだろうか。本作は入居者を管理する側の描写をほとんど無視して(唯一女性職員が愛犬と共に入居してくるだけ)ひたすら監視される者だけを映し出す。この一方通行が恐怖を増幅させ、物語を簡素化させてくれていた。最大のテーマは極限状態の連帯だと思う。
餓死寸前という生死の境で人間は他人のために行動できるのか。
主人公は黒人のパートナーと組んでプラットフォームに乗り、一階づつ降下していく。一人分だけ皆が食べ続ければ最下層の人にも食料が行きわたり誰も餓死せずに済むのだ。これを証明しようと二人は説得を繰り返すのだが、従わない者は構わず撲殺していた。遂に二人は333層という最下層にたどり着く。そこにいたのは一人の女の子。最後まで残していたパンナコッタを食べさせた後、プラットフォームに女の子を乗せる。この子が最上階へ辿り着けば管理者へのメッセージになる。高速で上昇していくプラットフォームがラストカット。
極限状態でも人間は助け合える・・・伝えようとしたメッセージは普遍的であるが、造反者を皆殺しにした後では説得力に欠けたと言わざるを得ない。希望と絶望がないまぜにされたような作品だった。
びっくりしました。
狭い部屋、部屋の中央にある謎の穴、エレベーター式で上から降りてくるごちそう…など、今まで見たことないような絵面で最初はどんな設定なんだろうとワクワクしました。密室ゲームの気分です。
少しずつ明かされてくるこの施設の謎と、降りてくるごちそうが乗ったテーブルの使い方がおもしろかったです。ラストは普通かな〜!エログロ暴力ありで見応えありました。
なんの目的で?誰が?をやっぱり気にしてしまう
上から降りてくるのは大量の食事、それを上の階層の人間から順番に食べていくという謎の施設に入った男の話。「CUBE」や「SAW」のようなシチュエーションスリラー。
この施設の目的や管理者の正体とか、あまり細かいことは考えちゃいけないんだろうけど、食事が乗ってる台はどうやって上下に動いているんだろう?とか、こんだけ多くの階層を作れる建造物(地下に作ったとしても)できる?とか頭の隅で考えてしまった。
そして問題はこの映画のテーマがここからどうやって出るのか?ではないこと。自分から入った人間もいるし、刑罰として入っている人間もいる。自分が出る時期をわかってる人もいたりして。人間社会の縮図を作ろうとしたのか、人間の本性を描こうとしたからなのか、謎解きのタネ明かしのようなスッキリ感も、騙し合いのスリルみたいなものも著しく欠けていた。
それでもショッキングな映像が結構あるのでそういうのが好きな人はもう少しマシな評価になるかもしれない。個人的には低評価。
どちらかと言うとグロい。
サムライ・マックス
格差社会の一番ギスギスした部分を切り取り、とびきりのアレンジを加えワンシチュエーションスリラーとして仕上げた作品。
倫理観ゼロ、不快指数マックス。
デスゲームや脱出劇とは全く異なるテイストで、常に新鮮かつ先の読めない展開が続き、非常に面白かった。
上から降りてきた食べ物を食べる。残りは下へ行く。
「穴」のシンプルな構造に翻弄され、飢えたり飢えさせたり食ったり食われたり生きたり死んだりする人間たち。
ランダムに階層が入れ替わることで、他人への憎悪と自分本位がエスカレートしていく。
皆が必要最低限だけ持てば皆で生きていけるはずなのに、そうはいかない現実。
負のループを抜け出さんとする人のなんと非力なことよ!
平和を求めても結局は暴力と殺しに頼り押さえつけてしまうしかないジレンマ。
予期せぬカニバリズムに慄きつつ興奮する。
食うか食われるか。突き出せサムライ・マックス!
