劇場公開日 2022年1月14日

「今までで一番面白いよね」コンフィデンスマンJP 英雄編 つとみさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0今までで一番面白いよね

2023年11月24日
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鑑賞方法:VOD

複雑ではない少年漫画的な娯楽作品は、善悪は別にして視点サイド、観ている側が共感しやすい主人公サイドが「勝つ」ことで娯楽性を生み出す。
分かりやすいのがアクション映画などで、基本的には味方側と敵側が2つに分かれて戦う。
ドラマが薄く戦う以外に何もしない場合、敵味方の二極化だとあまりにシンプルでつまらなくなる。だから裏切り者がいたりとかするわけだ。

複雑ではない少年漫画的な娯楽作という意味では本作「コンフィデンスマンJP」も当てはまる。
しかし銃をドンパチするわけでも派手なアクションが出来るわけでもないこの作品で敵と味方の二極化を避けるにはどうするか。
答えは簡単。しかし大胆。観るものが自分サイドと明白に思い込める主人公ダー子以外、誰も味方でも敵でもない群雄割拠状態にすること。

とにかくたくさんキャラクターを出して、誰も彼も何者か定かではない状態。なんならボクちゃんもリチャードも何者だか分からない。
過去に積み上げてきた作品があって成り立つ荒業であり、そんなことが可能だからこそ今までで一番面白い。

漫画的で魅力的なキャラクターが多い本作だが、個人的には江口洋介演じる赤星栄介が好きだ。
ダー子の魅力にやられてしまってただのツンデレになってしまっている赤星栄介が好きだ。
出番こそ多くはないが今回は大活躍と言ってもいいだろう。それだけでも満足なのである。

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つとみ