「とにかく作品全体を通して「愛」がある。」浅草キッド MOJAさんの映画レビュー(感想・評価)
とにかく作品全体を通して「愛」がある。
Netflixで作品を作る事が、とても上質な結果を出してくれる良い例なんだなと、これを見終えてしみじみと思った。
劇団ひとりのたけし愛そのままに、浅草を舞台とした人間模様が活き活きと描かれていて、寅さんを観てるような痛快さと、そこで生きる人の気持ち良さを感じる事が出来た。
ビートたけし役の柳楽優弥や深見千三郎役の大泉洋の演技も、痛快で完璧。単なるモノマネに終始しなかったバランスも絶妙で、見ていてどんどんキャラクターに惹き込まれる。この辺りも、劇団ひとりだけでなく演技指導の松村邦洋のたけし愛が深く刻まれていて、とにかく作品全体に「愛」がある。
Netflixと聞いていたので、1シーズン10話くらいでやるのかな、と楽しみにしていたので、作品が良かっただけに、2時間で終わってしまったのは寂しかった。たけしにも深見にも、またその周りの芸人にもエピソードは尽きないだろうから、もっと肉付けをして、ずっと見ていたかった。
芸人も浅草も知らない人でも、一生懸命生きる、という事が伝わって来る、素晴らしい作品でした。
年末に絶対おススメの1本です。
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