配信開始日 2021年3月5日

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「かつて父に反発した主人公が子どもたちに反発される」星の王子ニューヨークへ行く2 杉本穂高さんの映画レビュー(感想・評価)

3.0かつて父に反発した主人公が子どもたちに反発される

2021年3月31日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

前作は、理想の女性を求めてアフリカからニューヨークへ旅立つ物語だったが、今作はその逆で、ニューヨークで育ったアメリカの若者がアフリカへと旅立つ。根底にあるのは、前作同様、古い因習にとらわれず、自由に生きることの大切さだ。前作ではその自由を求めてたびに出たエディ・マーフィ演じる王子が、今度は自分の息子・娘たちに古い因習を押し付ける側に回ってしまうというのが良くできたポイントだ。若い頃は上の世代の押し付けに反発していたのに、自分がいざ年をとると若い世代に押し付ける側になってしまうのは、どこの社会でもよくあることなのだろう。
笑いどころとしては、前作同様、エディ・マーフィが一人で複数の役をこなす床屋のシーンや、変な神父のシーンだったりする。30年前の前作のファンには嬉しいサービスだろう。

杉本穂高