爺さんによる「なるべく生かして少しずつ食べる」という主人公食計画がすごく良かったので、あの唐突な中断は少しもったいなく思う。
普通なら上手いこと脱出するかなんとか期日を迎えるか管理者と対峙するか…とにかく外界へ向かうラストになりそうだけど、逆に内へ下へと入り込んでいくのが面白い。
次の世代へ未来を託す、なんとも絶妙な気持ちになるラスト。次の世代がさらなる地獄を見るかもしれないのに。
穴の仕組みは?施設としての役割は?管理者の狙いは?
ミハルは最下層までは行かなかったのか?
あの娘はあの後どうなるのか?
分からないことが気持ち悪さを増幅させる。
そこをツッコミ所とするのはあまりに無粋よね。
あの施設や閉じ込められた人間、働く人間の背景を想像するだけで楽しい。
どこの階層でどんな地獄が繰り広げられているのか。
通り過ぎる際に垣間見えるモノにゾクゾクする。
0階層でひたすらに料理を作る人たちがかなりプロフェッショナルな仕事ぶりを見せているのがまた面白い。
こんな非生産的な施設のために何を頑張っているのか…もしかして毎日一生懸命働いている我々への皮肉?いやだな、やめて頂戴。
どれだけ美しく美味しそうに盛り付けても、食い散らかされてどんどんグロテスクに荒れていく料理たち。
料理が大量に並ぶ様ってそもそも気持ち悪いよね。人間の食欲をデーンと見せつけられているようで。
バイキングとかもうあんまり行きたくな。
限られた富を意地汚く独占する上層、おこぼれすら手に入らない下層。現実世界をギュッと凝縮したような穴。
意味深なモチーフが多く、きっと色々な暗喩が込められているんだろうと思う。
深読みも楽しいけれど、物語そのものが面白くスリラーとして完成度が高い作品だった。
お行儀のカケラも無いし倫理的に終わってる部分が多く、人の醜い部分を剥き出しに見せてくれる、不愉快で影響の大きい映画。とても好き。
朝から何も食べていない状態で観たので、観賞後すごくお腹が空いたので上品な中華を頂いた。
お箸やレンゲがあるってなんて幸せなんだろうと思った。
倉庫で働くおじさんと若者を描く舞台を経て映画が作られています。
脚本家のペドロ・リベロさんは舞台作家なんですね。日本での公演はないようですが、年齢の離れた二人が倉庫で働かざるをえない日常を社会的な風刺を存分に含めた作品で観客から大好評を得たらしいです。
社会性を下地に敷いた脚本で、現在の社会構造を抽象的に描きながら日常の悲惨さを描写しているんですよね。
200階以上の構造物で、それぞれの階の中心部に正方形の穴が開いていて、そこを上から一日一回、食事がプラットフォームに乗って降りてくるんです。それが来ないときには、底まで続くであろうただの穴なんですね。ですから、不要物をその穴に投げれば、捨てればいいんです...。トイレとか。
それで、たまにヒトが落ちることがあります(落とされる?)。
自分の上の階にいる人に話しかけられたり、自分の下の階の様子をチラ見できるのがまたいい設定なんです。
ひと月ごとに無作為に自分のいる階が入れ替わるというランダムな強制力、ひとつだけ自分の意思で持ちこめるモノ、選択できるものは自分の信念と行動、というように自分の意思で変えられないものと変えることができるものを制限されているのが面白く感じられました。
『冷たい熱帯魚』を思い出したところもありますが、終盤に見せられる下層階の見せ方には寒気が立ちました。札束を握りしめて呆然としている人がいたり、黒焦げで横たわっていたり、一番驚いたのはヒトがいない階があるんです。自分で落ちたんでしょう...。ヒトがいない階には食事を運ぶプラットフォームは止まらないんです。スーッと降りていくんです。
最後に主人公はその底にたどり着いて希望を託したあとに自分はスクリーンの外へ歩いて行きます。その顔に達成感や安堵した様子は見られません。
そしてこの最上階の存在は彼の託した希望に対峙して何を思うのでしょうか。
私はこのプラットフォームがなくなるようには思えません。これからもどこにでもこの建物は存在するんです。現代の社会の一部として。
勿体ない!
久々のグロムービー
かなりヤバい。ムカデ人間系
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