「生みの親と育ての親」ビバリウム フリントさんの映画レビュー(感想・評価)
生みの親と育ての親
他人の子を育てる話
予告編が面白そうだったので期待していたのですが、なんとも微妙な映画でした。
登場人物が少ないのと場所が一軒家周辺と言うこともあって画面にあまり動きが無い。
ストーリーの設定などはいいと思うのですが、同じような場面ばかりで飽きてくる。
中盤から終盤の展開までに退屈してしまい物語全体に興味が沸かなくなってしまった。
しかも見せ場と言った所がことごとく予告編で見ているので新鮮さもないし、オチ的な物もちょっとインパクトに欠けていた。
異様な雰囲気とかは伝わってくるのだけれど、なんでもありの異次元空間すぎて主人公達と同じように思考停止してしまったまま鑑賞している自分がいました。
冒頭のカッコウの映像はものすごく怖かったですね。
カッコウの習性は知っていたけれど、改めて見ると残酷でグロテスク。
自然界の怖さを再確認できました。
物件案内人の不気味さ、人間じゃない感、謎の子どもの異質感なんかもいい感じだし、主役カップルの徐々に精神すり減らしていく過程はみてて辛い。
序盤がいい出来なだけに終盤もっとひねりとかあっと驚く展開が欲しかった。
ジェシー・アイゼンバーグは嫌いじゃないのだが、出ている映画がこれと言って好きな作品ではない事に初めて気づいた。
これからはよう注意人物としておこう。
イモージェン・プーツは「グリーンルーム」が好きなので、また彼女の悲壮感漂う表情が見れてよかったですね。
冒頭の様なハツラツとした演技もいいのっですが「グリーンルーム」の印象が強いので、サスペンス系が似合うのかも。
ビバリウムは嫌いな映画じゃないがたまに有る、予告編が本編より面白い作品ですね。
「世にも奇妙な物語」の1エピソードと言った感じ、その雰囲気が好きな人は楽しめる映画だと思います。
余談ですが、カッコウは体温変化が大きく自分で卵を孵化させられないようですね。
自分の子どもを自身の手で育てられないのはちょっと可哀そうな気もする。
乗っ取られた親鳥が一番可哀そうんだけれど、種の生存のための進化とはいえ自然界って神秘てきですな。
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劇中セリフより
「ここは終の棲家ですよ」
家を買うのは慎重にしないといけませんね、人生を左右するのですから。