サウンド・オブ・メタル 聞こえるということのレビュー・感想・評価
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禅の教え
依存性
ジョーが口にするこの言葉は、最初は薬物依存のことを言っているように捉えたが、どうも違ったようだ。部屋を与えられ紙に向き合うことが示唆されたときの狂いよう。自らが埋められぬピースがあることに向き合うことの絶望感。身体障害の話であるが、そうとばかりとは言えぬ。覚えもある。
滑り台が展開点のようでもあるが、劇的でなく徐々に周囲との応答を重ねて馴染んでいくさまは、実に味わい深く、また現実にもあっているように思う。この着実な心の修復体験が帰着のベースにあるように思う。
パーティーの後のシーンのふたりの演技に見入ってしまう。心の機微が表情にふっと出れば、相手の心を震わせ互いに響き合う。美しく哀しい。
自分は何かに依存しているか?と問いかけてしまう。
聞こえるということ
生きていくということ。
トレーラーハウスでロックバンドのツアーを周りながら彼女と暮らす主人公が、突然聴力を失い、ろう者コミュニティに入ることで自分を見つめ直す話。
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イヤホンで見ることを推奨映画。主人公の音が聞こえなくなっていく感じや、補聴器をつけたあとの機械が乱れたような音の聞こえ方、多分イヤホンで聞いた方が実際にどんな感じなのか体感出来ると思う。アマゾンオリジナル映画なので、こういう映画は劇場じゃなくて確かに配信が正解だな。
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私は普通にテレビで見たんだけど、音がこもってる感じがなんかすっごい気持ち悪くて今まで見た映画で1番やな感じになった。基本内臓飛び出したり首がはねたりするのは大丈夫なんですけど(現実に見たことないし)、リスカ・ゲロがダメで、今回この映画でその中にこもった音が追加されました。
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最後の終わり方が『はちどり』と似てるなと思って、色々あって遠回りをしても人生は続いていくという余韻がよかった。こういう映画って主人公が死に向かって行きがちだしね。
LEARN HOW TO BE DEAF リズ・アーメッドの熱演が...
LEARN HOW TO BE DEAF リズ・アーメッドの熱演が否応なしに胸に突き刺さり、魂を激しく揺さぶる。表現として微塵も嘘偽りのない問答無用さが人々に考えさせる。そして見終わった後も、こだまし続ける。残響が消えないんだ、今もすぐそこで聞こえるみたいに。時に聴覚障害者の感じている世界を観客にも感じさせるよう。突如聞こえなくなることへの不安、恐怖……。そして、そこからの静かな再起。ひどく辛い状況に置かれた主人公がそれでも自分を奮い立たせ前を向こうとしていた理由/頑張る希望。そういったものもすべて失った後に彼が見る世界とは?そこに音はあるのか?必要なのか --- ・・・
"I'm fucking deaf!" 眉毛金色なオリヴィア・クック演じる彼女のルーとメタルバンドをしているドラマーのルーベンはある日突然耳が聞こえなく(聞こえにくく)なる。静寂が包むメタルとの対照性。それは常に動き続け誰も気に留めもしない冷たく残酷な世の中でもあるけど、同時に誰も拒まない場所でもある。難聴はハンデではなく、治すものでもないという信念の下、運営されている施設・自助グループに入るルーベン。そこの仲間と打ち解けていっているように見えるのだが、彼は聞こえることも愛する彼女のことも諦められない。そして、身の回りの物を売って遂に手術を受け、彼女に会いに行くのだが…。
いいよ、いいんだ。俺を救ってくれた。俺に幸せをくれた。十分だ
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