竜とそばかすの姫のレビュー・感想・評価
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長文失礼します。
細田風ディズニーヒロイン映画
こう言ってしまっても過言ではないくらい、本作はディズニーヒロイン映画から多分な影響を受けているように思います。ベルという名前や竜の城のデザイン、ジン・キムによるキャラデザインといった表面的なものは勿論のこと、王子様的存在のアシストを得て自己実現を成すという構造もアナ雪2を思い起こさせられます。
また、劇中の楽曲はどれも素晴らしく、これを聴くだけでもこの作品を鑑賞する意義はあると思います。(このような楽曲使いからも、ディズニー映画への意識を感じずにはいられません。)中村佳穂さんのことは今回初めて知りましたが、歌からもお芝居からも魅力を強く感じさせられます。
そこに賑やかでポップなインターネット世界と田舎町の温かな人間社会描写、そして、半径1メートルに存在する社会問題という「細田テイスト」がブレンドされることによって本作が出来上がったのだと思います。
久しぶりの大作、存分に楽しめました。しかし、同伴してくれた妻は後半の展開に納得いかない様子。
「あんな大勢の前で顔を晒せとか、しのぶくんはどういうつもりなんだ」
「『すずが決めたことだから…』じゃねえだろ!あんなとこに一人で女の子を行かせるんじゃないよ!」
うーん、分からんでもないけども。
それに、今回もレビューサイト等では「薄っぺらい」「偽善」といった辛辣なメッセージが。このような感想がなぜ生じるのかを考えました。
思うに、細田監督はとても純粋な方なのだと思います。世の中の問題に対して憂いていることを、物語で救えると考えている。物語の力を信じているとも言えるかもしれません。
クライマックスとなる場面について、多くの物語では、すずがUの空間で歌うという場面になると思います。でも本作はそうではなく、すずが四国からはるばる東京まで文字通り助けに「行く」ことがクライマックスのイベントとして設定されています。「暴力親父のいる家に、子どもたちを助けるべく単身乗り込む女子高生」というのは、現実世界の問題に対しての解決方法としては、行動は直球勝負なのだけど、物語のあらゆる描写よりも現実味に欠けてしまってるようにも思います。アナ雪が(アナ雪に限りませんが)多様性などのテーマについてさまざまなメタファーによって表現し、観客が現実社会の出来事と結びつけて考えられるようにしているのとは違う物語作りのアプローチだと思います。上手いことを言おうとしているわけではなく、「よくないことを何とかしたい」という純粋な思いで物語が作られているのだと思います。それに乗れるか乗れないかが本作の評価につながるのではないかと思います。
僕は細田さんのそういうまっすぐなところ、嫌いじゃないです。
なんだかんだ良かった
今日竜とそばかすの姫見てきました。
ストーリーが微妙とちらほら耳にしていたのでそこは覚悟して。
①映像、歌が素晴らしすぎる
序盤から圧倒的な映像美と中村佳穂さんの歌声に感動してしまいました。
これを目当てに来たので映画館でしっかり見れて大満足です。
「美女と野獣」のオマージュ部分も賛否両論あるみたいですが個人的には好きでした。
②ストーリーはひどい
想像力ないと死にます。
途中なんども「は?」て部分でてきます特に気になったのはベルが竜を探した理由。
自分のライブにあんな登場されたらまあインパクトはありますけどわざわざ危険を冒してまで探す必要はあるのか。「美女と野獣」はお父さんを探しに行くという理由がありますがこの作品はライブ侵入→謎の一目惚れ(?)→必ず探しだしてみせる!になるので感情移入できません。
竜が格闘界隈でみんなをボコボコにするから嫌われてるっていうのも微妙です。
現実世界で虐待を受け抑圧されたから強い力を持ち恐ろしい姿になったらしいですが他人(生身じゃないですけど)を壊れるまで叩きのめしていたのは別問題な気がします。結局憂さ晴らしでは?あまりその勝負内容については語られていませんでしたが圧勝してるだけだったらむしろ最強ヒーロー扱いされるだろうしここまで嫌われてるのは多少自業自得だったのかなと思います。
あと虐待してる父親、最後鈴を見て慄いて逃げていきましたがあれはジャスティン確定ってことでいいんですかね。子供に日常的に手あげるようなやつが女の子にちょっと傷つけて見つめあったくらいで腰抜かして逃げるとは思えないので鈴の目がベルが自らアンベイルしようとしたときの目とまったく同じで怖くなったとかでしょうか。
忍もなんかキャラが薄くて残念でした。
守る云々とか言ってた割に校内で話しかけるだけ話しかけて「いまなんか困ってることある?」の繰り返し。最後までよくわからない。むしろ忍くんと仲良いなんてムカつく!と無駄に女性陣からのヘイトを主人公に貯めた挙句結局なにもしてないですからねこいつは。守るってなにから!?泥棒から!?無責任に顔出しで歌えばいけるで発言も腹が立ちました。せめて葛藤した顔で言え。最後も「これでようやく隣に立てた。守る存在じゃなくて〜」みたいなこと言ってましたけどお前に守られた記憶などこっち(見てる側)にはねえ!むしろクラス内での立場悪くなって火消しに走ったのははお前のせいだ。
虐待するような男の元に未成年の女の子1人で寄越す周りも異常だし、、
ルカちゃんとあのサーファー?ヨットみたいなの担いだ男の絡みだけが癒しでした。
映画だとある程度目を瞑る部分があってもいいと思うのですが大事な場面で主人公がなにを考えてその行動をしたのかが分からないのでもやもやしました。
ボロくそに言ってしまいましたが見ててまったく退屈ではありませんでした。なんだこの脚本、という気持ちを歌と映像美が誤魔化してくれるので2時間楽しく見れます。デートのときとかおすすめです。
竜は誰だ杯
本命 しのぶくん 幼馴染イケメン おかん
対抗 パパさん ママが亡くなってからぎこちない関係 炙っとく?
