「よかった」キャラクター rituさんの映画レビュー(感想・評価)
よかった
先日見に行きました。
①俳優陣の演技が上手だった
失礼ながら深瀬さんの演技が心配だったのですがとても良かったです。どこにでもいそうな顔なのに癖や表情の気持ち悪い感じや高くてきれいな声で急に登場してくるところが不気味で最高でした。
菅田将暉さんや小栗旬さん、高畑充希さん、あと名前がわからないのですが辺見という役を演じていたおじさんもめちゃくちゃ上手で俳優さんはすごいなと感じました。
少し気になったのは中村獅童さんです。
1人だけオーバーというか声はりあげてる割に棒読みで最後主人公が描いた清田の似顔絵を見た時の表情なんてお笑い番組見て吹き出したのかと思いました。
大事な場面に結構登場していたので残念です。
②ストーリーはご都合展開多め
漫画のキャラがいつもありきたりで魅力的な悪人を描くことができない主人公(菅田将暉)が実際に殺人鬼(深瀬)と関わってしまったことで漫画家として成功はするけれど…みたいな感じのあらすじでした。
私のようなド素人はサイコパスな殺人鬼がひゃっはーしてるだけで満足できるので面白かったです。
ただ終盤の両角(深瀬)の電話で主人公が家に行くシーン、あれだけまわり確認してたのに背後両角登場包丁ブスッはインパクト抜群でしたがさすがに無理があるのでは、、両角は忍者なのか。中村獅童の到着も遅いです。両角からの電話があったなら確実に危ないのは主人公とその恋人なわけでなぜあそこまで遅れてやってくるのか、実家の人達は部下に任せて車飛ばしたりしないか?と思いました。そもそも漫画通りにいかなくても以前から主人公の近くを両角はフラフラしてたわけですし釈放された辺見にはわざわざ清田を殺す理由もないのに警察はなぜ辺見が清田殺害→辺見は4人家族殺害事件の全ての犯人だ問題解決!みたいな思考回路になったのかよく分かりません。清田が犯人にとって重要な情報を掴んだから殺されたと考えるのが妥当ですし電話の内容は4人家族コミュニティの話。辺見には戸籍があるしこの両角は他人の戸籍でなりすましてるまできちんと上に報告していればもう少し主人公のまわり警護してもらえたのかなと。
あと主人公の恋人役である高畑充希さん刺されたのに子供無事に産まれたのはおめでたいことだけれどそんなわけないでしょ急にハッピーエンド寄せてきてるなと思います。
終盤主人公が両角に馬乗りになり殺してしまうのかという場面で主人公がニヤッと笑いながら包丁を振り下ろしそこで終わる、とかでもありきたりですが面白かったような。
現実で人を殺す両角と漫画で人を殺す主人公、なにが違うんだ君だって楽しんで(漫画で)人殺してるよね〜みたいなこと両角言ってたので主人公サイコ説の伏線かと勝手に期待してしまいました。
③清田の昔族だった設定は必要なのか
ちょくちょく清田に対して「昔あいつは族でな」の話入ったのですが特に本筋とも関係ないし省いても良かったような気がします。
ここのくだりをやるくらいなら両角(深瀬)の過去を回想で見せてほしかった。4人家族は幸せという宗教についても面白い設定だと感じたので掘り下げてほしかったです。
④漫画の表現がすごい
現実でのグロテスクな殺人現場と漫画での描写が素敵です。主人公がペンを滑らせる音だったり血が飛び散るかのようにペンを振り下ろす場面など他の映画にはない新鮮な気持ちで見れました。
サスペンスやホラーはあまり見ない人間なのですが2時間とても楽しく見ることができました。
幸せそうな家族を一方的に殺す胸糞シーン多めですけど
殺人鬼無双で殺人鬼側に同情できるような悲しい過去、裏切りやどんでん返しなどなくてもいいという方は楽しめると思います。
漫画好きにもおすすめです!