白頭山(ペクトゥサン)大噴火のレビュー・感想・評価
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ディザスター娯楽作として傑作
ディザスタームービーはその映像の迫力がメインの盛り上がりとなり、人間ドラマはイマイチという映画が多いなか、真面目にも、お馬鹿にも振り切らないちょうど良い娯楽作になっている。
アメリカでもこのバランスを保つのが難しい中、韓国映画のレベルの高さをまたも見せつけてくれた。
また、噴火や都市が破滅していく様も、安っぽくなく迫力もある。
申し分なく誰もが楽しめる映画となっている。
余談だが、韓国映画の邦題の難しさは大きい。
白頭山大噴火という文字ズラが面白そうな感じがしない。日本に馴染みのない固有名詞は避けるべきだと感じる。
また最近、Netflixで韓国ドラマ「スタートアップ」に
ハマっていた身としてはぺ・スジが観れるだけで、映画の価格以上の価値を感じている
典型的なバディ・ムービーの脚本がよくできている
非常に面白かった。白頭山は北朝鮮と中国の国境地帯にある火山なのだが、ここが噴火すると、朝鮮半島が壊滅するくらいのインパクトがあり、噴火を抑えるために北朝鮮の核兵器を使うというとんでもない物語の設定。2019年の映画なので、北朝鮮が核廃棄を進めており、米国にICBMの核弾頭を渡そうとして、準備していたという設定なのだけれど、これは当時の米朝接近の背景もある。国家として機能が停止した北朝鮮の隙をみて、その核を奪い、火山の近くで爆破させて巨大なマグマの流出を抑えようという実現不可能としか思えない作戦が企画される。
主演俳優がイ・ビョンホンとハ・ジョンウという一流の役者で、ヤクザ役のイメージの強いマ・ドンソク兄貴が、アクションをせず、作戦を提案した火山の研究者の役を務めているのが面白い。いつもの武闘派ではなく、知的な雰囲気を漂わせている。作戦を提案したくせに、途中で米国籍を利用して米国に逃げ出そうとする。
核兵器を盗もうとすると、当然北朝鮮軍とも交戦せざるをえない。地勢学的な問題から、米国は中朝国境沿いで核を使おうとする韓国の動きを阻止しようとする。さらに中国の情報部だって黙ってはいない。そうした敵ばかりの中で必死に敵の攻撃をかいくぐり、北朝鮮で拘束されている二重スパイ、リ・ジョンピョン(イ・ビョンホン)とともに作戦部隊は行動する。除隊直前だったのに、作戦部隊に参加を余儀なくされ、事故から隊長を務めることになったチョ・インチャン(ハ・ジョンウ)とのかけあいがなかなか面白い。韓国映画でよくあるバディ・ムービィ的な味付けなのだけれど、二人の会話の言葉に伏線や意味があって、最後のメロドラマにつながるあたり、脚本家がなかなか手練の人のようだ。アクションや地震を描く特殊撮影のシーンはそれほど多くなく、むしろ二人の主演のかけあいとドラマが中心になっていると思える。
北の指導者様大激怒しないか心配
キューティープチ
お金を払って見る価値あり。
北朝鮮の総本山に、、、
アルマゲドン様式を進化させたディザスタームービーの傑作
ディザスタームービーの面白さって、大迫力の災害シーンと、それに立ち向かう人間のドラマ次第なんだと思う。エメリッヒ監督の映画はドラマ部分が少し弱い印象があるが、迫力のある映像があるからそれなりに面白い。思い切ったトンデモ設定を映像の迫力で押し切る感じ。逆に、「アルマゲドン」はドラマ部分が強調されすぎていて実はディザスタームービーだという印象が薄かったりする。両方をうまく成立するのはなかなか難しい。
本作もトンデモ設定であることはたしか。冒頭は大地震と噴火で街中を逃げていくシーン、中盤からはミッション成功のために凡走する部隊を描いて、後半さらなる噴火シーンを描き出す。なかなかすごい迫力のCGだった。全然チープじゃない。
そこにアメリカと南北朝鮮と中国の政治的駆け引きを背景に、家族愛や男の友情を描く濃密な人間ドラマがあるんだから、そりゃもうお腹いっぱいになった。
もちろん多少強引なところはあるし、説明不足だったり、ご都合主義の展開もある。最後、南北の国民たちはわけもわかっていないのにあんなに喜ぶか?とは思った。でも、そんなんでもいいんじゃないかな。素直に興奮して感動してしまったんだから、自分的にOKとすることにした。
観終わって冷静に考えたら、この映画は「アルマゲドン」の構図と同じだった。災害、核爆弾という解決策、低い成功率、立ち向かう民間人と役人、家族愛、自己犠牲…。パクリと言われそうな気もするが、この様式を使ってうまいこと作り上げたもんだ。観る前に少し期待値が低かった自分を叱りたい。
さっぱり❓。
アメリカと中国が、南北朝鮮の市民を同じ人間と思ってないことを見せ...