単穴 ルカちゃん 学園のアイドル なんだか相談事がある様子
連下 カミシン 暑苦しい男の子 カヌー部(一人)俺のことが好き・・・とか?
大穴 古文?の先生 大穴 いやマジ大穴
さあ竜はどれ!?
・・・さて。
自分は結構楽しめましたがいろいろと評価分かれそうな映画でした
以下評価分かれそうなところ とにかく長いです すみません
1曲
2声
3マルチタスク
4重い話
5物語のたたみ方
1曲
バーチャル歌姫が主人公ということで当然歌が話にかかわってきますが、その曲が受け入れられないと物語に没入できなくなってしまいます 特徴的な歌もあるので
自分は割と好みの曲だったので冒頭からワクワクしたし途中うるりとしたところもあったのですが、普段ゴリゴリのロックしか聞かないぜ!とか私はクラシックしか興味ないワ!といった方だと話の山場谷場でも 「で?」とか思ってしまいそう
ストーリーとは別の所で気が入らないのは勿体ないですね
2声
この手の映画でよくある話ですが声優さんではなく役者さん?を起用しているため声と映像のギャップがハンパないですね ジプリ作品とかもそうですが
特に主人公の方は活舌が悪くて何言ってるかわからない箇所がところどころ
・・・と思って調べたら主人公の方はシンガーで実際作中の曲も歌ってらっしゃいました
歌とキャラの声担当を分けるのはよくありますが、その場合歌のシーンと普段のシーンでのギャップがでてきます。が、この作品ではその違和感があまりない(同じ人だから当たり前ですが)
上でも書きましたが自分はこの作品の楽曲は好きな部類なので、普段の声からシームレスに歌声に行けるのは評価したいです
だとすれば今回の起用は正解・・・いやでも日常パートの棒感・・・いやしかし・・・
うーん難しいところですねw
3マルチタスク
これはサマーウォーズのときも思ったのですがとにかく画面の情報量が多すぎるシーンがあります(まあこういうネットやバーチャル世界を扱った作品ではよくあるはな・・・さっきも書いたなよくある話)
普段から情報過多社会の中で必要な情報を瞬時に取捨選択するのに慣れている方なら平気なのでしょうが、自分のようなシングルコアの低CPUしか積んでない頭では情報処理が追いつきません
しかも急に加速する話の筋を追っていきつつ伏線も見逃さないように・・・とか無理です熱暴走してしまいます
自分のようなマルチタスク苦手な人にはおいてけぼりに感じる所が多々ありますね
そして安らかな寝息へと変貌するのでしょう 南無
4重い話
後半話が急に重くなりますそれはもう
いや序盤からネットの闇みたいなのはちょこちょこ出てくるんですがね
正直ちょっと引きました。え、そんな話なの?と
夏休みに家族で仲良く映画でも見よう!とこの作品見たらドン引きすると思います
子供泣くわ(いや子供はそのシーンの前に3の話のように安眠するでしょうが)
そういう生々しい話はいらない!エンターテイメントよこせ!という方にはこの作品はツライと思います。なんでお金払って鬱にならなあかんのかと
自分は・・・まあ引きはしましたが、受け入れられないこともないです。が、ちょっとそれもふまえて次の項目へ
5物語のたたみ方
で、これなんですよねたたみ方
その重い話のまとめ方が言ってしまえば雑。ちょっとご都合すぎるんじゃないかと
問題をリアル方面に描いてその解決方法はファンタジー
その落差がちょっと・・・ねぇ・・・
いやファンタジーでいいんですよ?でももうちょっとこう・・・あったんじゃないかと思います
というか自分の妄想では
まず歌うシーンからゲ〇吐いて欲しかったですねいやホントに
せっかく前半で現実では吐くほど歌えないという描写あったんだから「U」でリアルの姿さらしたときにそのトラウマ?も一緒に出して欲しかった
そして「U」でも、もちろん現実でもゲ〇吐きながらも、それでも助けるためにと現実での周りを制して歌って欲しかったです 汚い話ですみませんが
あのシーンは、ただ歌だけで周りが感動してる風に自分は感じてしまいましたがそうじゃない 普通の内気な女子高生が誰かのために踏ん張って前へ進もうとする所をこそもっともっと出して欲しかった
そして現れる竜とここでダンスですよダン・・・いやそれはいらないか
とにかく現れた竜もリアルさらして一言「助けて」
