「とんでもないものを観てしまった」浅草キッド snazupさんの映画レビュー(感想・評価)
とんでもないものを観てしまった
笑われるんじゃねぇぞ、笑わせるんだ
客になんぞ媚びることなく崇高に、芸人として生きることを誇りとした深見師匠。
原作も未読でマルチに活躍される今のたけしさんしか知らなかったので、こんなお師匠がいらっしゃったなんて初めて知りました。
影響力のあった、今は亡き方を演じるって本当に重圧なのだろうと思うけど、まだまだ現役で活躍する方を自分が演じるって重圧どころじゃないと思う。
それなのに大泉さんと柳楽さん、もうご本人ですかという演技。天晴れとしか言いようがない。特に現在のたけしさん役を柳楽さんがやっていらっしゃるというのは後から知り、ハァァ!と思わず言ってしまいました。どうりでご本人の名前がクレジットされないわけです。お陰で2時間があっという間に過ぎるくらい没入してしまいました。
配役、脚本、主題歌など全てがプラスに働いたのは劇団ひとりさんの監督としての素質とたけしさん愛あってのことかもしれない。でなければこんなに心動かされてないです。
でも不思議と鑑賞後はずるずる引きずらないさっぱりとした感覚なのはなんでしょう、今も芸に生きるたけしさんを描いてるのに湿っぽくなってどうする、というようなひとりさんの芸人魂を勝手に感じてしまいました。
浅草キッドと主題歌聴きながら原作読んでみようかな。
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