「よく出来た映画だと思います。だが…」世界で一番しあわせな食堂 でゑさんの映画レビュー(感想・評価)
よく出来た映画だと思います。だが…
まず設定に少し無理があるの思う。
映画自体は「かもめ食堂」に少し似ていて
ちょっと癒し系の雰囲気もある。
ただ「あのスープを食ったら身体の調子が良くなった。」とか
「この料理絶品だ!。」とか出てくると
ちょっと「うそーん(^^;。」と思ってしまうw
いや確かに中華料理は美味い。
それに異論は無い。
そして薬膳料理だと言う設定だけど
中華料理って案外高カロリーで病気を治癒したりする力までは無いと思う。
また途中で中国人ツーリストが出てくる場面があるのだけど何故かとても下品に見える。
何故ならフィンランドまで来たのだから
フィンランド料理を食べろよと思うんだけど
何時もと変わらぬ中華料理を食べているのと
フィンランドのこんな片田舎に大挙して押し寄せてくるところを見ると
「俺ら金はあるんだもんね。」式のイヤーな感じしか湧いてこない。
そのうちいつのまにかフィンランドの片田舎の食堂が中華料理店の様になるところを見て
これは文化のマウンティングを見ているようで
なんだか素直に腹落ちしてこない。
自分はむしろフィンランド側の俳優さんが味のある人が多くて
その点はとても良かったと思う。
むしろフィンランドの自然を背景にしててフィンランドの包容力の高さを見たような想いがする。
下衆の勘ぐりだと思うが中国の一帯一路政策のためにこんな中国アゲの映画を作らざるを得なかったのかなと思う。
中国人から見ると最後は白人の嫁さんを貰って
めでたしめでたしなのかもしれないけど
これをフィンランド人が見て果たして納得するのだろうか?
何度も言うが映画自体はよく出来ていると思う。
細かいところに気がいかないなら
普通に楽しめると思う。
20〜30年前の昔ならおそらくチェン氏の立場を日本人がやっていたのだろうと思う。
でも今はその立場は中国人にとって変わったのだなあと言う気がしてきて堪らない。
まあでも細かい事が気にならないなら
普通に楽しめる映画ではあると思う。