と、ここで例の回線切断・・・からのネットでお馴染み「U」での特定班フル動員
そして刃傷沙汰寸前で「U」のユーザーのリアル連合介入!ヤマト発進!と。
・・・駄目ですね。これじゃ結局ありきたりな話になってしまいますね。でも自分は妄想書けて満足です。ふぅ
まぁそれはともかく、ここまで「U」の、というかネットの暗い部分をさんざん描いてきていたので最後くらいネットのいい所も描いて欲しかったですね パンドラの箱じゃないですが
それにこの妄想だと親父の主観では、大切にしているからこその躾の最中にどこぞのネットオタクが突撃してきたという迷惑な話にも・・・いやないな
どう考えても親父がアウトでしたすみません
話がそれましたが、最終盤の展開の早さも相まってここが一番評価分かれる場所だと思います
うーん、自分としては結構楽しめたんですがね(点数は3.5ですが実際は3.7ぐらい行ってもいいかも?楽曲の良さ込みで)
というか曲いいんですよね ララライララライ♪頭から離れません 好きですこの曲
ただ、評価が分かれるのはすごくわかります
むしろもっと低いと思ってました
自分としては面白かったけど、正直人にはすすめようとは思わないという不思議な映画・・・が一番しっくりくる評価ですかね
後、最後に一つだけ
序盤のセリフの「作品への批判が本物を育てる。肯定だけの作品なんて身内のうんちゃら」でしたっけ?そんなセリフがあったんですがあれは刺さりました
やっぱり作品は叩かれてナンボだと、それを次にどう生かしていくかが大事だと
作ったやつは世に出してボロクソに叩かれないといい作品は生まれてこないんだなと思いました
叩かれるのめっちゃ嫌だしへこむし胃にくるんですけどねマジで
あれもこの作品への好感度上がったところですね
あれでもどっかで聞い(ry
深読みすれば面白い
ようこそ<U>の世界へ
<U>はもうひとつの現実
<As>はもうひとりのあなた
現実はやり直せない
しかし<U>ならやり直せる
この映画は盛り沢山のエピソードをただ表面的に追ってるだけでは全く楽しめません。
それらのプロットはどれも主人公の心の成長を描く為の単なるピースに過ぎず、複雑そうに見えても実際はとてもシンプルな話なのです。
観た人の多くがそれを理解するにはかなりハードルが高くエンタメ作品としては失格です。
誰だって心の奥底にある秘密のアザは隠しておきたいものです。
アンべールとは単に正体をさらすということよりも、相手に対して心を開くという意味合いが強いでしょう。
実はルカちゃんがカミシンにプロポーズしたのもアンべールで、鈴はその勇気に背中を押されたのでした。
自分の心の壁を解放し行動に移す事で新しい景色が見え出して、自分を取り巻く世界も変わっていくのだという事をこの件から感じとったのだと思います。
ベルは鈴の潜在的な魅力を映し出したヴァーチャルな姿でしたが、閉ざしていた心を全ての人にさらけ出しアンべールしたことで、これまでの堅い殻を破って本来の自分を取り戻したのです。
この映画は全てが解決するところまでは描かれません。
物語が伝えたいメッセージは「新しい一歩を踏み出す勇気」なのです。
彼らの運命は沢山の可能性を秘めながらも、新たなステージへと動き出したのです。
さあ、もうひとりのあなたを生きよう
さあ、新しい人生を始めよう
さあ、世界を変えよう
映像と歌は良いけど
細田守版バーチャル「美女と野獣」。映像は綺麗だし歌も良くて前半は良かったと思うんだけど後半のシナリオにちょっと無理があって気になってしまった。
DV親のところに女子高生一人で行かす?初めての東京であんなに少ない情報で、たどり着くのは都合が良すぎる。
映画館で見るべき
アニメ作品ですが
あの大画面と綺麗なステレオを
盛大にいかしている作品なので
映画館で見ることをお勧めします。
映像と音が最高に綺麗です。
途中、美女と野獣と全く同じ流れが
あって驚きます。
名前がベルだし、竜のはずなのに
指名手配の神見たいのには
ビーストって書かれています。
城でダンス踊り出したりと
丸パクリのようなシーンがあるので
あえて真似たの?と思うほどでした。
ですが全てトータルして見てよかった作品でした!
女子高生すずの成長物語と捉えれば、かなり奥深い!
多くの人がレビューに書いているが、まずベルの歌に本当に感動!
中村佳穂さんの歌唱力と表現力がすごいと思う!
