truth 姦しき弔いの果てのレビュー・感想・評価
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【姦しいと言う勿れ】
スコア低めだけど、よくよく考えると結構面白い作品だと思った。
この作品は、このシチュエーションに漂う独りよがりな人間の悲哀を笑い、皆がふと自分自身を振り返る映画だと思う。
これ、ちょっとずつ、どこかに自分自身と重なるところがあるという人は多い......というか、必ずそうじゃないのか......。
(以下ネタバレ)
愛されていたのは自分だけ。
愛する人の子供が欲しかった。
気になる年齢。
気になるセックス。
イク、イカナイ?
愛がすべて......のはず。
男だって勝手だ。
精子は残すけど、直接的な自分の子供を残そうとはしなかった。
つまり、責任から逃れたいのだ。
精子バンクは、言い逃れの一つだ。
高尚な理念などないのだ。
高尚な理念ぶっているだけだ。
それに翻弄される女たち。
女が3人集まれば、「姦」しいと言うが、もしかしたら、この間に「男」の文字を入れたら、もっと姦しいのかもしれない😁
上っ面の理屈で、あれやこれや取り上げて賞賛したり、貶めたりする僕たちの世界にピッタリ符合するような、そんな作品だった。
「真」の一文字で繋がりを感じるなんて、後付けでナンセンスの極みじゃないか。
バカな話だ。でも、それをシンクロニシティのように言う連中は、この世界にはごまんといる。
こんな風に、よく考えもせず、うわべで高尚な理屈を展開するとこなんか、僕たちの世界の全員に通じるところだよね😁
おまけ映像無し
コメディ?
と思いながらダラダラ観てたら最後の最後に佐藤二朗さんの声で腹を抱えて笑いました🤣
コロナのせいか一人だけだったので良かったです😉
お芝居みたいな映画。
というよりお芝居向きの題材?
なんで舞台にしなかったのかな?
堤幸彦監督の記念すべき監督50作品目ということで見ることに。特に期待もしてないし、どんな内容なのかイマイチ把握せず。まぁ、この映画を一言で表すなら「舞台」ですね笑
とりあえず、佐藤二朗のパワーにはやられました。
声と写真でしか出演してないのに笑わされる。それぞれの写真に写っている佐藤二朗の表情が変わって無さすぎて笑えた笑えた笑笑 この真という役に佐藤二朗持ってきたのは天才ですね。おかげでコメディとしてまとまった。
引き込み方はそこそこ悪くないものの、とても面白いとは言えない前半部分。サナというキャラクターがまじで嫌い。これ以上嫌いにさせないで!と思ってしまう。ストーリー自体は面白いんだけど、会話劇としては出来の悪い映画でした。
しかし、後半になるにつれて前半のちょっとした伏線が回収されて深みが増し、3人のキャラがいい感じに生かされていて後味は割と悪くない。絶妙な設定。あなたは私で私はあなた。なるほど〜、こりゃ面白いや。
まぁ、映画館で見るほどでは無いです笑
完全に舞台向け。情景は何も変わらないし。
脚本だけで魅せる映画ってのは厳しい。
思っていたよりは良かったかな。
久々に観客1人でしたよ笑
舞台でもいいなとは思うけど
2022年劇場鑑賞22本目。
内容知らずに鑑賞。恋人が亡くなって想い出にひたりに彼の部屋に行ったら別の二人の女と出くわして・・・という話。
その場で会話だけ行われる、まあ舞台でもいいなとは思うのですが好きなジャンルのコメディなので満足。
なんか途中からプラトニックな話よりやけに生々しい性事情に踏み込んでいくなと直接的な描写がないのにエロいなあと思っていたら必然性のある会話でした。
こういう時の男性ってあえて顔を出さないで観客の想像に委ねるのがセオリーなのですが早々に佐藤二朗の写真出しちゃうのでそれからは彼が言ったというセリフが出てくるたび二朗節で再生されちゃうし、なんなら彼のセリフを再現してる時二朗さんのモノマネしてるじゃねえかと思ったらわらっちゃいました。最後油断してたらまた二朗さんに笑わされて、その場にいないのにずるいわあの人(笑)
50作目って、、、、なにげに凄いよ。
実力もあり、かなり成功した商業監督の50作目。
自主作品ってどんなん?という興味で見ました。
内容は小劇場でよくやってるワンシチュエーション会話劇、登場人物3人だけ。有名俳優無し。
コロナ禍での撮影だからなのかこういうシチュエーションコメディやって見たかったのか不明だが地味だけど面白かったような気がする。
