「創作物に「リアリティ」とか文句をつけるな!と神奈川県警は無能 がテーマ」キャラクター たこえびさんの映画レビュー(感想・評価)
創作物に「リアリティ」とか文句をつけるな!と神奈川県警は無能 がテーマ
いやあ酷かった。
脚本と演出がひどい。
最序盤で菅田将暉が編集者やアシしてる師匠から「お前の描くキャラクターにはリアリティがない(だから面白いサスペンスが描けない)」みたいな事を言われる。
ふんふん。さもありなん。という感じで鑑賞していたら、この作品自体がリアリティを(わざとか?)無くしていくつくりになっていて驚きました。
例えば、
・漫画家人生賭けてるのに、向いていないといわれるサスペンスを描く菅田将暉(固執している理由は全然説明されない)
・(いい人/普通の人である)菅田将暉が靴下が液体でぬるぬるになっているのにもかかわらず、そのまま知らない人の家を突き進む。進むことでぬるぬる(血なんですが)をほかの場所に広げたりすること考えないんですか???
・神奈川県警が自白のみで殺人犯を立件する。ここはマジで頭おかしいかと思いました。ほかの証拠がないのに有罪に出来るわけないじゃん・・・
・単独行動を基本とする神奈川県警警察官
・連続殺人犯の逮捕のために、一般人家族がおとりになることを提案する菅田将暉&了承する家族&了承する神奈川県警。防刃ベスト着てても首や四肢狙われたらどうするの?(余談ですが防刃ベストでは銃弾は防げません。モノによりますが。)
一貫して「神奈川県警が無能である」という部分にリアリティの比重を置いたためか、そのほかの部分がおろそかになり説得力のせの字もないというストーリーになっていました。
そのストーリーも特筆すべき点はなく、
終盤に菅田将暉が高畑充希にあることを電話で聞くのですが、「それお前以外全員知ってたよ!」とみなさん心の中で叫んだでしょう。どんだけ家族に興味ないんだ菅田将暉。
Fukaseの正体はなんだ?とか端の端の話題なのに、決めシーンみたいに使ったりして法廷のところも意味不明でした。
ラストはラストで浦沢直樹の『MONSTER』みたいなことして・・・何を伝えたかったんでしょうか。