劇場公開日 2021年6月25日

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「花のまなざし」海辺の金魚 山の手ロックさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5花のまなざし

2021年6月30日
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鑑賞方法:映画館

若手女優としても有望株である小川紗良の初商業映画監督作品。児童養護施設で18才を迎えた主人公・花が、新しく施設に入ってきた少女・晴海とのふれあいを通じ、葛藤し、成長していく姿を描いている。
主人公を演じた小川未祐の真っ直ぐなまなざしが強く印象に残る。横顔が二階堂ふみに似ている感じで、これからの活躍が期待大。
子供たちの自然な演技を引き出す小川監督の演出力は、師匠の是枝裕和譲りか。フレームの切り取り方に上品なセンスを感じさせる。ローカル鉄道、砂浜、流しソーメン、夏祭りなど、ロケーションも好ましい。
ラストシーンは、母親からの呪縛を脱し、自分の力で生きていこうとする主人公の覚悟を示しているよう。
エピソードの一つ一つをもう少し深掘りしてほしいという物足りなさはあるものの、今後、もっと長尺でじっくり描いた作品を届けてくれることを大いに期待したい。

山の手ロック