ただ、映画全体のストーリーは1回目見た時には・・・正直、あまり共感しづらい部分があった。
終わった後に、フィードバックをし合って、色々なことに気付いて、場面がつながった感じ。
だから、この映画を味わうなら、実は何回も見るのがいいのかも・・・
気付いた点は以下の内容である。
まず、この物語は女子高生すずの成長物語と捉えれば、心の変化や成長がちゃんと描かれていると思う。母を失った悲しみ、他人のために死んでいった母・・・その母を理解できなかったことから、自己肯定もできず、歌も歌えず、しのぶとも話せず・・・
それが、生身のすずとして歌うことによって、つまり他人を助けることができるようになって、自分自身を受け入れていく、そんなすずの成長が描かれている!
ただ、この、自分の家族よりも他人を助けることが大切というテーマ自体が深いし、重いと思う。しかも、全員が共感できるのかなぁという印象もあるテーマ、だからこそ、映画を何回も観たくなったし、色々な人が何を感じているのかすごく気になった。
もはや細田守監督のねらいはそこなのか・・・と思うぐらい、すっきりすう訳でもなく、きっと賛否両論がおこりえるだろうなぁという印象。ちょっと子供向けではないかなぁ。
音楽と映像は最高過ぎた
最初の数分で映画の世界に飲み込まれます
素敵な不思議な音楽と映像に魅了されます
とりあえず、音楽最高
常田さん天才
Uの世界にドンピシャ、中毒性注意
ただ、このラストって賛否両論あるなぁって、、、
私は不満が残るかなぁ
でも、これでいいと思う自分もいる
このモヤっと感が細田監督作品の旨味なのかなぁ
素直に見れば、すずのメンタル成長物語。
でも、随所にいろんな種がばら撒かれているのにそれらは完全に花は咲かせず、あくまで主軸はすずであるスタンスは崩れない
ただ、どんな意図があったのかわからないのが、合唱マダムのすず支援、りゅう=しのぶと思わせるシナリオ、、、りゅうへのフルボッコ、、ついてけなかった
むむむ?
あくまで、以下個人解釈。
ネット秩序の欠落さ、児童虐待、秩序を取り締まる組織や方法について大きく問いかけているけど、回収はしていない
川に飛び込んだすず母以外の傍観している大人
人命救助をしたすず母に対する誹謗中傷
警察(秩序を守る側)に対しての疑問点や問題点
児童虐待の実態
虐待を見てみぬふりする(助けるとは言うが助けない)大人
近年、誹謗中傷からの自殺や児童虐待の悲しい事件が多発してたもんね、、、、、
若者に取り巻く環境の問題点や今後の課題について訴えかけてたなぁ、、と
「ヒーロー(警官)」も実質役立たずと言っているようなもんだったなぁ、、、ネット内の正義は世論で決めるバリだったね
他人に頼っては人は助けられない!という感じだね
マダムたちは結局はすず母を見殺しにした仲間なんだよね??あの時、川に一緒にいたんとよね??
だけど、りゅうに会いに行く!助けに行く!てなった時にすずを駅まで運転して手助けするとは、、???児童虐待を目にしたから??
それとも、それすらも問いかけの1つなのかなぁ、、集団心理の怖さ?
あと、りゅうを途中までしのぶなの?ってなっていたのは???
ずっとしのぶはアバターが出てこず!映画見ながら、これかな?あれかな?とでも最後まで出てこなかったのに、すず=Belleってわかってた、謎!!!
美女と野獣をトレースするなら、りゅうとすずをくっつけてほしかったなぁ、、しのぶはかませ犬感凄いよ笑
それにりゅうをフルボッコにしている理由が美女と野獣をトレースしてるやら「見た目」ということなのかな??差別的なことなのかな
あと、りゅうの弟って知的障害者なのかな?
弟を守る兄って感じなのかな?それとも精神病んであんな感じなのかなぁ?
もう一度見たら何か変わるかなぁ
ただ、すずがりゅうに対すて無償の手助けをしたのは母の血を受け継いだ証であり、母の死を乗り越えるきっかけになった
問いかけは現代への課題盛り合わせって感じだったね、随所随所すんごいわわ
言葉下手くそなんだけど、少しでも同じ意見の人がいたら嬉しいなぁ、、みんなどんな風に解釈してるんだろう???
曲も仮想空間の設定も声優も良かったけど...
1度じゃ理解しにくいような映画だった気がします。
一つ一つの描写が少し浅かったような....
ほかのレビューにあったとおり、インド映画のような突発的に踊ったりすることに疑問を抱かなかったり、そういう映画だと言われてみるとすごく楽しめる映画でした。ですが、細田守さんの今までの作品からキャラの奥深さといいますか...そのような感じのものを期待していたので最後の告白の部分だったりサマウォのようにスッキリする終わり方をしなかったのでちょっぴり残念です。
でも素晴らしい歌や最後の方のみんながどんどん歌い始めるところとかいいところもたくさんあるので一概にはなんとも言えない感じでした。
心の中が不完全燃焼です...
