劇場公開日 2021年2月26日

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「淡々と描かれる生涯。過去に囚われた、哀しすぎる晩年とは。」カポネ 門倉カド(映画コーディネーター)さんの映画レビュー(感想・評価)

0.5淡々と描かれる生涯。過去に囚われた、哀しすぎる晩年とは。

2021年4月6日
PCから投稿

悲しい

怖い

単純

【賛否両論チェック】
賛:隆盛を極めたはずの主人公が、壮絶な過去故に壊れていってしまう様を通して、その生涯のもの悲しさが際立っているよう。
否:サスペンス要素はほとんどないので、思わず拍子抜けしてしまいそう。グロシーンや怖いシーンもあり。

 全盛期の面影が消えてしまった伝説のギャング、アル・カポネ。本作ではその晩年が淡々と描かれていきますが、
「彼の病気が、果たして本物なのか、それとも演技なのか?」
といったようなサスペンス要素は驚くほど少なく、期待して観ると拍子抜けしてしまいます。
 そこで明らかになっていくのは、波乱に満ちた過去に囚われてしまった、哀しい主人公の姿です。それでも必死に寄り添おうとしてくれる妻・メエの存在も、またどこかもの悲しさを際立たせているようです。
 R15+指定であることからも分かるように、グロいシーンがかなり多めなのと、ホラー映画のようなシーンもあったりするので、好みは極端に分かれそうな作品ではありますが、気になった方は是非。

門倉カド(映画コーディネーター)