燃えよドラゴン ディレクターズ・カットのレビュー・感想・評価
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ブルース・リーの雄姿を観よ!
2024.7.9「燃えよドラゴン」ディレクターズ・カット
他人様のレビューを読んでいて気になる所があったので、DVDでディレクターズ・カット版を久々に鑑賞。ディレクターズ・カット版は3分程長い。
昔、香港に行った時、日本語通訳の香港人が自分の首を指差して「ブルース・リーはここを刺されたね」映画の利権争いで殺されたと、観てきた事のように語っていたっけ。
冒頭、寺院での露天でオープンフィンガー・グローブを付けた試合、精悍な肉体のブルース・リーが緩い太目の相手(サモ・ハン・キンポー、後のデブゴンである)からタップを取って勝利する。ブルース・リーの動きは素軽い。
師匠の高僧から少林寺の教えに反しているハンの事を聞かされる。ハンは同じ師匠の弟子だったのだ(ここが3分程ある)。
リーは、ハンの主催するトーナメントへの参加を要請される。トーナメントには興味が無かったが、父から妹(アンジェラ・マオ「女活殺拳」)の死がハンの手下によるものだった事を知らされ妹の仇討ちとハンの成敗のためにトーナメントへの参加を決断し、母と妹の墓を参ってからハンの要塞島に渡る。
ディレクターズ・カット版の追加により、妹の仇討ちに加えてハンの成敗のためというリーがハンの要塞島に渡る理由付けが強められている。
リーは夜、要塞島地下の秘密工場に忍び込む。ハンは島の地下にヘロイン工場を作り、薬漬けにした女を人身売買していたのだ。証拠を掴んだリーは通信室に侵入し打電する。
リーは、通信室の前で多数の敵と対峙するが、そのうちの一人、リーの後ろから襲い掛かるが首を折られるのがジャッキー・チェンである。
最後には、ハンとの1対1のミラールームでの決闘でリーはハンを倒し、妹の仇討ちとハンの成敗という目的を果たすのである。
「Don't think! Feel.」「The art of fighting without fighting」「Boards don’t hit back」
色々と含蓄のある台詞も多いが、なんと言っても見せ場はブルース・リーのアクションである。棒術、ヌンチャク、マーシャルアーツ。今まで我々が見てこなかった世界を魅せてくれたのだ。ブルース・リーの肉体が、動きが、声が、世界のファンの心を捉えたのである。
しかし、その時には彼は既にこの世の人では無かったのだ。
余談:ハンの要塞島ウエルカムパーティーの大広間で相撲を取っているのは、昔、笑点で座布団運びをしていた松崎真である。
今回DVDを再見して、ジョン・サクソンとジム・ケリーはベトナム戦争の盟友で、6年ぶりの再会だという設定だった事に初めて気づいた。
32歳で亡くなったブルース・リーの死因については、諸説あるが、女優の家で昏睡状態になった事から腹上死説もあり、司法解剖で微量の大麻が検出されたり脳浮腫が発見されてはいるが、明確にはなっていない。死因究明の裁判まで開かれたが「死因不明」で、脳浮腫の原因は確定されず。「燃えよドラゴン」以前に主演した映画が香港では大ヒットしており、その利権争いで殺されたのだという説もある。
1974.3.22、1974.5.25 新宿ピカデリー(ロードショー)にて英語版鑑賞済み。
1975.1.26 新宿西口パレス(名画座)
1978.6.26 新宿ピカデリー(リバイバル)
DVD観賞 多数
「銃でいいじゃないすか」とは言わせない!
ブルース・リーは、カンフー映画によく言われる「銃でいいじゃないすか」という事を言ったが、やはり物語上そうはいかない!なんだかんだ、拳がいちばん強いのだ!
ウクレレを引きそうなパーマの黒人は死んでしまったし、ビターエンドで終わりますが、リーは復讐を果たした!
カンフー映画って勝手なイメージで主人公サイドは誰も殺さないと思ってたので、結構驚いた。
原点にして、他の作品とは一線を画した映画。
1度は見ておきたい佳作。
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