開始10分の話と終わり20分辺りの考察
近未来型SNSコンテンツ"U"、
現代のSNSでの賛美や批判の声を扱っている部分もあるので レビューを書くというのも心苦しい部分もありますが…
開始10分がこの映画のピークだったと思います。音楽も映像もとっても綺麗で、ゾワゾワっとこれは凄い!と鳥肌がたちました。サマーウォーズのOZの世界を初めて見た時と同じ気持ちでした。
ただそこからは面白く無いわけじゃないけど、なんだか退屈…竜の正体が早く知りたい。誰なんだろ!気になる!!!って感じの早く知りたいじゃなくて、もういいから早く教えてください( ˊᵕˋ ;)って感じの早く知りたい。(伝わりますかね?)
あとこれは私の欲でしかないのですが、最後の河川敷のシーンは すずちゃんとしのぶくんのキスシーンが欲しかった!!!それだけです!!
これは私の理解不足かもですが、警察?っぽいことしてる集団のスポンサーが外されていくシーンがあるのですが、あれはなんで外されたんでしょうね…竜が悪いこと?アカウント停止?みたいなことをしてたのは事実なら、警察っぽい人達がしてたことって間違ってはいないのでは…?ちょっと無理やりすぎたからスポンサー外れたってことなのかな…
⚠️ここからは考察ゾーンなので
事実とは異なる可能性があるので
把握のほどよろしくお願いしますm(__)m
すずちゃんが1人で東京に向かうシーン。
レビューでも何件か、『高校生とはいえ子供だけで行かせる?』『おばさん達ついて行くでしょ普通は』なんて声を見かけました。
それはすずちゃんのお母さんが亡くなった図と非常に似ていると私は思います。
すずちゃんのお母さんだけが名も知らぬ子を助けに向かい、河川敷にいた他の大人は見てるだけ、あげくすずちゃんの母は「1人で助けに川に入るなんて」とネットで大バッシング。
何だか今起きているレビューの図と似ているなぁなんて思いました。
こんな考察をしていたら結構面白い映画だったと思いますが、映画だけで伝わってくる内容は少し物足りない部分が多かったのも事実だと思います。
ただ映像と音楽は非常に綺麗でしたし、美女と野獣のオマージュも個人的には好きでした。
年寄りには少しわかりづらい?
音楽良くて、けっこうストーリーも良くて、途中涙することもありました。
けど、ややごちゃごちゃした画面が、年寄りや年配な方にはわかりづらいかもです。
高知が舞台とのことで、高知ではけっこう動員が多いようです。
そうですね。厳しくいくと
1.龍とそばかす姫 というタイトルの割には、なんか龍の正体があっさり
2.金持ちでパソコンも出来る親友役は、ちょっと都合良すぎだろ
3.そもそも龍はなぜ、城を造れるほどの力があり、また取り巻き君達もなぜいたのか?
4.特別な薔薇の意味もよくわからん
5.クジラもどういう意味なのかちょっとわからん
とこまやかにいろいろありますが
全体的には飽きずに楽しめたし(目は少し疲れたけど)
歌もよかったし
楽しめました。
ずっと心に残るほどではないし
観たから人生変った、というほどでも無いかな。
面白い映画で賛否両論だと思う。私は少し否定側。
細田守監督の「インターネット」を題材とする映画として、私の知る限り2作目の今作は、
良し悪しはあれど、良作だったと思います。
○まず良かったと思った点
音楽が映画館で聴くべきものだと感じました。音楽はこの物語中で非常に重要なものであり、その設定がしっかりと納得できる程素晴らしいものでした。映画館ならではの身体の中心が震えるような音だからこその臨場感は流石と言うほかありませんでした。
また演出が素晴らしく、現実部分を通常のアニメで、作中に登場する「U」の世界を3Dで描き分けているのが素晴らしいと感じました。さらに言えば、現実のクジラにはフジツボが付いているのですが、それをスピーカーに見立てた発想は非常に面白いなぁと思いました。
○少しイマイチだと思った点
ストーリーが駆け足で、心理描写が中盤から分かりづらかったことです。とは言っても全体の流れは面白かったです。
サマーウォーズは勧善懲悪の特徴が色濃く出て、非常に分かりやすい映画であるのに対し、今作ではネットの匿名性や誹謗中傷を題材として人間模様が描かれています。この作品は現代の問題を内包しており、誹謗中傷をしているキャラクターを軽々しく責めることが出来ず、考えさせられる内容だと思いました。
ただ、場面が変わるのが少し早く、あくまで私の意見ですが、キャラクター同士の関係の変化に関して取り残されたように感じました。
また、この作品の賛否両論になりそうな部分ですが、現実世界の自分の価値というのが薄弱であると感じました。一応、「現実でも勇気を出せばなんとかなる」という風なストーリーであり、主人公のアバターの価値が高いからこそのストーリーですが、もっと自分を労って欲しいと思うようなことがありました。
○総評
長々と書きましたが、レビューの題名とは違って、私はこの映画を誰かに勧めたくなりました。それはインターネット社会を生きる私たちが考え直さなければならないような内容が、この作品にはあるからです。誰かをコメントで叩くことが多い現代、自分は正義を持って叩いているつもりが、周りがヒートアップしているから自分もそれに乗っかっているだけである事がかなり多いと思います。この映画は、その気付きを与えようとしているのだと感じました。
それと、作中に登場した高知駅がもう完成度が高すぎてビビりました。
匿名社会での、、、
今作は、今までと比べて社会へのメッセージが強かったように見えた。
匿名での叩き合いとか、身勝手な正義とか、抑圧されたアイデンティティとか、
そういうメッセージを伝えたかったのかなぁ?
