「監督自身の焦燥をストレートに焼き付けた傑作」リバー・オブ・グラス エロくそチキンさんの映画レビュー(感想・評価)
監督自身の焦燥をストレートに焼き付けた傑作
名古屋シネマテークのケリー・ライカート監督特集からの第一弾。
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これは1994年の長編デビュー作。「ロードの無いロード・ムービー、愛の無いラブ・ストーリー、犯罪の無い犯罪映画」とは言い得て妙。
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南フロリダの郊外、草が生い茂った湿地帯「草の川」にほど近い田舎町。事故物件らしき平屋建ての家を格安で購入し、夫や子供たちと暮らす30歳の主婦コージー。
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家族に対する愛情が足りてないんかなぁ。
退屈な毎日に不満を募らせ自由を夢見る。
酒場で出会った男はホントしょうもないヤツ。
人を殺したと勘違いしての逃避行。
遠くへ逃げようとしてもお金がない。
何一つままならない。
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すぐに「バッファロー'66」を思ったが、今作の4年後の作品だったのですね。影響を受けたんだろうなぁ。知らんけど。
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これは何者でもないライカート自身の焦燥をストレートに焼き付けたような傑作。ヒリヒリした。
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