劇場公開日 2021年10月1日

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サウンド・オブ・メタル 聞こえるということのレビュー・感想・評価

全104件中、41~60件目を表示

4.0失い、向き合った日々

2021年11月2日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

悲しい

幸せ

煩悶した過去から、再びの喪失感。抗い、優しさに触れ、生き方を問うた。鋼鉄のサウンドが生き甲斐の男は、不快なノイズは新生のハンデではなく、弱さの、その脱却の鍵とした。エンディングで見せた眼差しに、後の彼の生き方を思う。再びドラムセットに向き合うはずだ。

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yutamuroki

4.5これは開放か破滅か

2021年10月24日
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鑑賞方法:VOD

ポスターを見る限り、タイトルの「メタル」はきっと「ヘビーメタル」なのだろうな
と思い鑑賞するも、違っていた。
テーマは「依存からの解放」だと思える本作。

本当に欲しいものが手に入らないから、代替品にしがみついてしまう依存。
そんな依存のうちに迷走する主人公は、ドラッグに始まり、ほかにも生活の至る所に依存の対象が顔をのぞかせている。
その一つが音楽だったとして、
音楽を追えば追うほど「真に欲しい物」こそ手に入らない様が、
むしろすれ違いと勘違いで失われてゆく喪失感が強烈だった。
だからして最後、しがみついてきたもの全てを手放したとき訪れる安堵と平穏は救いのようにも感じられるが、
同時に、しがみついてきたものばかりで出来上がっているような主人公にとってそれは「無」を感じさせてならず、
エンドロールが流れている間、これで主人公は本当にこで救われたのか、
救われるのか、
果たしてその逆まで行き着いてしまっただけか、とても考えさせられた。

ろうの世界を体験できる音響演出が、時々自分はちゃんと聞こえているのか、
不安にさせるリアルさ。
ゆえに音楽で煽る演出はまるでないものの、
そんなことなど忘れさせるほどの濃い作品と鑑賞する。

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N.river

4.5静寂の中に純粋を気づく

2021年10月23日
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鑑賞方法:映画館

難しい

こんな素晴らしい映画を作れるなんて、
凄いことだ。

AAだろうか、あんなコミュニティがあるこも素晴らしい。

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カールのおっちゃん

4.0とにかく進むしかない

2021年10月23日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

見終えて劇場から出てきて、パートナーは「諦めちゃったのかな」とつぶやき、私は「いるべき場所がわかったんじゃないかな」と互いに感想を交換しました。
見る人によってエンディングをどう捉えるか様々で良いと思います。
置かれた境遇を悲観するでもなく、それはそれでの道も見えているような、心に残る作品でした。
ただ、無音の時が長い分、他の人の携帯のバイブ音やバッグを開け閉めするガサガサ音などが妙に耳障りで、集中をそがれる場面もありました。
生きていれば目にする・耳にするものばかりが幸せとは限らないんだよな〜と思わされました。

