ワン・モア・ライフ!のレビュー・感想・評価
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【あちらの世界はローテク】
この手の映画作品で使われる、あちらの世界のPCなんかの耐久消費財は、結構、型落ちも型落ちの古いもののような気がするは、僕だけだろうか。 自分の死に向き合うことは、過去に想いを馳せることで、きっとノスタルジックになるからなのかもしれない。 さて、作品は、序盤の亡くなるタイミングを間違えるというミスの場面で、もっとコミカルなものを想像していたのだが、イタリア作品らしからぬ(?)シリアスな感じが続く。 まあ、元来陽気な気がするイタリア人だって、自分の死や過去と向き合うのだから当たり前か。 ただ、ストーリーは、序盤以外は想像の範疇で、これといった意外性もなく、もし、あるとすれば、エンディングなのだが、これも、こうした寓話的なお話のなかでは、ありそうな展開で、心温まる(?)普通の良作品といった感じです。 面白くないわけではないですよ。
今を生きよう。人生楽しもう。
コメディ作品でありながらも哲学的でセリフ一つ一つはとても意味深い。 人はいつか必ず死ぬ。 分かっているけど、今やるべき事や家族との大切な時間を先延ばしにしたり、そのうちそのうちと言いながら確実に時は刻んでいく。 そんな本作からは『今を生きよう』『人生楽しもう』という前向きなメッセージ性と日々の忙しさにかまけて、本当に大切な人のことや時間を無駄にしていませんか?という意味が込められているように感じる。 大好きなイタリアの風を少しばかり感じることができリフレッシュできた。早くコロナ前のようにイタリアを行き来できるようになってほしい。
構成と哲学的ことばが良かった
イタリア男が関心もってるのは3つだけ:サッカーと、車と、あれ?もう一つ忘れました。そんなことを十分に楽しめた映画でした。 天国の受付、ワイワイガヤガヤうるさい!イタリアの閻魔大王役は何人も居てみんな忙しそうで、番号札の長さと桁の多さに笑えました。 娘はしっかりしているし、息子も古くさい考え持ってないし、妻はうんざりもしているけど受け入れているし、一番子どもで服装もしょうがないのが夫で父親のパオロ。でも、パオロの目がとてもいいので憎めないです。音楽も良かったです。 キスとハグと愛のことばに、死の気配をパラパラ振りかけると素敵なイタリアのお話になりますね💕
私は好きでした。
こういうダメな男いるよねー。男尊女卑なんていう概念も知らずただ怠惰で自分勝手なヤツ。でも憎めなくて何か気になるんだよね。イタリア人の恋愛体質が全編に渡って繰り広げられているし、こいつ生き延びたこの僥倖をすぐ忘れてまた家族をイライラさせるんだろうなぁ、という未来まで予想できてしまって、なんだか気持ちが軽くなりました。人生はそんなものだ。
イタリア人のメンタリティを受け入れないと楽しめない
家族と過ごす時間よりもいろんな女性と過ごす時間を大切にしてきた男性が交通事故で死亡したが、天国の計算ミスでもう少し生きられることが判明。与えられた92分で家族と過ごそうとするコメディ映画。
結婚してからもいろんな女性と浮気してきたパオロの描写はイタリアっぽくて笑えるが、どうにも現実味がない。浮気した女性が下着で部屋にいるところに普通に妻が帰ってきて何事もなかったかのように会話するなんてのは日本ではちょっと受け入れにくい。また、妄想なのか?と迷うシーンも数多く、回想と現在の区別がつきづらかったのは残念なところ。
パオロは家事しないし、言い訳ばかりだし、地元のサーカーチームの試合に夢中だし、さらには女グセも悪い。それでも受け入れる妻のアガタはすごい。イタリアっておおらかななんだなと思っていたら娘はそんなことなかった。でも最後にはパオロの思い出話聞きながらニヤニヤ笑顔で受け入れてたし。送り迎えのときに踏切で待たされるのが嫌で別れそうになったけど、線路の下を通る道路ができて別れないですんだってエピソードは普通にクズ男のもの。イタリア人のメンタリティの凄さを再確認した映画だ。