もっと脚本で気が利いた会話やテンポ、今風な感じに出来たような気がする所がおしい。タイトルのオチがそれかいっ!と突っ込みたくなったがこの字は私の名前にも入っていて、しかも父の名前からもらってるのでモヤモヤしてしまったww
劇中の絶倫男より50作作る映画監督ってかなり凄いとおもうよ。
女性ならば共感ができる
終始、舞台をみているような臨場感でした。物語は、最初から最後までクスっと笑える喜劇です。
しかし、女ならば共感できる部分がある言動、行動、衝動が全て詰まっています。
思考が男性に近い女性は理解できないかと思いますが、他の女性に対して、どうにもならない嫉妬をしたことがある人であれば、理解できる感情です。
私は、ラストシーンで、女性としての共感からの思いがあふれ、涙が出ました。
堤監督らしい、と言うべきところは、シリアスなシーンで、ずっこける笑いを取りに行くところですね。
他のレビューにも書かれているように、品性を疑うような台詞もありますが、それは、どれ程自分が愛されていたかを表現するために、下ネタを言ったりしない女性が、マウントを取るだけのために、無理をして言う女性特有の行動だと、私は理解しました。
特に、マロンが、とても赤裸々に言っている感じでしたが、少し無理をして言っているような、そのようなわざとらしさを感じたので、そうだと理解した次第です。女性の中で、そのような無理をして、その場面を思い出しただけで、過去の自分を殺したくなる方は、多いのではないでしょうか。
また、一見、最も非常識な人間であるかのようなマロンですが、冷静沈着を装っている医師のサナと、情緒不安定な受付嬢のマユミが、正気を無くして取っ組み合いの喧嘩をするときはいつも、喧嘩には交わらず、戸惑いながらも必要な行動をとります。マロンは、実はこの中で最も冷静なのでは、と思いました。
特に演技が面白いのが、医師のサナです。冷静な演技と正気を失った演技のギャップが、素晴らしいです。英語を多用しますが、発音があまり上手ではないところが、違和感だらけの空間を作り出すのが上手な、堤監督らしい演出だったのかな、と、思いました。
書きたいことは、たくさんあるのですが、ネタバレになるのでこれ以上は書けません。様々な意味合いで、とても面白い映画でした。とてもとても、有意義な時間を過ごしました。
30代女性の本音が容赦なく飛び交う会話劇……ひとりで観ることをおすすめする!!
事故で亡くなった男のアトリエで偶然出くわす3人の30代女性。それぞれか゜その男と関係をもっていた……というシチュエーションコメディ。
登場人物は3人のみで、舞台もアトリエのみ。舞台のような会話劇で、30代女性の本音が飛びかう。
高学歴、高収入、女性たちにイケメンのように扱われているハイスペックな男というのが、佐藤二朗というのが笑いどころではあるが、劇中で展開される会話は容赦のない本音合戦で、とにかく汚いののしりと、マウントのとりあい。
もっとマイルドなものであれば、ドラマなどでも似たシチュエーションになることもあるが、舞台が固定されていることもあって、いかにセリフで物語を盛り上げるかにかかっていて、その分、どんどん会話の内容が危なくなってくる。
経済的な面だったり、性生活の面だったり、とてもじゃないけど、聞いてられないような言葉が飛び交うことから、この人たちは、次は何を言い出すのだろうか……という緊張感があり、決して家族や恋人と一緒に観に行かないことをおすすめする作品だといえるだろう。
誰かが隣にいる状態でこれを観ると、胃にストレスがかかることは間違いない。観終わった後の会話などを想像するとゾッとする。
一応、コメディというジャンルであるし、事件が起きるわけでもないが、これはサスペンスともいえるかもしれない。
おっさんタフだな。
事故死した40代の土地持ち資産家の男と交際していたという女性3人が鉢合わせする話。
男の葬儀の夜、彼の所有していた都内のアトリエを訪れたら、交際期間や年齢は同じながら自分とはまるでタイプの違う2人の女と遭遇し…と展開していく。
インテリ女とおバカだけど時々鋭い女と自分に自信のない張りぼて女が、それぞれ週1固定で交際してきたことが判明し、誰が1番だのマウント合戦をしたりそんなことに意味はないと言い出したり。
