「ジャッキー推しだしているが主役じゃない」プロジェクトV うにたん♪(コロナが当たり前の世界)さんの映画レビュー(感想・評価)
ジャッキー推しだしているが主役じゃない
最初に書きますが今の中国の政治的手法が嫌いな人にはお薦めしません。
タイトルはプロジェクトVと付いているがヴァンガードのVと言う事か?
予告編ではAがひっくり返ってVみたいに言ってたけど、プロジェクトAと並べるのはちょっと…。
キャストについてもジャッキー・チェン以外は知らなかったので、若者が素早い殺陣を見せても強さの説得力を感じなかった。
ライオンのCGやヘンテコな木の枝の観察小屋、イケメンと金持ち娘のおちゃらけた芝居、そしてお得意のセリフ吹き替え…海外にも展開しているだろうからそういう作り方してるのも解るが…。
川でのアクションもCG合成満載、映像はテカテカで川はヤケに緑色っぽく、違和感が強かった。何十年も前ならこれで満足出来たのかもしれないが…。
さらに合成された背景で塗り込んだドーランが変に浮き上がったり…。
コミカルさはジャッキーと一部キャストのドジさ加減に振ってあるがあまり笑えない。
虫型、鳩型のドローンとか出して戦隊ヒーローばりにオーバーテクノロジー出てくるのに救出部隊が結構撃たれるシーンが多く、態とらしく感じてしまった。
捕まった主人公も悪役に勧誘されて、“足るを知る“とか中国語はできるのに文化は学んでないとか悪役に説教したりしだすので、カッコつけてるだけで、面白味に欠けている。
制作費はそこそこ潤沢な感じなのに、内容が1990年代の日本映画(安っぽいCGを使いまくってた頃)を見せられているような錯覚に陥った。
アメリカの空爆への報復に米空母の爆撃などを盛り込んでアメリカ非難の姿勢も見せておりナショナリズムも仄見える。
ジャッキー・チェンを観たくて観たら、只の脇役で大した活躍せず、ムダに高いとこから飛び降りる主人公とCGアクション、違和感ある中国アピールとか単純に楽しい映画でなく何やらベクトルが掛かったものになってて、心から楽しめなかったのが残念。
ここ最近、ジャッキー・チェン出演の作品で面白いと感じるのが無い。
世界のバランスが変わってきた影響もあるだろうがジャッキー出演作に安易な期待をするのは止めようと思う。