「期待値が高すぎたかも…」竜とそばかすの姫 isikoさんの映画レビュー(感想・評価)
期待値が高すぎたかも…
「言いたいことはなんとなく伝わったものの、なんかモヤっとした」というのが率直な感想。
主人公の歌唱シーンや映像などは全体的に良かったし終盤の歌唱シーンは圧巻でしたが、全体的に情報過多だったせいか、それをまとめるために途中の展開に粗さが目立って集中できなかったのがこのモヤモヤの原因かもしれません。
それと合わせて、竜と主人公の関係性がメインストーリーなのかと思いきや結局は主人公(すずちゃん)の心の成長だけが軸となって竜との関係性も他のキャラクター達と大して変わらず浅い感じで終わってしまい、物足りなさを抱えたまま終わってしまった印象でした。
個人的に一番違和感を感じたのは竜の登場シーンで、ライブを邪魔されてすぐにベルが「あなたは誰なの?」と追いかけ始めますが、ベル(すず)の性格上なんで急にそんな行動が取れたのか、何が彼女をそんなに突き動かしたのか疑問(直感と言ってしまえばそれまでですが、そうなるきっかけも無さそうだったし…)だし、竜の背中のマントの柄を「アザ」と表現するのもなんだか腑に落ちませんでした。(言いたいことはわかるけど)
さらに竜も竜でベルと全然接点がないのに「美女と野獣」よろしく、急に一緒に歌って踊って心を開くという展開が挟まれ、心のやり場に困ってしまいました。
最初は忍くんが竜なのかも?と思って見ていましたが(それならまぁなんとなく納得できたかもですが)結局全く知らない初対面の少年で、しかもその彼に会うために四国に住んでる高校生が1人で東京に遅くに向かうのも不自然かつ強引な展開に思えて、終盤は完全に心が離れてました…。前情報のせいで期待値が高かったのもあるかもしれませんが、ちょっと消化不良でした。