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ニコラス

4.0急に仏門に入れと言われても困る

2021年10月23日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

悲しい

怖い

幸せ

聴力を突然失ってしまったバンドマンの話。
心理が繊細に描写されている良作。

良い点
・演技
・雑音感がリアル
・タイトル

悪い点
・日中に急に聞こえなくなるのか?
・絵はダメ
・お金が曖昧

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猪古都

4.5その選択が最適解だったのかは、その時はわからない。

2021年10月22日
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鑑賞方法:映画館

当たり前にできていたことが、突如できなくなる。
当たり前に備わっていたはずの身体感覚がなくなる。

冷静に考えたら、誰にでもあり得る話なのに
普通は、そんなことが起こるとは考えずに生きている。

ただ現実に、当たり前だった日常が壊れた時

冷静な判断ができる人間はいないだろう
そして、時間をかけて最善だと、最適だと考えて出した答えが
自分を良い方向に導いてくれる保証はどこにもない。

その、自分の判断に裏切られた時
人は立ち直れるのだろうか。

その答えは作品中では明かされないけど
そこがまた良い。

生き続ける限り、その選択も
自分の置かれた状況も、時間がかかっても
受け入れていかなくてはならないのかもしれない。

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nana

5.0共感

2021年10月22日
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鑑賞方法:映画館

自分自身も難聴であり、気持ち的に共感する部分が多々あり、主人公に感情移入できた。最後の静寂への安堵感は納得。

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samansa0234

4.5中途で聴覚障がいを受け入れざるをえない過程をリアルに描いている

2021年10月20日
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鑑賞方法:映画館

 障がいを負って、その障がいを負担に思い、拒み、悩み、逃れようとするのが普通。しかし多くの場合は、病気と違って治らないから障がいとされているのであり、よしんば治す手立てがあったとしても元の状態にはまず戻らない。よって心の持ち方からはじめて、心身共に健やかな生活を送るには、障がいを受け入れる必要がある。障がいがあっても、自分で自分を幸せだと思える生活はできるのだと。「障がいは不便ではあるけれど不幸ではない」
 しかし、簡単なことではない。映画はそこを描いている。できなくなること、失うものは覚悟しなければならない。それまでの積み重ねたものを一切破棄するこを強いられたりもする。そんなことをしてまで、その先の人生に意味はあるだろうか、と思い悩む。しかし、それしか道のないことをやがていやおうなしに悟る。
 障がいには先天のものと中途のものがある。この軌道修正は中途の場合に強いられる。また聴覚障がいの場合、障がい者の人数が多いため、聴こえない社会、聴こえない文化というものができあがっていて、健常者の世界と隣り合わせに存在している。手話はその地の国語に依存しているが、言語が違えば文化は多少異なってくる。つまり、新たな人生のはじまりであり、生まれ変わることを強いられる。映画はそれを描ききっている。

 トレーラーに住んで各地でドラムを叩く暮らしが、個人的にはそれほど魅力を感じなかったので、主人公ルーベンの悩みについていけなかった面はあるけど、本人にとっての大問題は、しょせん本人にしかわからないもの、という「孤立して闘わねばならない辛さ」はよく伝わってきた。
 乗りこえたら楽になるのだろうけど、障がい以前の幸せが、大きければ大きいほど足をひっぱりそうである。戻りたかった暮らしがもう戻れそうにない感じに壊れていった点が、ルーベンには救いであったかもしれない。ときに絶望は、つぎの希望を導きもする。ルーベンは強引に障がいを打ち消そうともがいたが、前を向くことだけは外さなかった。だから最後の最後、絶望の向こう側に足を踏み入れることができた。よい終わり方だっと思う。

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ピラルク

4.0さすがアカデミー賞の音響賞・編集賞受賞作品。

2021年10月18日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

悲しい

怖い

音楽業界の会社に勤める身としては遠い世界でもない話。音が聞こえる世界、聞こえづらい世界、聞こえない世界、聞こえ方が違う世界の体験が新鮮だった。何かの答えや明確な希望を示すような作品ではないが、リズ・アーメッドの眼に引き込まれた。

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みな

3.5安息の世界

2021年10月18日
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21130.あるがままを受け容れ、静寂の音すら消し去る

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movie

3.5何が聞こえるのか、が大切

2021年10月18日
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鑑賞方法:映画館

悲しい

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まっちゃまる

4.5解釈の仕方

2021年10月17日
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ハルヒマン

4.0障害受容というテーマ

2021年10月15日
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聴覚障がいは、後天性であることが多いと聞いたことがあります。

聞こえていた人が、聞こえない世界に入る。いったい、どのような世界なんでしょう?
聞こえ方も、千差万別ではないかと思います。

突然、聞こえなくなる、聞こえにくくなる、不安でしかないでしょう。
そんな心の機微が、描かれていると思いました。

「治る」ではないと理解が進んでいる人と、「治すことに期待」する初期段階の人。そこにも格差があるように感じました。

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ミツバチば~や

5.0繊細な音の表現

2021年10月12日
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鑑賞方法:映画館

楽しい

興奮

知的

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たまきさん。

4.5音映画

2021年10月10日
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鑑賞方法:映画館

昔はロック系のライブに行くと、必ず難聴になり1日〜2日耳がキーンとなっていたことを思いだした

今は歌手が耳にイヤモニをしているのでだいぶ状況は変わっているのだろう

難聴の世界を音響とドキュメンタリー調の映像で見せているので、主人公に同化しやすい

難聴を克服する映画ではなく、音がない世界をいかに生きていくのかという人生ドラマとなっている

スマホがあれば確かに便利だが、なくても生きてはいけるのだ

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うんこたれぞう

3.0未だ完治は難しい。。。

2021年10月10日
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人の五感って凄く繊細で1度ダメージを負うと100%元に戻すのって難しいんじゃないかな。。受け入れながらいかに共生していくか、事によってはなかなか簡単では無いだろうけど。。

