劇場公開日 2021年4月17日

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ヒロシマへの誓い サーロー節子とともにのレビュー・感想・評価

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4.5過ちは繰返しませぬから

2021年5月16日
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鑑賞方法:映画館

1997年 国連の核兵器禁止条約採択の際
緑色(賛成)のランプの点灯が続く中で
JAPANは点灯しなかったシーンが印象的だった

節子さん、竹内さん
日本人に対してメッセージはありますか?

私は同じ日本人として
広島にも平和記念公園にも
行ったことすらなくて
恥ずかしいと思った
コロナが収束したら
真っ先に行こうと思う

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xxminaxx

3.5終わりの始まり

2021年4月29日
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配信で鑑賞。極めてシンプルなドキュメンタリー。被爆者である主人公の人生と核廃絶への力強い取り組み。

日本ではやたらと政治色が強くて辟易するが

核の恐ろしさを身をもって知っている日本人はもっと彼女に続いても良い。

当たり前の正論のドキュメンタリーでメッセージもシンプルだが、正論すぎて最後のノーベル賞まで一気に見れた。

私的には、戦後日教組の唯一無二とも言える功績が反核平和学習で、日本人なら共鳴できるメッセージではある。

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満塁本塁打

4.0言葉の強さ

2021年4月26日
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鑑賞方法:映画館

「爆弾は持って良いが、核兵器はダメだ」というのは、究極的には偽善だろう。
また、アメリカへの軍事依存から脱却する場合(そうすべきだ)、今の日本の地政学的状況で、一方的に「核保有しない」という選択肢はありえるのか?

しかし、「核兵器禁止条約の前文」にあるように、「偶発や誤算あるいは意図に基づく核兵器の爆発を含め、核兵器が存在し続けることで生じる危険性」は、いかんともしがたい。
この映画を観ながら、核廃絶は「理想」でなく、実は逆に「何が一番現実的なのか」という問題なのだなと、視点を変えさせられた。

節子さんの語る言葉は強い。
小賢しい「核による防衛論」などは、一撃で粉砕するほどの力に満ちている。
長年にわたる活動を通して、練りに練られたであろうレトリック。おとなしい証言者でなく、戦略を持って闘う人だ。
そのレトリックが、多くの親戚や知人を失った“サバイバー”としての真心と一体となって、聴く者の臓腑をえぐる。
“溶けて炭化した”人々への思い。甥の死を語るシーンは、涙なしでは観れなかった。

ノーベル賞受賞で見事な“オチ”がついたが、節子さんと竹内家のエピソードとの親和性は高いとは言えず、ドキュメンタリーとしての出来は高いとは言えないかもしれない。
しかし、節子さんの歯に衣着せぬ言葉を、マスメディアによる“フィルター”をかけることなく、ストレートに聞くことができて良かった。

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Imperator

4.5鑑賞にあたってはティッシュとハンカチが必須です

2021年4月22日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

 節子さん、ヒロシマの被爆者サーロー節子さんがドキュメンタリーの中心だ。被爆二世である竹内道さんがプロデュースし、ナレーションも担当。戦後から一貫して被爆体験を語り核兵器廃絶を訴え続けてきた節子さんに対して、竹内さんの母親が死ぬまで沈黙し続けたことを対比させる。節子さんの勇気は壮絶だが、竹内さんの母親が必ずしも勇気のない人ではなかったことが、作品の中で次第に明らかになる。

 節子さんは50年以上連れ添った夫のことをsoul mate(魂の友)と呼ぶ。英語でも日本語でも、とてもいい言葉だと思う。夫婦でもパートナーでもなく、ましてや同居人でもなく、魂の友と呼べる存在があったことは節子さんにとって僥倖である。そこまでわかり合える人間が近くにいる人は少ないだろう。
 以前、野球の落合博満選手がテレビで、世界中が敵になっても妻ひとりが応援してくれればそれでいいという意味合いの発言をしていた。印象に残った言葉だったのでいまだに憶えている。落合選手にとって奥さんは魂の友なのだろう。三冠王を三度も獲得した背景が少し理解できた気がしたものだ。