オリジンになって歌うシーンは、感動した。
ただ、主人公の周りの学友たちが全然感情移入できんかった、、、、
でも、そこがリアルなのかな?
みんな自分の思いがそれぞれあって行動してるんかな
んー、、難しい。
最初のmillennium paradeの曲が良かったな。
個人的にはサマーウォーズの次くらいに好き。
76/100
なかなか面白かった
細田さん=青春・思春期なイメージあるのでそこはブレない?感じはありました。青春してるぅ。
もうちょっとUの世界に関わる壮大な話になるかと思いきやそうでもなかった。(そらそうだ)
やらない善よりやる偽善といいますか根本解決には至ってないが動いたことが主人公たちにとっては重要なんだろなぁと。すっきりしない終わり方ではあるんだけどなんでも白黒つけるばかりじゃなくても良いなぁと思わせてはくれました。こういうのも有り
後日談的なのはないので今後どうなったかは想像とか考察して楽しんでねってスタンスかな?
設定はちょっと気になるところがちらほらと。所々はオマージュと言って良い?って感じの演出そしてそこはとなく感じるディズニー感。
ストーリーは初回で見る限りではわかりやすい。(奥深いとかはわかりません)
主人公の親友がなかなか【イイ】性格してる。
劇場で2回目見たい!というほどではない作品でした。
今後配信されたらまた見ようかなーという感じです
綺麗キレイ
細田守監督らしく、キレイな映像が楽しめた。
ライブ中に水面で泳ぐイルカ、クジラもものすっごく鮮やかに映し出されていた。
しかし、現実世界とU世界の話の展開が早すぎて、ついていけないところもあった。
映画の前編・後編の2部構成にするか、テレビアニメ(映像の質によるが…)でやってもよかったのではと思った。
途中から美女と野獣感を感じてしまい、萎えるところもあった。
それにアザ?マントの柄?みたいなところも最後まで腑に落ちなかった。
どこかで見たような展開、機能しないキャラたち
作品を作るたびに内容が薄くなっている気がする。
●「美女と野獣」「君の名は」どこかで見たような発想ばかり。オリジナリティを感じない。
●冴えない女子高生がネット世界で歌姫になる・・・という内容を広げればいいのに変なバトルや児童虐待が出て、根本が何に夢中になればいいのわからない。
●イケメン幼馴染、学校の美少女、ボート部の男の子、合唱のおばちゃん、職業不詳の父親、元の歌姫・・・たいして展開に貢献していないのにいきなり決め台詞的なことを言う。どのキャラもうまく機能してなくて何のために存在しているかわからない。
●御都合主義で雰囲気で感動させようとしている。いい大人がヒロインを一人で東京に行かせたり、暴力親父は睨まれただけで腰抜かす。
細田作品には新鮮な発想は期待できない。原作ものとか細田監督以外の発想で作った方が面白いものが出来るかもしれない。
個人的には好きだけど、ストーリーがもう一声欲しかった!
大まかなストーリーとしてはシンプルな設定ですが、仮想世界のキャラクターと現実の自分との相互関係みたいな物は今の世をうまく表現しているんではないかと思いました。
ただ、ストーリー展開に対してバックボーンの説明がかなり削ぎ落とされている感じはあるのでそこをどう感じとるかが楽しめる鍵ではないかと。
歌唱シーンや細田監督らしい絵の美しさは今作もしっかり表現されているのでその点は素晴らしかったです!
設定が近いサマーウォーズのような映画を想像して観に行くと正直物足りなさを感じてしまうと思うので、全然別のジャンルとして観に行く事をオススメします。
ツッコミどころを許容できないとモヤモヤするかも
終盤は特にですが、ツッコミどころが多くて若干盛り下がったというか、冷めた目で見てしまっている自分がいました。
そもそも竜と出会って、竜のことがもっと知りたいと言って捜索(ストーキング)してるのがどうしてなんだろう?って思いました。ストーキングまでする動機が理解できなかったというか、無いですよね?
