「いろんな意味の「バカヤロー」。愛すべき不器用な人たち。」浅草キッド TSさんの映画レビュー(感想・評価)
いろんな意味の「バカヤロー」。愛すべき不器用な人たち。
本作は、劇団ひとりが敬愛するビートたけしと、その師匠との師弟愛を描いた作品。劇団ひとりは、映画として世に出すべく時間をかけて構想を練ったらしいが、最終的にはNetflixでの配信となった。映画として広く世に出なかったのが残念(Netflixで2024年2月4日鑑賞)。
ビートたけしと師匠の深見千三郎を軸にストーリーが進むが、大体思った通りに話は展開していく。話の先が見えてしまうことが少々残念だが、驚きは柳楽優弥!たけしが憑依しているよう。本物の役者は、こんなことが出来るのかと驚愕する。
大泉洋、門脇麦も好演している。劇団ひとりのたけしへのリスペクト、そして俳優の確かな演技がこの作品を支えていると感じた。
この作品で目頭が熱くなったシーンは、たけしが大入りの演芸場で漫才をする姿を、笑い泣きしながら千春(門脇麦)が観る場面。ここだけ何故か感情移入してしまった。。。門脇麦、好きな女優になるかもしれない。
深見の口癖でもあり、伝染してたけしの口癖にもなった「バカヤロー」。本当のバカヤロー、照れるじゃねえかのバカヤロー、うれしいじゃねえかのバカヤロー。芸は器用でも不器用にしか生きられない昭和の人たちを優しく描いた作品。
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