 節子さんは自分が差別主義者だったことを臆せずに告白する。ソーシャルワーカーの仕事を通じて貧しい人々と接することで、それに気づいたとのことだ。小さな頃からの封建主義教育で植え付けられた差別意識を克服するの大変な努力が必要で、多くの人はその努力を放棄して、差別を正当化してしまう。元五輪準備委員会会長の森喜朗がその典型だ。
 そして森喜朗と同じような差別意識は誰もが持っている。もちろん当方も持っている。差別は不寛容だから、何らかの不寛容な感情を抱いたと自覚したときに、これは差別ではないかと自省することにした。一生自省し続けることになるだろうと覚悟している。

 節子さんは普段から英語で話す。67年も英語で暮らしているから、20年にも満たない日本語での生活に比べれば、圧倒的に英語のほうがしっくりくるのだろう。地方から東京に出てきて東京暮らしのほうが長くなると方言を話せなくなってしまう場合があるのと同じである。
 被爆したときは日本語を話していた訳だが、被爆体験は英語でも十分に表現できるのだと感心した。英語にない単語は日本語をそのまま使えばいい。tofu や sushi が英語になっていたり、麻婆豆腐が日本語になっているのと同じで、節子さんの hibakusha やワンガリさんが使った mottainai もそのうち英英辞典に載るのだろう。

 節子さんが応援した核兵器禁止条約が2017年7月7日に国連総会で採択されたことは非常に意義のあることで、節子さんによれば、これまで倫理的道義的によくないとされてきた核兵器が、これからは違法となる訳だ。国連総会の採択に激しく反対し、欠席するように各国を脅したのは、その年の1月まで駐日米大使を勤めていたキャロライン・ケネディである。
 同条約は今年(2021年)の1月22日に発効したが、日本はアメリカのポチだから、この有意義な条約をいまだに批准していない。今月(2021年4月)にアメリカまでのこのこ出かけていった稀代の無能首相がまっさきに挨拶したのがキャロライン・ケネディである。バイデンに脅されて中国の悪口まで言わされていたが、日中関係が経済的に巨大であることを多分知らないのだろう。関係悪化は即日本経済にダメージを与える。万が一アメリカと中国が衝突したら、真っ先に犠牲になるのは沖縄に決まっている。
 そんなアホのガースーはもう帰国したが、海外から入国したすべての人が2週間のカンヅメが強制されている。しかしその指令を出した当の本人は帰国して平気であちこちほっつき歩いている。もしかしたらコロナウイルスを撒き散らしているかもしれない。1年くらい隔離してほしい。

 節子さんの純粋で勇気のある行動や発言や演説には心から感動して、鑑賞中は涙も鼻水も流してしまった(鑑賞にあたってはティッシュとハンカチが必須です)。すべての核保有国とその衛星国(日本をはじめとするポチの国)が核兵器禁止条約を批准する日は当分来ないだろう。当方のようなペシミストは近い将来、地球温暖化が解決する前に人類は核戦争で死滅するだろうと悲観しているが、もし本作品を世界中の人が観たら、核兵器が人間に何をするかという節子さんの訴えが伝わるだろう。もしかすると核戦争を防げるかもしれない。僅かな光が見えた気がした。

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耶馬英彦

1.0サーロー節子さんの偉業

2021年3月7日
PCから投稿

サーロー節子さんの偉業を知りたくて観ました。サーローさんの次世代へ向けた、強いメッセージを受け取れました。悲惨な実体験を伝えていただける貴重な内容です。
ただ、竹内道さんという方の周辺の取材部分が全体の焦点をぼやけさせてしまっている気がして、ドキュメンタリーとして残念に感じました。
竹内さんの祖父の方が偉い御医者様だったとか昭和天皇に会ったことがあるとか......それらは、サーロー節子さんの偉業を知りヒロシマと核問題を考えたい自分にとっては全く不要な情報で、まるで知らない他人の家の家柄自慢を観させられているような違和感を覚えました。