途中の竜と主人公が踊るシーンもなんで踊ってるんだろう?とか思うのは無粋なんでしょうね。
虐待する父親が竜とクリオネ(障害があるのかわからない弟)にUにアクセス出来る環境を許容するのか?ネット自体アクセスできないように束縛するのでは?というそもそもの設定に疑問を感じてしまってからは一気に陳腐になったと言いますか…。そこからクライマックス〜結びだったのでなんだか尻すぼみで終わってしまったように思います。
映像の出来はとってもよく、最初の10分は最高にワクワクしたのでまあまあ見る価値はあるとおもいます。
目指すは「東洋のディズニー」か? 遂に開花した細田守の作家性🌹
電脳空間〈U〉の中では歌姫ベルとして華々しい活躍をするも、現実世界では冴えない毎日を送る女子高生のすず。
彼女と「竜」と呼ばれる存在との出会い、そしてその出会いを通して成長していく様を描いたファンタジー・アニメーション。
監督/原作/脚本は『時をかける少女』『サマーウォーズ』の、日本を代表するアニメ監督、細田守。
すずの幼馴染であるしのぶくんを演じるのは、『君の名は。』『翔んで埼玉』の成田凌。
すずのクラスメイトであるカヌー部部員、カミシンを演じるのは『おおかみこどもの雨と雪』『バケモノの子』といった細田守監督作品にも出演している染谷将太。
すずがコンプレックスを抱いているクラスのマドンナ的存在、ルカちゃんを演じるのは『オオカミ少女と黒王子』『ダイナー』の玉城ティナ。
すずの父親を演じるのは『渇き。』『バケモノの子』の、日本を代表する名優、役所広司。
〈U〉のお尋ね者である謎の存在、「竜」を演じるのは『るろうに剣心』シリーズや『何者』の佐藤健。
マスコットの様な見た目をしたYouTuber、ひとかわむい太郎&ぐっとこらえ丸を演じるのは、『バケモノの子』『亜人』の宮野真守。
1956年、日本アニメ史における最重要スタジオ、「東映動画」が設立される。
「アニメーションの神様」と言われる森康二を初めとして、大塚康生、高畑勲、宮崎駿、小田部羊一などのレジェンドを排出したこのスタジオは「東洋のディズニー」を目指して発足された。
この「東洋のディズニー」という言葉を実現するかの様な作品を、東映動画出身の細田守が創りあげた。
キャラクター・デザインは『アナと雪の女王』などのキャラクター・デザインで知られるジン・キム。
見た目だけでなく、すず/ベルの卑屈で殻に閉じこもる性格は『アナ雪』のエルサを思わせる。
ベルという名前、そして見にくい姿をした怪物とのロマンスという展開からは『美女と野獣』の影響が感じられる。
というか、竜の屋敷から逃げ出すベルがジャスティスに取り囲まれ、間一髪のところを竜が助けに来るという展開。そのまんま『美女と野獣』で観たんですけども…。
着飾った2人がダンスホールで踊るシーンも出て来たし、屋敷にガストン的なやつが押し入ってくるし、けっこう臆面もなく『美女と野獣』の展開をトレースしている。これディズニーの許可取ってんのかな?
現実世界では歌うことができなくなったすずが、電脳空間で姿を変えることで歌うことが出来る様になるという展開は、望む姿へ変身した代償として歌うことを封じられた『リトル・マーメイド』と鏡像の関係にある様にも感じられる。
ほとんどミュージカルといっても良いような、中村佳穂の歌唱力を全面に押し出した作風であり、ここもディズニーを意識していると言わざるを得ない。
このように書き出すと、まさに「東洋のディズニー」と呼ぶに相応しい、明るくて心の踊るプリンセスアニメかと思われるだろう…。
しかし、本作の内容はディズニー・アニメとは程遠い。よくぞこの内容でファミリー向け夏休みアニメとして売り出したな東宝っ!
これまでの細田守作品があまり好きになれなかったのは、あまりにも綺麗事が過ぎる世界観が鼻についたから。
ファミリー向けを狙っているからか、良い子ちゃんに収まってしまい作者本人の内面が全く見えてこない、いわゆる「パンツを履いたまま」の作品作り。
これでは真に人を感動させることなんて無理でしょ。と思っていたのだが…。
すずのお母さんが溺れている子供を助けるために荒れ狂う川に向かうというヒロイズムあふれる場面。
またいつもの通り綺麗事を描くのかと思いげんなりしたのだが、その失望は裏切られた。
死んだすずの母親に対して残酷な(しかし一理ある)コメントが寄せられ、それを観たすずが心を病んでしまうという展開。
このシーンを観た瞬間に、「遂に細田守がやってくれた!」と嬉しくなった。
『ぼくらのウォー・ゲーム』や『ONE PIECE/オマツリ男爵と秘密の島』、『時をかける少女』などの2000年代の細田守作品から感じられた、ナイフのような鋭さ。
これらに共通して描かれているのは、残酷なまでに主人公を追い詰める世界と、それに抗う姿。
作品の中では決して主人公は甘やかされない。キャラクターを突き放すような冷静さと、燃えるような情熱が共存するストーリー。
自身の立ち位置に満足しておらず、さらに上を目指したいというハングリー精神が画面から伝わってくるような熱意にあふれていた。