アメリカと中国が、南北朝鮮の市民を同じ人間と思ってないことを見せた作りが素晴らしかった。核を積んで起動させて、米中戦う現場に突っ込み、両国に撤退させた主人公の行為は感動的だった。韓国の映画がこういう文脈で作られるようになったのは素晴らしいと思う。
白頭山と言えば、共和国の方でむしろシンボル的な山。災害のシーンはすごかった。
核弾頭をあんな風にタクシーの後ろに積んで走ってるシーンというのは、事実的にありなのかわからないけど、新鮮だった。
セリフが気が利いてて、韓国のレベルあがったなあと思った。イ・ビョンホンが、略語で喜んでるところが可愛くてリアリティがあった。
ドラマシリーズのラストの筋を別れ間際に聞くと言った脚本は、欧米のセンスやレベルのもの。イ・ビョンホンだから、さまになったともいえる。
パンフによれば、略語アイデアは、イ・ビョンホンだったと。また、バディのやり取りに相当、アドリブがあったと。イ・ビョンホンはやっぱり相当賢い人だという人がわかる。
韓国映画、本気のVFX
本作、ご都合主義の部分はたくさんあるけど、韓国映画は本気でハリウッド映画並みのエンタテインメントを目指しているのだと感じました。
だって、中国と北朝鮮の国境にある火山活動を鎮圧するために、火山のマグマ溜まりに穴を開けて活動を弱めようという、とんでも設定なんですよ。
しかも北朝鮮から核爆弾を盗んで。
つまり北朝鮮の火山を、北朝鮮から核爆弾盗んで、勝手に爆発させちゃう。
そうなんです。地球滅亡を阻止するために、衝突しそうになる小惑星に穴をあけ、核爆弾を埋め込んで爆発させる「アルマゲドン」並にハリウッド。
でも、アルマゲドンよりも20年以上経過しているのでVFXの質が素晴らしいし、ブルース・ウィリスとは違い、肉体を一切使わない「マブリー」の使い方は贅沢。さらにイ・ビョンホンは役者として凄いと思いました。
しかも、この緊迫した設定の映画で、コミカルな要素を入れ込んでくるあたりは余裕すら感じます。
また、韓国の子役はどうなっているんですかね。大人顔負けの演技力は本当にエグ過ぎます。
お涙ちょうだい演技が上手すぎて、涙が2粒ポロリしちゃいました。
ただ邦題は、、、、😱
「富士山大噴火」や「阿蘇山大噴火」なみに、ひどい。
ただ、国際政治まで取り入れて、エンタテインメントで仕上げる作は、、、、、日本では企画自体難しそうですね。
その点は、ちょっと悔しいです😭
(原題) 백두산
日本映画は「マネ」しないで…
封切り2日目。東京・城東地区の映画見巧者が集まる映画館で鑑賞。
100席あまりのスクリーンは、コロナのために半数の客入れだが、それがほぼ満席。
中朝国境にある白頭山が大噴火を起こす。韓国政府は、北朝鮮にあるICBMの核弾頭を手に入れ、それをマグマ溜まりにブチ込み爆発させることで、噴火を鎮圧する作戦を決行する。それが主題だが、その過程を、火山爆発によるパニック面や、南北朝鮮、それに絡む中国、米国の駆け引きをサスペンスタッチと国際政治に絡め、さらにや家族愛のヒューマンドラマをトッピング…というお腹いっぱいになるテンコ盛。
しかし、アクション場面はスピード感たっぷり、迫力たっぷりで、ハラハラドキドキの連続で飽きさせない。荒唐無稽さや、主人公が最後までほぼ無傷で乗り切るご都合主義も、展開のよさで目をつぶってしまう。
