「設定は面白い、、、が、」竜とそばかすの姫 HirosHiさんの映画レビュー(感想・評価)
設定は面白い、、、が、
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Uの世界と現実世界の展開が上手くないという印象を受けた。両世界の盛り上がりがイマイチ噛み合ってないから面白くない。
ベルがなぜ竜に固執したのかわからない。唐突な美女と野獣オマージュがわけわからん。あの作品は野獣の過去を物語の初めに描いてるから共感できるのであって、竜が謎の存在すぎてついていけない。みんなが観てるであろう美女と野獣のストーリーに頼りすぎでは?
虐待されてる兄弟が髪の色も目の色もどう見ても外国人。部屋の模様も外国。なのに、東京というオチは謎。伏線として、彼らをもう少し描くべき。
全世界50億人のユーザーがいる割に現実世界に戻ると規模が小さくなるのが尻すぼみ感がある。
四国から東京に行くのにどれだけかかると思ってるのか。虐待されてるの見て、女の子1人で東京に行かせるおばさんたちの感覚もどうかしてる。兄弟が自然に道路に出てきてスズと会えるのも都合がいい。知らぬ女の子に暴力振るって挙げ句の果てに発狂して立ち去る父親も意味わからん。
あらゆるシーンが細田守の歪な感覚で作ってるから気持ち悪いなぁ。本当はここまでメジャーになれるセンスの持ち主ではないのでは?
おばさんたちは5人もいらない。スズを取り巻く友人たちとのくだりもなんだか中途半端だしなぁ。バケモノの子もそうだけど、面白そうなとこを広げないで、よくわからん領域を広げて、最終的に感動を押し付けてくる感じがイケすかない。キャラクターたちの目的がわかりにくい。
ただ、冒頭の解放されたスズがベルとなり歌いながらUの世界を飛んでいくシーンは音楽と相まって高揚感があった。役所広司演ずるスズの父の、最後のラインでのセリフには泣かされた。
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