「ミスター木村ショー」マスカレード・ナイト テニーさんの映画レビュー(感想・評価)
ミスター木村ショー
キムタクさんは海外でも人気があるので
紹介される時は「キムタク」なのか「木村さん」なのか
「ミスター木村」なのか考えてしまった
そんな映画である
決して悪い作品ではなくキムタクの演技は一層磨きがかかり
時には表情や仕草が及川光博、役所広司、水谷豊らにも見えなくもない
キムタクさんの映画やドラマを観ていて感じるのは
演技が悪いというよりも監督や脚本家に事務所が悪いんだと
そんな風に思ってしまう
今作「マスカレードナイト」も凝ったカメラワークや脇を固める俳優陣が
優秀なので作品としてはきちんと仕上がっている
最後まで犯人が分からないでしょう、として進んでいくのは
キムタクマジックにかかって心地良くもなる
でも冷静に考えると犯人逮捕に至るまで活躍をしているのは
他の役者なのだが、それは良しとできる
でもどんなに興行収入が年間上位になっても
何度も観なおす事はないだろうし日本を代表する名作映画ランキングでも
絶対にランクインしない
ミスター木村の主演作とは本当に不思議である
芸能関係者は絶賛をし興行収入も必ず成功するのに
後世には語られないし誰も影響を受けない
本作の批評としてはタイトルが悪いと思う
「マスカレードナイト」と言いながらも
肝心の仮装シーンは最後の最後で
あまり意味がない
次々と宿泊客がやってきては
木村刑事…あの客は怪しい
長澤姉さん…お客様は神様
と互いに意見をぶつける
でも、本当のお客は映画館の観客だからと
根本をきっちり教えたくなるがそれは我慢
それとお客は最初に顔出ししてホテルフロントを通り
それを警察が必死にカメラで監視しているが
冷静になればホテル入口や裏口なども監視対象で
いったい警察は何をやっているのかと疑問に思う
事件が起こる? と予告しているのに
敢えて仮装舞踏会を開催する必要があるのか?
最後のトリックなどはあまりにもお粗末で
それこそ素のキムタクなら「うぜー」「待てよ」と言うだろうが
それを堪えてセリフを読み上げるキムタクに成長の跡がある
ただ本来なら採点は0.5なのだが
長澤まさみや中村アンが出演しているのでプラス2.5となり
及第点を満たした作品となった
これこそ木村デカのミラクルショーで本領発揮