「捉え方が難しい」マ・レイニーのブラックボトム まだまだぼのぼのさんの映画レビュー(感想・評価)
捉え方が難しい
アカデミー賞ノミネーション作品という前提のもと観賞したので、純粋な感想が難しいですが、作品としては個人的に好きではありません。。つまらないとかでは勿論なく、好みじゃないという意味です。
どんなに成功しても、黒人であることで、差別を受け続ける時代。マ・レイニーの傲慢さは、彼女なりの尊厳の保ち方であり、白人への主張であったのだと思います。そしてそれが自己満足であることも十分分かっていたのだとも思います。
また、辛い過去を持ち成功を夢見る野心家・レヴィーは、異なる方法で自身の向上を目論見ますが、上手くいかない。神に対する考え方や行動がとても哀しく切なかった。
ラストの展開に対しては、私には理解できない部分も多く、彼の激情から生まれた悲劇をどう捉えればいいか分かりませんでした。ただ、悲しくて悔しい。
チャドウィック・ボーズマンの痛みと希望と情熱を併せ持つ演技、不安定さや幼さが見え隠れする表情などは、評判通りの素晴らしさであり、また違う一面を見ることができました。
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