「柳楽優弥の演技力の凄さ」浅草キッド Miyabi Tatsumiさんの映画レビュー(感想・評価)
柳楽優弥の演技力の凄さ
冒頭からイケメンオーラを完全に消した柳楽優弥のビートたけしの違和感のなさと演技力で不思議なくらい自然にぐっと作品に引き込まれていく。この作品を受け入れられるかは、彼の演技力に掛かっていたと言っても過言ではないと思う。
話の中盤、たけしと浅草の人々の人生が、それぞれ別の道へと歩み始めた頃から、「人とは」「人生とは」と頭の中を巡り、登場人物それぞれへ自然と感情移入され、涙する。話も動き出し、ラストまでずっと目が離せなかった。そしてラストの回想シーンに現在のビートたけしを当てた演出で、物語全体の幕がしっかりと降りている。
現存する人物の物語で、色眼鏡で見がちな所、原作、脚本•監督、そして俳優陣達の化学反応で、心揺さぶられる何かのある素晴らしい作品だった。
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