「次回作に期待したくなります」海辺の金魚 バリカタさんの映画レビュー(感想・評価)
次回作に期待したくなります
長編処女作だそうで。
ここまでの作品として仕上げられるって
すごいですね。女優もやりながらって
恐るべき才能ですね。
それも25歳。いやはや、びっくりです。
さて、本作。
安全な金魚鉢の中を泳ぐ金魚に
例えた少女の成長の一端を描く物語。
ストーリーはとてもわかりやすく
高校3年女子の小さくも強い決断を
肩肘はらずに鑑賞できます。
彼女(花ちゃん)のこれからが
気になりますね。
静かに、短編小説のページをゆっくり
読み進めるように展開していきます。
この空気感好きです。優しい。
あまりセリフに語らせず、説明も
少なめでリズムよく静かに
展開していきます。
故にちょいちょい出てくるイベントの
不穏度が上がるんですよね。
なかなか良いです。
それと、子供達のキャスティング、
見事なのではないでしょうか?
演技とリアルの間を引き出す
手腕は見事だったと思います。
演者さんたちとの空気感も自然
でしたしね。
ただ、綺麗すぎるかな?
不憫な子供達の闇が見えてこない。
そんなアッサリいくかい?って。
花ちゃんもしかり。
「こう言う子だった」だけでは
乱暴かな?葛藤が形だけで心情が
伝わらないんですね。
深みが足りないんです。
監督がイメージしてるだけ
なんじゃないかな?それを描いて
るだけなんじゃないかな?
あと大事な花の動機がイマイチ
響いてこないんです。
その行動の根拠は?ってとこ。
こう言うことがあって、こんな心情
になりましたの描写があっても
良かった。
あと、男子生徒うまく使えば
もっとよかったのに。
重箱の角突きますが、ラストの
あのシーンは、学術的にペケな
気がするから、ちょいと萎えました。
次回作に期待。
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