劇場公開日 2021年5月28日

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「タイトルなし」明日の食卓 えみりさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5タイトルなし

2021年6月14日
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鑑賞方法:VOD

 子どもが自分なんかいらないだろうと母にいう部分、母が子どもに虐待しそうになる部分はリアリティがない。こんな子どもはいないし、子どもがいないと楽なのにと思うことは有ってもあんな形相で子どもに対して大声出したりするのは病的だ。
 子どもとの和解があり美しい映画だけど、そのあたりの病的な要素は受けつけ難い。
 自分のコントロール下に子どもを置こうとし、だからこそ、そこから子どもが逃れていくさまはリアリティがある。それこそが子育ての本質である。三種三様、素晴らしい。それだけに、子どもの反応がその外部にもないのが神経症的だし、母親はもう少しおおらかさを持っているはず。
 金持ちのゆうくんの男の子は可愛くていい俳優だった。最も病的でもあるオノマチとの最後の和解が感動的だった。カルトにいく途中だった点でリアリティがある。
 何でオノマチがあの夫を選んだかといえば、しんどいことから逃げたかったからだ。それゆえにますます不幸になる。それがこの物語の柱で、筆者の反復強迫。見ててしんどい。

 烏丸せつこが良かった。
 身体を売ってる音などの絡みなども良かったのだが、結局、全体的に、暴力的、DV的、逃げ場のない関係が苦しく、作者は病
気だとしかやはり思えない。見ててしんどい。

 認知症の母とマザコン夫の設定は良かった。自分の夫と義母を見ているようだった。

えみり