こまごまとしたアラ探しなどせず、2時間余りをワクワクしながら、映画に埋没すればよい。
これだけの映画を作り上げた韓国映画界、エンタメ業界のレベルの高さに改めて目をみはる。
20-30年前なら、韓国、中国映画の撮影もポストプロダクションも日本人、日本の関係会社の協力なしには作れなかったが、今は彼ら自身の手で100パーセント可能だろう。
この間に、映画に映る韓国の街並み、韓国人の姿かたちもすっかりあか抜けた。
1984年8月、37年前の夏にぼくは初めての海外旅行で韓国に1週間ほど滞在した。あの当時、韓国の地方では牛を曳いて田んぼを耕していたし、ソウルの地下鉄駅の売店には冷蔵庫もほとんどなかった。発泡スチロールの大きなコンテナに氷を入れ、そこで飲み物(ガラス瓶に入っていた)を冷やして売っていた。自販機は滅多に見かけなかった。
ソウルの裏通りは、舗装もされておらず、ごみだらけで、異臭がした。小さな子供は路上で、うんちもおしっこも平気でしていた。
わずか30年余りで大変身。
これだけの映画を作り、おそらくタイ、ベトナム、インドネシアなど東南アジアでもヒットする映画だろう。
韓国では2019年暮れの公開で、おそらくコロナ禍で日本公開も1年以上ずれこんだか。
今はもっとすごい映画を撮れる態勢が整っているんだろうか。
韓国に負けられない、と日本もこれだけの大スペクタクル映画を撮るのか、撮れるのか。
CGその他も、以前より安く速く使えるようになって、そこでの差がなくなってきてはいるんだろうが、日本はそんな真似しなくていい。
「ドライブ・マイ・カー」みたいな映画で、評価の高い、芸術性、文化性の高い映画を志向すればいいと思う。
ま、文芸ものからアクションまで幅広く、フルスペックでの勝負は日本では無理だと思う。
そんなことを考えさせられた。
スケールは大きいけどリアリティは全く感じられず・・・
北朝鮮・中国国境にある白頭山が突如噴火したことによりマグニチュード7.8の地震が発生し、北朝鮮・韓国全土で都市が壊滅するほどの被害が生じることから物語は始まります。
北朝鮮・中国国境から韓国の首都ソウルまでかなり距離があるのにマグニチュード7.8位で壊滅的な被害生じるわけなかろう、としょっぱなからツッコミ入れてしまいました。
(関東大震災のマグニチュードは7.9でした。白頭山からの距離は知らなかったのですが、調べてみると約500km。東京ー岡山間くらいですね。)
次に、輸送機が火山灰の中を飛行して墜落するのですが、火山灰がエンジンに悪影響を及ぼすのは常識で火山灰の中を飛行することはありえない話です。この時点で自分の中では完全にシラケてしまいました。
後は惰性で見ていましたが、最後までリアリティは感じられませんでした。
リアリティは全然ないのですが、スケールの大きな話でした。韓国作品っぽいといったら語弊がありますかね・・
邦画でもスケールの大きな作品を見たいのですが、いつになったら見ることができるのかなあ。
ジュンピョンの妻は
本格的なディザスター映画
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