「子は鏡で見る親の姿」明日の食卓 コージィ日本犬さんの映画レビュー(感想・評価)
子は鏡で見る親の姿
重たい話です。辛辣です。
子供は親のダメな部分を吸収して映し出していく「鏡」である、と。
実は躾(しつけ)なければならないのは、子供ではなく親自身なのではと、本作は突き付けてきます。
子どもは人格を持った存在で思い通りにはならない。
そして、親自身も完璧ではなく、感情コントロールなどできない未熟な存在である。
カッとなって子供を殺めてしまうなんて局面は、誰しもありえることで、特別なことではないという厳しい現実。
3人(+数人)の母親は、女性に対し「よくいる貴女自身ですよ」と語りかけているようでした。
同時に、「女性を苦しめるのは男がダメな場合がほとんどだ」というメッセージになっている気がしました。
出てくる男がどいつもこいつもダメ人間。
そんな親たちを、子供はよく見てるんですよ、と。
善人の仮面をかぶった悪人だったり、我儘で暴力的だったり、異様に気を遣って辛抱強かったり。
それは、親の姿そのものなのかもしれません。
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