「見ごたえはあったのだが、年老いて終始弱々しいアル・パチーノはあまり見たくなかった」ゴッドファーザー 最終章 マイケル・コルレオーネの最期 Kazu Annさんの映画レビュー(感想・評価)
見ごたえはあったのだが、年老いて終始弱々しいアル・パチーノはあまり見たくなかった
フランシス・フォード・コッポラ監督による1990年制作Part IIIの2020年再編集版
(アメリカ映画)。
原題:The Godfather, Coda: The Death of Michael Corleone。
前2作が凄かっただけに、どうしても見劣りはしてしまうが、この映画だけ純粋に考えれば、結構楽しめる映画には思えた。
主人公マイケルの甥を演じたアンディ・ガルシアはかなり魅力的だった。ただのチンピラがマイケルに学んでいき少しずつだが落ち着いて知的になっていくさまが悪くない。演技がなってない監督の娘と当時めちゃ叩かれた様であるが、十代のマイケルの娘を演じたソフィア・コッポラも初々しさがしっかりと出ていて、最後の死での父親の悲しみの大きさに随分と共感できた。
元妻役のダイアン・キートンも存在感があったし、姉のコニー役タリア・シャイアの若かりし頃のマイケルの様な、いけいけどんどんぶりも面白かった。歌手だから当然とは言え、息子役のフランク・ダンブロシオの歌声もお見事。オペラ劇の裏で、敵及び味方の殺しが同時進行していくのは、まさにコッポラ監督らしくて、今ゴッドファーザー映画を見ているという盛り上がりを感じた。
また、ヘリコプター攻撃によるマフィア殲滅、実際にあったらしいローマ教皇の突然死を物語に絡ませたのも、グッドアイデア。もちろん、シチリアの田舎的な風景とニーノ・ロータによるテーマ曲も良くマッチしていた。
ただ、マイケル演ずるアル・パチーノが糖尿病で死にかけただけでなく、終始弱々しく、ゴッドファーザーらしくなかった。脚本の問題だとも思うが、どこかで元ドンとしての迫力の片鱗、例えば意志の強さ等、リアルさに欠けるとしても見たかった。
製作フランシス・フォード・コッポラ、製作総指揮フレッド・フックス、ニコラス・ゲイジ、共同製作フレッド・ルース、グレイ・フレデリクソン、 チャールズ・マルベヒル
脚本フランシス・フォード・コッポラ、マリオ・プーゾ(コロンブス等)。
撮影ゴードン・ウィリス、美術ディーン・タボウラリス、衣装ミレーナ・カノネロ
編集バリー・マルキン、リサ・フラックマン、ウォルター・マーチ、音楽カーマイン・コッポラ。
アル・パチーノ(マイケル・コルレオーネ)、ダイアン・キートン(ケイ)、
タリア・シャイア(コニー)、アンディ・ガルシア(ビンセント・マンシーニ、オーシャンズ11等)、イーライ・ウォラック(ドン・アルトベロ)、ジョー・マンテーニャ(ジョーイ・ザザ)、ブリジット・フォンダ(グレース・ハミルトン)、ジョージ・ハミルトン(ハリソン)ソフィア・コッポラ(メアリー・コルレオーネ)、フランク・ダンブロシオ。
Kazu Annさん こんばんは
先日、録画して ゆっくりと鑑賞できました(レビューなしです)
(´▽`)
このシリーズ 密かにファンですが
マイケル・コルレオーネ演じるアル・パチーノの
娘を失って 更に弱った最後が 悲しい・・
新しく ゴット・ファーザーになった
ガルシアの存在感 確かに、かっこよかったです。
ダイアン・キートンも なかなかステキでした。
数年前に、国際フォーラムで
この作品の映画音楽コンサートがあり
オーケストラ演奏での 字幕上映が素晴らしかったです。
(´▽`) 小泉元総理もご来場されていましたよ。