「過ちを正せてこそ」コスモボール COSMOBALL 鰹よろしさんの映画レビュー(感想・評価)
過ちを正せてこそ
月が破壊されインフラが機能しなくなったことで水不足にも食糧危機にも陥っている荒廃した地球において、各惑星(銀河?)代表がしのぎを削るコスモボールというスポーツだけが無気力で堕落しきった人間たちの心の拠り所であった。皆地球代表の活躍に胸を躍らせ、ゲームの間だけは心酔し現実を忘れることができた。
しかしそのコスモボールという娯楽は、かつてテレポート集団代表ネロと破壊者チェルノを筆頭に起きたスターウォーズの遺物であり、一歩間違えれば地球が滅亡しかねない紙一重で実に繊細な競技でもあった。故に各代表は敵対しているわけでは決してなくむしろ協力しており、悪く言えば八百長ござれなある種のプロレスに過ぎなかったのだ。そんなこととは露知らず、人類はひたすらに一喜一憂する...
意図的に単純なルールにしたのだろうが、コスモボールが競技として成立しているかは怪しいし、そこまで熱狂できるものだろうかとする疑念も湧き上がるもののまぁまぁまぁ。
と言いつつ、ゴールへのシュートは防いじゃいけないってルールがあるの? 全銀河で3チームしか無いの? 勝敗を決するに当たり制限時間はあるの? それとも電波弾が放出されるきまぐれな数とタイミングでその都度競技性が異なるの? 電波弾は試合と試合の合間どうやって制御してるの? 別段蹴る必要性が・・・割とハチャメチャじゃね???? まぁまぁまぁ・・・
鑑賞者に対しては当初より諸々の背景や概要が提示されており、全容を知った状態で物事の一面を切り取りひたすらに迷走する、いや踊らされるアントンを眺めることになるのだが、この真実とアントンの言動の照会こそが主題なのだろう。誤解し選択を誤り過ちを犯してしまった青年が、後悔を経て過ちを認め正そうと立ち上がる姿を描くことこそが。
誰もが過ちを犯し得る。その過ちは正すことができてこそ人間は・・・正直者であれ・・・
「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」シリーズ...「スター・ウォーズ」シリーズ...「ハリー・ポッター」シリーズ...「ローラーボール」(1975)(2002)...「ミュータント・クロニクルズ」(2008)...「アベンジャーズ」(2012)...「エンダーのゲーム」(2013)...「ベイマックス」(2014)...「レーザーチーム 俺たち史上最弱のエイリアン・バスターズ!」(2015)...「マックス・スティール」(2016)...「亜人」(2017)...「ヴァレリアン 千の惑星の救世主」(2017)...「ジャスティス・リーグ」(2017)...「マイティ・ソー バトルロイヤル」(2017)...「移動都市 モータル・エンジン」(2018)...「アリータ バトル・エンジェル」(2019)...