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平賀

4.5彼女は頑張ってる

2021年2月6日
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鑑賞方法:映画館

悲しい

難しい

2017年にノーベル平和賞を受賞したICANの共同代表で国連などで被爆体験を訴えてきたサーロー節子のドキュメンタリー作品。
彼女は13歳の時に広島で被爆し、学校を卒業後カナダ人と結婚しトロントに移住し、核兵器の悲惨さや恐ろしさを訴え、平和活動を続けている。
作品の中では、今年になって50ヶ国が批准した核兵器禁止条約の発効を期待してた。
被爆2世の竹内道枝が、自分の母親が差別を恐れ、何も話さなかったことの意味を考えるところもよくわかる。
広島、長崎だけじゃなく、東日本大震災での福島も放射能による差別を受けている現実が存在してるんだから。

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りあの

5.0彼女がいなければ核兵器禁止条約はできなかったのではないか。

2021年1月30日
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サーロー節子さんの被爆者としての人生の歩みと核兵器廃絶に挑む力強さに感動しました。若い頃はとても可愛らしくチャーミング。
核被爆はごく限られた人で共有されているだけで、まだまだ多くの人は関心もない。
戦後の差別の残るアメリカ、カナダで被爆者として生き抜き、英語力をもって怯まず核兵器廃絶を訴え続けるその姿勢を多くの人に見てほしいと思う。広島にいる私も、そこまで知りませんでした。
とてもいいドキュメンタリー映画でした。

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M.Joe

5.0This is a beginning of the end of nuclear weapons.

2021年1月25日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

 始まったばかり。広島に原爆が投下されて75年が経った。広島平和記念式典では安倍総理の内容の薄い淡々とした式辞が述べられていた。わざわざ「核兵器禁止条約に批准するには時期尚早である」と言い訳がましいことを語ってた。いや、なぜ日本政府は批准しないのだ?世界で唯一の被爆国であるというのに。日本が参加することが最も効果的だというのに。もう言い訳は聞きたくない。核兵器の抑止力だとか、核の傘にあるだとかは関係ない。原爆は人の命を一瞬にして消し去る兵器にしかすぎないのだから・・・

 映画は生涯を反核運動に費やし、ICANとしてノーベル平和賞を受賞した被爆者サーロー節子さんと同じく被爆二世である竹内道さんに密着したドキュメンタリー。講演で原爆の惨状を海外の方に訴え、多くの外国人に共感を得ている。もちろん、彼女自身が経験した原爆被害のおぞましさがあってこそなのだが、こうやって語り継ぐ者がいなくなることも心配になってくる。

 活動をライフワークにしようとカナダ人男性と結婚し、海外へと移住。バージニア州では有色人種の結婚式が認められずにワシントンD.C.で行ったというエピソードも紹介されていた。竹内道さんは父親が日赤病院の院長であり、父が見聞した45年から52年までの日記が見つからず、日本に帰ったときに天皇謁見の絵を探していた。

 反核運動の歴史として、ビキニ環礁核実験が行われた1954年には全国でデモが行われた。そして1980年のレーガン大統領時代にもアメリカで反核機運が盛り上がったものの、冷戦終結とともに下火になってしまう。それでもサーロー節子は夫の後押しもあり、ソーシャルワーカーとして働きながら運動を続けていた。

 終盤では、2017年国連総会におけるスピーチと核兵器禁止条約採択の様子。世界を動かしたのだ!なぜか涙が止まらない。歓喜の声とともに、生きているうちに核兵器がなくなると予言する彼女の信念が伝わってくる。そして、竹内さんも長崎での被爆者・木村さんの言葉を聞いてハッとする。沈黙を保っていたのは子どもが被爆二世であることで差別を受けるのではないかと危惧していたからという話。今の世の中、なぜか差別やヘイトが大きく取り上げられるように、人間の愚かさが表面化してきている。だから、沈黙することも親の愛情だったのだと、あらためて思い知らされた。

 日本が核兵器禁止条約に批准することに反対の意見も多数ある。しかし、「核の抑止力」は「市民を殺すぞ」という脅しに過ぎないという根本的な点で理解しなければならない。抑止力なんてのはヤクザのやり方と同じだよ。

※2021年1月22日核兵器禁止条約が発効した。条約には核保有国や核の傘にある日本などが参加していない。ただし、核兵器がすぐに削減されるわけではない。条約の推進国は、核兵器は違法であるというあらたな国際規範が確立していけば、核保有国の圧力になると期待しています(NHKニュース)。

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kossy