「仮想世界で迷子になる感覚が味わえる」竜とそばかすの姫 @花さんの映画レビュー(感想・評価)
仮想世界で迷子になる感覚が味わえる
●ストーリーが薄い。展開が単調で中弛みする。
美女と野獣とサマーウォーズとレディープレイヤーワン
を足して、主要キャラクターの魅力を抜いた、味の薄い
ちゃんぽんみたいな映画だった。
●キャラクターの魅力不足。
もっと、現実と仮想世界の対比があっても良かった。
結局、みんな良い人として描かれて終わってしまったの
が残念。
表と裏の顔があるって描写のインパクトがない。
1人くらいは性格の悪い奴がいても良いと感じた。
バーチャルで歌えたら、現実でも鼻歌が歌えるようにな
ってしまうので、最後の人前でなんか歌えないって描写
に説得力がない。
●声優キャストの力不足。
歌姫ベルの歌が迫力不足。
アナ雪の松たか子やマクロスFのシェリルノームの歌を
劇場で聞いた時の感動はない。
キャラクターが暗いから歌も野暮ったい。もう少し盛り
あがる曲があって、エンディングに流れたら良かったの
にバラードが流れてきて、明るい気持ちから落ち着いた
気持ちへ感情がシフトさせられてしまった。
●現実世界に現実味がない
父親と娘のカツオのタタキのくだり。
一枚絵でパッと写すのでは無く、きちんと楽しかった思
い出のエピソード記憶として描いた方が印象に残った。
実家の犬の片手が無いことは何かの伏線かと思ったけ
ど、何もなかった。
何も無いなら登場させなくても良い。何がしたかったん
だろう。
●疑問や矛盾が多い
AIが竜の城を隠してたのはなんで?なんで味方なの?
イヤホンしてない時の傷もアバターに影響する不思議
自警団がとんでもない武器を持っている不思議
運営が仮想世界を運営していない不思議
不思議や矛盾があると世界観に没入できないから、登場
キャラが泣いているシーンで、口ポカン状態。
お願い、私(観客)もアニメの中に連れて行って
●夏休みに家族と観たんだから、楽しかったんだと自分を
納得させる必要がある。
夏休みの連休向け映画。
万人受けするものを作りたかったとしたら成功。
でも、それだけ。
挑戦も驚きも迫力もないからリピーターは少ないと思
う。
●暇つぶしに何か見ようとしている人向け