「70s犯罪映画への愛に溢れた作家主義」アイム・ユア・ウーマン よしさんの映画レビュー(感想・評価)
70s犯罪映画への愛に溢れた作家主義
《かんしゃく玉》エディと料理の下手なジーンが出会い恋に落ちた --- アウー!スタイリッシュ、スマート、スリリングな70年代犯罪映画への愛に溢れた作家主義を堪能。見る前から『グロリア』のような作品を期待・想像していた。タバコに火は点けないカルと始まる逃避行。彼は頼れるけど戻れるときに戻る。そこで徐々に見えてくる真実と、一周回って案外呆気ない進み方、ケリの付け方がシネフィルや批評家からの受けが良さそうな一本。何も展開それ自体が難しいわけでなく、むしろシンプル単調ですらあるように思えるかもしれない。ただ、賢い物語の運び方で何とも言い難い深みを感じさせる。洗練された語り口と走る緊張感に、内容自体も思ったより複雑な大人の映画だった。本編を見た後にはタイトルすら深い。もし『グロリア』をリメイクするなら、ジーナ・ローランズ御大が迫力満点に演じていたタイトルロール主演はエミリー・ブラント姐さんで。振り返っちゃいけない。
いるんでしょ喫煙を止めてくれた人が、つまりあなたを愛してくれた人が「家族に作る?それなら世界一のシェフよ」I killed Mike.
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