でもトータルの印象は悪くない。ベタな展開でもいいじゃない!とおおらかな気持ちで楽しんだ。
意外と面白かった
設定がいい。主人公パオロを典型的な俗物としたことで、天国の受付から短時間だけこの世に戻るというアイデアが生きている。聖人君子の主人公だったら物語にならなかった。 しかし、それにしても主人公の俗物ぶりがひどい。小心者のくせに見栄っ張りで女好きの浮気症で飽きっぽく、浪費家のくせにケチである。何でも他人のせいにする根性なしで、何かにつけ「愛している」と言えば許してくれると思っている。どうでもいい小さなことにこだわって肝心なことを忘れてしまう。 そんなトンデモ男のパオロなのに、背が高くてハンサムだからなのか、女にモテる。ベッドシーンは省略されているが、きっとあっちの方もなかなかに違いない。もしかしたらこういうタイプが典型的なイタリア男なのかもしれない。そう考えるとかなり笑える。 人間は人生の時間が限られたときに聖人に生まれ変わろうとする、、、かもしれない。少なくともパオロは一生懸命、残された時間をいい夫、いい父親であろうと努力し、妻と子供に残される自分の思い出をなんとか美化したいと望む。しかしよく考えたらそういう行動は聖人ではなくナルシストの行動だ。 最後に交わす妻とのキスはどんどんディープになっていく。パオロの本領発揮だ。結局のところちっとも変わっていないパオロは、俗物根性丸出しのまま再び天国に向かう。よく見ればパオロの周囲の人間たちも俗物ばかりだ。誘惑は無数にある。死ぬときは死ぬのだ。ビバ人生!酒を飲み女を口説いて、ときどき仕事もした。それでいいじゃないか。イタリア人の陽気で無責任な快楽主義も悪くはないと思わせるコメディである。意外と面白かった。
人生ゲーム
スクーターで事故を起こし死んでまった男が、あの世の入口の手続きでゴネて92分間のロスタイムを貰い、最後の時間を家族と過ごすコメディ。 家族に不誠実であったことを悔やみ残された時間を家族と過ごすストーリーなんだけど、7割方が過去のチャラ男人生の武勇伝、残り3割が現在の出来事、そして+αで妄想少々とをMIXしてみせていく展開。 雰囲気は良いしテンポも良くて面白くはあるけれど、同じ様な思い出ばかりでまどろっこしさを感じるし、一番観たいのは残り時間をどうするかな筈なのに、結局それがロスタイムに何かを及ぼす訳でもないというね。 オチもこれはこれで悪くないし、まあわかるけれども、不完全燃焼気味でちょっとモヤモヤした。
結末にビックリ(゚o゚)/
いきなり死んじゃってたいへん! 92分生きるって、難しいですね。 娘に嫌われていたけど、仲直り出来てよかったです。 また、同じシチュエーションを求められるとは思わなかったけど、「タイトル」。
天国から地上に舞い戻り…
っていう滑り出しは面白かったけど戻ってからの展開がいまいち…。時間軸が目まぐるしくてわかりずらいし大半が女性とのめぐり逢い話。結末もこんなんで良いのかしらん。なんか納得出来ない展開で残念…。
原題通り“取るに足りない幸福の瞬間”が綴られたのどかで微笑ましいドラマ
舞台はシチリア島のパレルモ。エンジニアのパオロはスクーターで通勤中に交差点で交通事故に遭遇。しかしその死の瞬間に脳裏を走馬灯のようによぎるのは客を待つタクシーの列の順番が解りにくいとか、冷蔵庫の室内灯はドアを閉めた時に本当に消えているのかとか、愛人の意味深な言葉の意味は何なのかといったどうでもいいことばかり。やたらと長い整理番号をもらって天国の待合室で散々待たされたパオロは自分の死に納得がいかないと激しく抗議すると、実はパオロの寿命の計算にミスがあったことが発覚。大喜びするパオロだが誤差はたったの92分。天使とともに地上に戻ったパオロはとりあえず外出前の妻に会うことが出来たがあいにく娘と息子は外出中。果たして92分を大切な家族と一緒に過ごし未練のない人生にすることが出来るのか。 というツカミからドタバタコメディだと思っていましたが、交通事故後の一瞬を俯瞰とは真逆の視点で捉えた印象的なカットが暗示している通り独特なテンポが貫かれたのどかで微笑ましいドラマ。