1つ感覚を削がれてより気付が大きくなって癖に気付いてしまったシーンは良かった。

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asgy213

4.0タイトルなし

2021年10月10日
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鑑賞方法:映画館

ノマドランド+イン・ザ・ハイツ

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ouosou

4.0日本語字幕の内容、タイミング、配置、書体に、関心!

2021年10月10日
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鑑賞方法:映画館

難しい

メタル音・・
ミュージシャンとしての音
街に氾濫する音

対する
自然が生み出す、様々な音
ろうあ者の子供に伝えた"すべり台"の音

表現、コミュニケーションの手段としての音
音の無いもの同士にとっての音

深く複雑なテーマでした。

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SkyLock

4.0画期的な主人公の表現

2021年10月9日
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鑑賞方法:映画館

悲しい

難しい

聴覚を失った苦悩、葛藤、気持ちの乱れなどが
痛々しく、切なく、たまらなく心が苦しかったです。
「サウンド・オブ・メタル」の意味が
メタルサウンドを演奏していた主人公の意味と
インプラント手術をした後の金属的な音の聴こえ方の意味、
ふたつを表現していたんですね。 これがまた切ない。
リズ・アーメッドはアカデミー賞主演男優賞にノミネートされましたが、
残念ながら「ファーザー」のアンソニー・ホプキンスが受賞しました。
奇しくもこの主人公ふたりは、今までの映画ではなかった
認知症患者からの視点、そして聴覚障がい者の聴こえ方を表現するという
画期的な主人公ふたりだったんですね。
ラストシーンが凄く印象的でした。

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tom

4.5【映画のタイトル】

2021年10月8日
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この作品は、観終わった後に、タイトルの意味を再考することになる。

ルーの助力のかいあって、薬物依存から脱したルーベンが、今度は、聴覚障害に陥り、ルーの助言や、施設のスタッフなどの協力もあってだが、絶望から立ち直っていく姿に胸が熱くなる。

演出も、観る側に、聴覚障害者の感覚を知らしめるようにしていて胸が苦しくなる。

前に、人間の耳は非常に微妙な調整を知らず知らずのうちに行っているという、人体の不思議をテーマにしたテレビ番組を観たことがあった。

騒音の程度にもよるが、聞きたいものを優先して聞くことが出来るような調整を行っているという話を含んでいた。

ただ、これは、聴覚という耳に関するところではなくて、聴覚をつかさどる脳の機能がそうさせているということだったように思う。

仕事に集中して、周りの音が気にならなくなるのも、そのうちの一つかもしれない。

(以下ネタバレ)

この作品は、ルーベンが立ち直る姿に心が打たれるが、個人的に衝撃だったのが、ルーベンがインプラント装着後に聞こえる音の感じた、金属音の集合体のようだったことだ。

この映画のタイトルは、実は、このことだったのではないかと考えた。

技術が進歩し、改善されると、こうしたことは解消されるのか、インプラント装着後に医師が、数週間で慣れると言っていたと思うが、時間が解決することができるのか、多少なりとも、ずっと金属音的な感覚は残るのか分からないけれども、聴覚障害の人は、こうしたことでも悩みを抱えるのだと認識させられた。

この作品は、敢えて、こうあるべきだとか、これだという答えを示してはいない。

その代わり、当事者が、様々な葛藤の末、いかなるチョイスをしようと、聴力が普通である僕達にも理解し、考え、そうした選択を、なんであれ、受け入れて欲しいというメッセージなのではないかと思った。

技術が進歩すれば、人が陥りがちな、簡単に、誰もが、それを利用すれば良いじゃないか。そして、健常者のように生活すれば良いじゃないか。それが、社会の負担を減らすということだ…みたいな近視眼的考え方に一石も投じていると思うのだ。

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ワンコ