「オオカミは吠える」孤狼の血 LEVEL2 サプライズさんの映画レビュー(感想・評価)
オオカミは吠える
8月公開映画の中で最も楽しみにしていた今作。
前作はなかなか面白かったが、今作は豪華キャストだが前作の江口洋介・石橋蓮司・役所広司など如何にもヤクザみたいな人が少なく、弱さを感じてしまっていた。なので、前作越えは厳しいかなと心のどこかで思いながら鑑賞。あ、先行上映会にてです。
めっちゃくちゃ面白いやんこれ!!!
これぞ、日本映画の誇り。ヤクザ映画の最高峰。
竜とそばかすの姫なんかより、この映画をカンヌ国際映画祭に出品して下さい。
大上(役所広司)の死から3年。日岡(松坂桃李)は大上のライターを手にしながら思いを引き続き、裏社会に手を回しながら抗争を無くし、広島の治安を守っていた。そんな中で極悪非道の大男・大林(鈴木亮平)が刑期を終え、出所する。
相変わらず役者がいきいきとしている。
ヤクザ映画ではいつもそうだ。みんな心の中に悪を潜めながら生きている。それが大胆に発揮出来る場だから、楽しそうに演技するのも無理はない。観客もまた心の中の悪がざわめき、大興奮。
特に鈴木亮平はケンコバが言っていたように本当にヤクザなんじゃないかと思うほど似合っていた。鈴木亮平恐怖症になりそうです。あまりにも怖い。恐ろしい。
中村梅雀はいい味出してた!!!笑
140分という長尺にも関わらず、一切飽きない。
テンポが良くて退屈せず怒涛の展開で息を呑む。色んな話が入り組み見応えがあって、最初から最後までずっと楽しい。前作は分かりにくい部分があったものの、今作ではそれが改善され分かりやすいと分かりにくいの中間くらいで、丁度いいストーリーになっていた。笑えるところもちょくちょくあり、本当によく出来た映画。ガッツリボリュームなので見たあとは疲れるが、いい疲れ。お腹いっぱい大満足!
やっぱりこの監督は人の描き方が非常に上手い。
過去の苦悩まで丁寧に写し出し、この孤狼の血シリーズでは特に登場人物の恐ろしさというのを見事に描いている。この映画に出演する演者はどの映画でもみられない役者の底力というのが感じられるため、それもまた監督が見出しているのだろう。これだか、白石和彌監督はやめられない。今回も日本アカデミー賞総ナメ違いなしですわ。
緊迫感に関しては一級品。
この作品では主人公が死ぬ。それを知っている為か、最後の最後まで何が起こるか分からない。邦画特有の「どうせ生きるんでしょ」が無いのが凄いところ。ラスト20分なんてもう心臓バクバク。たまんねぇな...。
前作は見なくても十分に楽しめる。が、見ておいた方がより面白い。内容がわからなくなることは無いのでご心配なく。でもですね、この映画を見ると前作も見たくなると思いますよ笑 事実、1度見た事あるのにも関わらず無性に見たくなった私サプライズ。オオカミの血が全身を駆け巡り騒ぎまくっています。
欠点としてはグロ描写とセリフかな。
もちろんグロ要素はあるものの、前作から比べると弱くなっておりアウトレイジには敵わないと思ってしまった。観客が引くくらいのグロさが欲しいものです。五十子の殺しは衝撃的だったんで、今回もあれを期待しちゃっていた。あと、印象に残るセリフも少なかったのが少々残念。びっくりドッキリはあんたが言っちゃダメですよ。
いやでも最高すぎました。
こんなに面白いとは思ってもみなかった。
見事な前作超え。LEVEL3はあるか分かんないですけど、あったらまた劇場で見たいです。公開記念で1作品目も劇場公開してくれないかな?
そんな(汗)ハードルあがっちゃいますw
いや~前作とは若干テイストは異なりますがめちゃくちゃ良かったですね!
昭和ヤクザとは違うテイストですが、暴対法前の狂気に満ちた平成ヤクザと言うことで!
今晩は。
”公開記念で1作品目も劇場公開してくれないかな?”
私も、同じことを思ってます。
前作は、大上の尋常ならざる存在感と広島ヤクザとの関係性、暴力描写と、艶やかな女優陣の佇まいに、グイグイグイと引き込まれましたが、もう一度劇場の大スクリーンで観たいモノです。