与えられた92分間とほぼ同じ尺で描かれる物語には浮気相手との他愛のない会話や飲み屋で聞いたくだらない下ネタといったどうでもいい思い出がランダムに挿入されて残り寿命が浪費されていく。そんなのどかな雑音はデタラメだけど人懐っこくて憎めないパオロの性格を浮き彫りにし、パオロはどこにでも転がっているような記憶の中に家族との大切な瞬間を見つけていく。ドラマティックに盛り上がることもなく日常のあるあると微かな幻想が綯交ぜとなった映像は思いがけず今の自身の心情と共鳴して、やけにしっかり者の娘に説教されたりゲームに夢中になっている息子に鬱陶しがられたりするパオロの胸の内が手に取るように解った気がしました。 原題は“Momenti di Trascurabile Felicita“、まさに「取るに足りない幸福の瞬間」が綴られた作品でした。
最後にドワッと心動いた
浮気ばっかりのパオロ、 なぜかモテモテ(なのかな?) こんな旦那さんでも愛してる奥さん、 いやはや、私には全然理解できないのですが。 クスッと笑えたり、 おい、お前ーーー!って、突っ込んだり、 たまに哲学的なセリフもいい感じ。 子どもとのやりとり、エピソードは どの国もだいたい一緒やね。 人生ゲームのシーン、良かったなぁ。 そんなこんなで 軽ーい感じ、気軽に楽しんで観てましたが、 ラストにやられました。 間違えてもいいんだね。 しょーもない日々も、些細な出来事も それが人生だね。 子どもや旦那さまに もっと日常的に 愛や感謝を伝えようと思います(*´∇`*) あと、他の方も書かれていましたが、 回想エピソードが多くて、 どの時間軸かわからなくなったり、 そういう戸惑いがありました。 構成をもう少し変えたらいいのに と私も思いました。 それともイタリア映画ってこんな感じなのかな?
人生のロスタイムに…
「ある日突然不慮の事故に遭い、死ぬまでに約90分の猶予を与えられた男が、希薄だった家族との絆を取り戻そうと奔走する」 これだけ聴くと、シリアスなファンタジー作品かと錯覚してしまうが、蓋を開ければちょっと毒を含んだハートフルコメディ。 「あなたを想っているわ。でも毎日じゃないの…」あぁ、なんて洒落た別れの言葉か イタリアって国は不思議だ… セリフがいちいち哲学的で、裏に深い意味を持っているかの様に感じさせてしまうのだから…笑 それらに対して「怒ってる?」「褒めてる?けなしてる?」って直球で返すパウロが好き 笑 最後の最後、ちょっとよく分からない終わり方はご愛嬌 苦笑
テーマと小ネタは今の時期にピッタリ
それぞれの小ネタが面白い。 当たり前のことに対して、有り難みを感じるという事に関しても、今の自分にはピッタリ。 構成を整理すれば名作になったのに。 少し残念。 小ネタは結構同感した。 天国のおじさんもいい。 娘に嫌われているところも、自分と同じ。 しかし、あれほどモテない。どうしてだろう。 ラテン系の情熱が足りないと理解した。 あれくらいの機会が欲しい、うらやましい。
【"人生ゲーム" ”帰って来た酔っ払い・・じゃなかった女好きで、いい加減な人生を送って来た男”が”自分の宝物に気付く様”をコミカルに描く作品。】
ー この世に92分だけ戻ってきて、パオロ(ピエールフランチェスコ・ディリベルト:ビフ)は、何をしたのか・・。そして何を感じたのか・・。-
・風光明媚なシチリア島・パレルモで「お気に入り 大切なモノ」の数々と”お別れ”するパオロの姿。
・過去の自らの人生が、走馬灯の様に蘇る数々のシーン。
・天国の役人を"レナート・カルベンティエーリ"が演じているのも、嬉しい。
- イタリアの人って、サッカーと美味しい食事と美しい"複数の女性"を愛する人生を送るんだね。
作品構成は粗いが、何だか愛すべき、しょうがない人達だなあ・・、と思いつつ観賞。
パオロも 、"自分の大切なモノ"に、気が付いたのだから、もう少し夫、父としてきちんと生きなさいよ!と思った作品。-
<僅か、92分だけ現世に戻り、自分勝手だったパオロが、学んだ事。
少し沁みます・・。
人生は意外と短い。
日々、大切に生きようと思った作品でもある。
寛容な心で、観賞されたし。>
コメディ?
