「ピリ辛をマイルドに仕上げてみました・・・な一作」孤狼の血 LEVEL2 バリカタさんの映画レビュー(感想・評価)
ピリ辛をマイルドに仕上げてみました・・・な一作
先行上映で鑑賞です。原作未読で、一作目未見でしたが、予告編の迫力に興味津々で鑑賞したくなったんですよね。少々不安でしたが初見でも楽しめました。オリジナルストーリーだったからかな?
さてさて、本作。ヤクザの切った張った物語かと思ってましたが、組織絡みの話もあってなかなかの話に仕上がってるところ良いですね。おー、そーくるか!狼の踏ん張りドコロ多数って感じ。立場が違う狼2匹のいろんな意味での抗いが見どころでしたね。
あくまで個人的な好みの話ですが、マイルドで娯楽作に寄ってるって感じがちょっと残念でした。日岡さん、切れ者のようで「え?それ今気づく?」や、牙抜かれるの早くねーか?とか。無理に演じてる?感。1作目を見ていれば違和感はないのかな?僕は見ていないので、狼というよりシベリアンハスキーじゃないの?って持っちゃいました。悪魔のような上林も怖いしすごく良い仇なんですが、非情にならない対象がいたりしますし(約1名)、日岡と上林の絡み、いまいち盛り上がりにかけたしなー。背負うものとか、覚悟のぶつかり合いを見たかったんだけど不完全燃焼でした。
狼だからこその抗いをもっと丹念に見せて欲しかったな。最終的に私怨になっちゃってません?って感じが残念。
あとですね、ファンの方には申し訳ないですが、西野さん、残念すぎます。彼女のエピソードが劇中効いてないんですよね。姉弟設定いらない気がしますし。何のためにいたのかなぁ?ラストのアレも、脈絡なさすぎだし。汚れ系みたいなのもいけるんです感がすごくマイナスに拍車をかけるんです。だったらもっともっと汚れないと、本作のテイストなら。演技含めなんちゃって感が白けさせるんですよね。実力派俳優さん達もたくさん出演されていらっしゃいますが、なんていうんでしょうね、力が分散しちゃっている気がしました。ストーリーに絡んで入るものの、うねりが生まれていないって言うんでしょうか?
製作委員会の都合がガンガンに効いているんでしょうね。まぁ商売ですからね。そんな描写でお茶濁すのやめません?って感じが全体的に多くって。ま、仕方ないのでしょうね、多くの方々に観てもらわなくては、、ですから。
最後に本作の鈴木亮平さん、相変わらずの憑依っぷりです。素晴らしかったなぁ、すごかったです本当に怖かったもんなぁ。だからこそ成り立っているんですけどね、かろうじて。ちょっと期待外れだったなぁ。残念。1作目は見てみようと思いました。