「残念な部分も多いが面白く観られるサスペンス作品」フロッグ といぼ:レビューが長い人さんの映画レビュー(感想・評価)
残念な部分も多いが面白く観られるサスペンス作品
鑑賞したのが既に三カ月以上前なので、曖昧な記憶でのレビューであることをご了承ください。
とある映画レビュアーさんが「後半のどんでん返しが面白い映画」として紹介していたのを見て、どんでん返しが大好きな私はぜひ鑑賞したいと思っていた作品。アマゾンプライムにて鑑賞いたしました。
結論としては、「とても面白いんだけど、ちょっと惜しい!!」という感じの映画です。
前評判の通り、後半のどんでん返しは非常に面白く観ることができました。伏線回収を売りとする映画には、映画前半が退屈になってしまう作品も多いのですが、本作はホラー的な演出や殺人事件を追うサスペンス要素などで見せ場が多いこともあり、全く退屈な感じはしませんでしたね。
全体的には楽しめたとは思うんですが、肝心の伏線回収がなんだかお粗末と言うかなんというか……。後半にネタバラしされてもあんまり驚きは無く、「そうだと思ってた」っていう展開が続くので、どんでん返し映画としては今一つです。先の読めているどんでん返しほど、つまらないものはありません。
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とある町で起こった少年の連続失踪事件。失踪の現場に残された緑色のナイフから過去に起こった連続殺人事件との関連が疑われたが、その事件の犯人は既に服役中のため、捜査は難航していた。時を同じくして、失踪事件の捜査を担当するハーパー刑事の自宅では奇妙な出来事が多発しており、ハーパーの妻は頭を悩ませていた。
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街で起こる少年の失踪事件。ハーパー刑事の自宅で起こる不可解な出来事。
一見無関係な二つの出来事が、実は密接に関係していて……というのが本作のどんでん返しの肝となる部分だと思うんですけど、ぶっちゃけあんまり関係してないですよね。
本作のように、関係なさそうな二つの出来事が実は密接に関係していた系のどんでん返し作品って結構ありますけど、本作に関してはその二つの出来事の関連性が薄いように感じられてしまいました。
そして後半のネタバラし。ここが一番の問題点だと個人的に思っています。
映画前半の伏線を丁寧に張り過ぎていることで、中盤のどんでん返しが容易に推測できてしまうんです。「家の中に何者かがいるかもしれない」から「家の中に何者かがいた」になるのをどんでん返しと呼んでいいのか。
その後もどんでん返し要素は出てきますが、それも展開が読めてしまってイマイチだったかな……。サスペンス映画としてはなかなか面白かったけど、どんでん返し映画としては赤点です。
「どんでん返し映画だ」という前情報を入れてしまって、それを期待し過ぎた私がいけないのかもしれません。まっさらな状態で鑑賞していたら、もう少し評価が変わっていたかもしれませんね。