50本目。 昨日と同じ席に座ってる。 その時に観た予告で面白そうと。 コメディ?あれ違った? 俺の理解力がないだけかな? フラッシュバックばっかで構成が分かりヅラい。 年配の方は特にじゃないかと思う。 過去のモテ話ばかりで全くっていい位、共感出来ない。 多少でも悲哀を感じられたら、違ったのだろうけど。 予想通りのオチで、どうせ繰り返すだけの人生なんだろう。
間違いは誰しもがそして神様ですらしてしまうもの
主人公のパウロがバイク事故を起こし天国の入り口から作品は始まる。
しかしながら人々の死期を操る神々達の計算違いからパウロは死期を早めてしまった間違いが発覚する。その時間は約1.5時間。その為1.5時間再度人生をやり直す事が許される。
地上に戻ったパウロは残り1.5時間をできる限り家族と有意義な時間を過ごそうとするが、今まで家族を放ったらかしにしたり浮気を繰り返すなどしてた事もあって中々思うように協力してもらえない。
中々協力を得られず苦しむ中で自分のこれまでの日々を振り返り、間違いだらけだった事を悔やみ反省する。その気持ちが芽生えた瞬間から家族にも同情され自然と一緒に時間を過ごす流れと変わる。
この作品の面白いところは非常に哲学チックな展開、会話が多い所。
また人は死期が分かれば残りの時間をどう過ごすか必死になるより自分の過去を振り返り、これまで犯してしまった過ちや間違いをなんとか埋め合わせようとする姿はなんか共感できるような気もした。
物足りなかった点はこの作品の鍵となる残り1.5時間という残された時間の使い方だが、殆どが回想シーンとなりパウロの過去の過ちが映し出される。その為残り時間をどう過ごすかという具体的な過ごし方は描かれない。
また誰しもが過ちや間違いをしてしまうというのが作品の鍵となり、それはどんなに優れたひとでもそして神ですらもというメッセージ性は凄く伝わり共感されるが、最後にパウロが結局生き延びる展開は少し雑に感じたかな。
ストーリー設定としては空想度強めのストーリー展開だけど、死ぬまでの過ごし方はリアリティがありなにか身近に感じるような、そして強引さはあるものの素直になる事で家族が一つになる展開は少なからず心温まる展開で最低限楽しむ事はできた。
日常の大切さに気付かされるイタリア映画
交通事故で死んだはずの中年パパが人生のロスタイムを偶然手に入れたことにより、今までの生き方を悔い改め、わずかに残された家族との時間の大切に過ごすというストーリー。
こういう映画を観たあとは、自分もロスタイムをもらったつもりで、日々の生活の「幸せな切れ端」に感謝しながら生きていかないとな〜、としみじみ思ったりする。それと同時に「踏切で待たされても腹を立ててはいけない」「信号無視をしてはいけない」という交通ルールの基本を免許更新の時のビデオの何倍も痛感させられたりもする。
ひとつ気になったこととして、ラストでなぜ彼は人生を続けることを「連中」に許されたのだろうか?1回目より2回目の方がアクセルを強く踏んで衝突車をかわすという可能性を老人は全く想定していなかったのか?何か腑に落ちる理由が欲しかったといえば欲しかったけど、でも家族が幸せそうだからなんでもいいのかな〜。
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