「凝縮」ビバリウム nakadakanさんの映画レビュー(感想・評価)
凝縮
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延々と続く住宅地に絵に描いたような空と雲という異様な空間に、居心地の悪さを感じました。
そんないかにも人工的な奇妙な空間ながら、主演二人のリアルな演技で、シュールな恐怖が伝わります。
この空間の作り主の正体は明確にされませんが、そういう生態のエイリアンか未知の生物か、というような解釈をしています。
しかし、この未知のものに囚われる恐怖の生活は、現実的な人生の縮図のように感じます。
自分の家を持つというステータスに囚われる。
高額な家を買ってローンもあったりすれば、家に囚われる。
子供が出来れば、子育てに囚われる。
子供の泣き声に悩まされ、思い通りにならない子育てにカップルの間で諍いになる。
育てても、意思の疎通が困難で用済み扱いされる。
家を持って家庭を持って子供を育てるとなると、嫌なこともあれば良いこともあると思います。
が、これは、嫌な部分を凝縮したようなホラーだなと感じました。
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