本当に愛されていたかったのか、それとも金か?自分以外を貶める様なことに終始するのかと思ったら理解を示したり、下ネタを絡めつつ愛を語り敵になったり味方になったり。
論戦を繰り返していく様はなかなか面白かったけど、内容的にも展開的にも映画というより小劇場で公演される舞台劇の方が合っているんじゃないかな。
舞台感強めの会話劇だが、やや物足りない
恋人の葬儀後、彼の部屋で3人の彼女たちが鉢合わせするという設定はとても舞台的。面白そうな導入ではあった。
彼の部屋だけで話が展開するからある程度の広さは必要かもしれない。撮影するのにあんな倉庫みたいな場所の方が撮影がしやすいのもわかる。低予算なんだから仕方ないのだが、あまりにも居住スペース感がない。舞台ならあまり気にならなかっただろうし、ごまかせたとも思う。ここらへんは映画だからこその不満。
いや、そう考えると脚本や演技も舞台なら気にならないのに、映画だと違和感を覚える箇所がいくつかあった。ここらへんは好みの問題なのかな。笑えるところもあっただけにもったいない。
とても濃密な70分間
シチュエーションコメディである。佐藤二朗がカメオ出演している死んだ彼氏は、3年前から3人の女と同時に付き合っていた。しかし曜日を分けて、ひとりと会うのを週一回にして、それを厳格に守っていたから、女同士が3年間、奇跡的にバッティングしなかった。葬式のあと、3人がそれぞれの鍵を使って彼氏の部屋に入室したときが、互いに初見だったという訳である。
映画はその瞬間から始まる。そして同じ場所で終わる。だから出演者は3人の女だけだ。多少のアクションもあるが、大部分は会話劇である。互いにマウンティングをしたり、差別化を図ったり、優劣を主張したり、怒ったり笑ったり泣いたりと、いろいろ忙しい。しかし不思議なことに、女たちは3股をかけていた「彼氏」のことは少しも非難しない。3人の女たちはただひたすら、自分こそ「第一夫人」だと互いに張り合うのだ。
映画のタイトルは「truth」だが、副題は「~姦しき弔いの果て~」である。3人の女たちは、昭和の時代に活躍した漫才トリオ「かしまし娘」の登場ソング♫女三人揃ったら姦しいとは愉快だね♫の歌詞のように、大変に賑やかであるが、それは亡くなった彼氏に対する彼女たちなりの弔いの形でもあったのだろう。それが「姦しき弔い」の部分である。
続く「果て」の部分が本作品のラストシーンとなるが、その前にタイトル「truth」の種明かしがある。なるほどねと思った。おそらくではあるが、プロデューサーも兼ねた3人の出演者の原案は「姦しき弔い」としての会話劇から「truth」を跳躍板として「果て」のラストに至るというものだったと推測される。
なんともベクトルに富んだこの原案を貰えば、堤幸彦監督の脚本は筆が勝手に滑るように出来上がったに違いない。演出は流石にドラマチックだ。将棋のトップ棋士同士の対戦が指したほうが有利に見えるように、喋った女が有利になったように思えるような、ヒリヒリする会話を展開する。百戦錬磨の堤監督にとってはお手の物だったのかもしれない。
とても濃密な70分間だった。印象に残る作品である。
素直に、面白くて良い映画です。
自主制作映画という成り立ちなどから、舞台劇みたいな感じだろうな、と想像していましたが、想像通りの映画でした。
ですが、舞台劇や会話劇だからといって、選り好みするのはもったいないくらい、面白かったです。
パンフレットも購入してみて映画作成の背景などを知ると、なんと2か月ほどで作成された映画であることが分かりました。
2日で撮影されたとはとても思えないクオリティだと思います。
採点は4点ですが、今年観た映画で一番面白い映画でした。
女性ならではの感性と、女性だから作れた映画だと思います。
大作映画ではありませんが、ちょっと刺激的で面白い映画を楽しみたい方にお勧めです。
(大人向けの映画なので、子供にはちょっとお勧めできませんが、それは仕方ない。。。)
下ネタ舞台演劇が映画になりました!
中身は下ネタ舞台演劇。
登場人物は3人の女のみ。
コロナ下で、映画撮影が困難な中、企画されたということだろう。
セットの中で繰り広げられる会話劇のため、映画としての評価は難しい。
脚本と演技だけでみせるストイックな世界。
でも、映画が好きだし、映画を応援したいという方は、ぜひ劇場に足を運んでほしい!
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