「割り切ってみればいいかも。」竜とそばかすの姫 89 ghostさんの映画レビュー(感想・評価)
割り切ってみればいいかも。
監督自身も恐らく割り切って酷評も想定済みで作ったのかなと感じた。
冒頭のベルがデビューした時の、「批判、アンチなんて言わせとけ。」って、視聴者へ「脚本重視ではなく、ザ・エンタメですが何か。」の保険的な言葉に聞こえた。
主に気になる点
●序盤:仮想空間を良いことにミュージカル舞台のように、都合良く背景や場面変えて、脈略がなく、竜とベルの交流が成立する。
●中盤:LINE炎上が、これでもかっていうぐらい分かりやすい描写。解決早いよ。
●終盤1:同級生カヌー男子とトランペット女子の告白シーン必要だった?無駄に間延びしてたし。
●終盤2:ヒロちゃんのハイテク環境と、他同級生による3分足らずでの推理力、合唱おばちゃんの行動力は、どこかの公安9課にも匹敵する。
・大画面4Kだか8K画質でないと不可能な拡大分析。
ヒロちゃんのPC環境が潤沢ってだけで、ここまで何者か描写0。
・夕焼けチャイム→窓枠に写るマンションで地域特定。
・独断で女子高生一人に金持たせて、東京まで送る。その後もあるけどもういいや。
●全体
なんとなく、やりたいこと伝えたいことは分かったけど、設定から解決までがご都合主義の映画用前提だった。
映画だったら、「竜はだれだ?」はあえていらなかっただろう。
特段悪いことしてないし、アバターが壊れるまで攻撃って・・、それ武闘場での設計側では?
子供には支持だが、全世界で悪者扱いされているのか共感できなかった。
掘り下げると、ミステリーになってTVアニメ並の尺になってしまう。
映画の尺の中で、設定から、やりたいことを浅く散らかしすぎて、引き算してないと思った。
結論「ザ・エンタメ」前提で割り切って観ればいい。
どうでもいいけど、一つのセリフに「竜」と「U」が同時にあると、聞き取りづらい。