細田作品に久しく失われていたこの残酷さと情念。本作ではそれが戻ってきているように感じられた。
本作で執拗に描かれるのは、表現者に対するバッシング。
誹謗中傷にも近いコメントを見て傷つくすずに、親友のヒロちゃんは「賛否の意見が半々なのは良い作品の証拠」であると告げる。
このセリフには細田守の想いが込められているように感じられる。
というのも、前作『未来のミライ』はアカデミー賞にノミネートされるなど高い評価を受ける一方で、興行的にはそれほど振るわず、一般の観客からの酷評も少なくなかった。
この経験が本作に大きく影響を及ぼしたのではないか。
細田守に対する激しいバッシングは、作品に毒気を与えるに至った。
ポスト宮崎駿などとメディアにもてはやされたのも今は過去。
宮崎駿の愛弟子である庵野秀明は『シン・ゴジラ』により『エヴァ』だけのクリエイターではないことを世間に知らしめた。
宮崎駿の元で腕を磨いた片渕須直は『この世界の片隅に』で、アニメファン以外の人間にも広く受け入れられた。
サブカル好きにしか名を知られていなかった新海誠は『君の名は。』で一躍時の人に。今では最も注目されるアニメクリエイターとなった。
上記の3作品が発表された2016年。ここを境にアニメ界の潮流が変わった感じがする。
『バケモノの子』『未来のミライ』が賛否両論だったこともあり、細田守が持て囃された時代は完全に幕を閉じた。
この残酷な現実が、細田守の新作である本作に何らかの影響を与えたことは間違いないと思う。
相変わらずシナリオはめちゃくちゃ。
すずが想いを寄せる幼馴染の忍。彼は「竜」の正体をミスリードさせる為に存在するキャラクターなのだろう。
その意図はわかるのだが、はっきり言ってキャラが弱すぎ。全く魅力的なキャラクターに見えず、ほとんどただのモブ。
クライマックスの展開はあまりにも強引。あんなに都合よく少年達の家が見つかっていいのか?
大体高知から東京まで、夜行バスで何時間かかるんだ?10時間以上かかると思うけど、よくあの少年たち無事だったなぁ…。
石黒賢お父さんの迫真の雄叫びからのヘタレ化にはちょっと笑った😅
ベルがジャスティスに尋問されるシーンとか、ログアウトすりゃあいいだけじゃないの?とか思ったし、ちょっと現実⇄〈U〉の移動に対するルールが決まって無さすぎる。
そもそも、ベルがあそこまで竜に関心を持つ理由が弱いし、竜が執拗にジャスティスに付け狙われることに対する理由付けも弱すぎる。
かなりご都合主義的なところが多く、無駄なキャラクターも多い。脚本がぐちゃぐちゃなのは間違いないと。
でもこの作品に限ってはそれでも良いと思う。
なぜって細田守のパッションが画面全体から伝わってきたから🔥
主人公ベルの見た目が、コンプレックスの元であるルカちゃんをベースにしているという設定が素晴らしい✨
彼女の卑屈な性格を端的に表しているし、自分とはかけ離れた姿になるという点では『美女と野獣』における呪いと共通している。
『美女と野獣』では醜い姿になることが「呪い」であった。これは非常にわかりやすい「呪い」の表現であるが、匿名性を良しとするネット社会における「呪い」とはそれとは全く反対のものなのではないか。
現代における「呪い」とは匿名性を隠れ蓑とし、本当の自分よりも大きなもの、優れたものであるかのように振る舞ってしまうことであると本作では説いている。
『美女と野獣』では、他者からの愛により呪いが解けるが、本作では自らを愛することにより呪いを解いている。等身大の自分を認めることが、呪いを解くということなのだ。
ベルというキャラクターの成り立ち、他人と比較してしまい卑屈になってしまうというすずの性格、父親とのモヤっとした不和etc…。
全体を流れる重苦しい雰囲気は全くファミリー向け夏休みアニメにそぐわない。
だが、ここまで思春期のモヤモヤをリアルに描き出すことができる作家がどれだけ存在しているのか。
細田守はこのような陰鬱な描写が恐ろしく上手いということを、本作で証明してみせた。
これまで細田守作品の家族描写がピンとこなかったのは、本来は陰を描くことに長けている作家が無理やり陽を描いていたからなのかも。
石黒賢お父さんの虐待シーンの生々しさは、本当に胸に迫るものがあった。短いシーンではあるが、『おおかみこども』の親子描写よりもよっぽど真に迫った表現だと思う。
もう明るい青春映画は新海誠に任せ、これからは青春の痛みや暗さを描いた作品を作るのが良いのではないか?
細田守の資質は絶対にそっちだよ。
今回で遂にその細田守の資質が開花したと思う。
手放しで褒めることは出来ないガバガバさではあるが、愛すべき映画である。
細田守の次回作にも期待が膨らむ!
深いテーマ
近いうちに実現できそうな「Uの世界」の中で人気の出る歌い手の物語と一見派手な世界の中でのストーリーが展開されるのかと思いきや、アバターでは無い現実の世界の、それぞれの人が抱える悩みや苦しみを捉えた深いテーマの作品です。
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