「久々の泣けるクレしん」映画クレヨンしんちゃん 謎メキ!花の天カス学園 はなちぱさんの映画レビュー(感想・評価)
久々の泣けるクレしん
声優交代してから初めて見るクレしん映画でしたが、声の違和感はほぼなかったのは良かった。
間違った事や無駄な事はしてはいけないというルール、AIでのミスのない効率の良い授業、エリートの天組と落ちこぼれのカス組への差別、優秀な人間になるための教育理念と方針の学校に体験入学するカスカベ防衛隊だけど、まぁしんちゃんにはルールも方針も関係なし。
エリートポイントを貯めようと必死な風間くんと他のみんなと意識の差が大きいく、特にエリート志向の風間くんと破天荒で自由奔放しんちゃんとの対比と対立は顕著。
そのストレス爆発した風間くんが事件の被害者になってしまい吸血鬼の噂について調べることになるんですが、推理パートまでは正直退屈で、レビューはネタバレ防止のため見てなかったですが、☆4以上の高評価される程の話か??と疑問でした。
その時までは…!
風間くんの手紙から涙がじんわり。
子どもの頃って、仲の良い子とこれからも友達として一緒にいられると何の疑問も持たずに思ってたけど、でも成長して進路が変わって会わなくなったり連絡取らなくなったり。大人になるとそういうのが当たり前になって特に悲しいとか思わなくなってしまうから「仲良しのみんなとずっと一緒にいたい」っていう風間くんの素直な気持ちに涙腺崩壊せずにはいられなかった。
あと、ゲストキャラちしおちゃんのコンプレックスとトラウマの克服。
SNSとかで他人を馬鹿にしたり貶したりする人が多いから、しんちゃん達の言葉は本当に胸に刺さりました。しんちゃんって基本的に裏がないから余計にね!
野原一家も出番は少ないものの、笑い者にされようが子どもの頑張りをちゃんと見て、理解してるのも涙。
私的なクレしん映画の定番って泣ける笑えるなりふり構わない全力ダッシュだと思ってるので、今回もそれが見れて良かったです。
しんちゃんと風間くんって良い友達でありライバルだなぁと思いました。
てか個人的にボーちゃんがめちゃくちゃ可愛かったです!!!青春してましたね!そして、もののけ姫の台詞に笑った。
ネネちゃんは探偵パートでちゃんと役割があって良かったし、あと特に目立ったことしてないのに、しんちゃん同様カス組になるマサオくん。しかもすぐ影響されて不良になるの笑。
あと先生の「先生は人間だから間違えてしまうの」って言葉は、前半パートがあったからこそ響きますね。
子どもの頃は楽しい事もたくさんあるけど、失敗、挫折、後悔とか大人になった時に「あれは間違いだった」って思う事も全部含めて青春だし、無駄なことなんてないんだと思える話でした。
後半の追い上げがものすごかったけど、そこに至るまでが私的に退屈だったので☆3.5です。
クレしん映画は普段レンタルか配信サイトでの視聴ばかりですが、今回は評価が良さそうだったので映画館まで行ったら、子どもが多くてやっぱクレしんって子ども向け作品なんだな…と改めて思いました。
だけど、やっぱり大人が見るからこそ泣けるというか胸に刺さりますね。あと爆笑できる。
まぁ『オトナ帝国』『戦国大合戦』の2大巨塔(自他共にそうだと思ってる)には遠く及ばないものの、今回のクレしんは久々に泣いてしまいました。