「程良くジャンク感が心地良い。なかなかな作品です♪」ザ・スイッチ 松王○さんの映画レビュー(感想・評価)
程良くジャンク感が心地良い。なかなかな作品です♪
予告編を観た時から結構気になってた作品でB級テイスト感もあったので、ハードルを上げずに鑑賞しましたw
で、感想はと言うと、面白い!
ハードルを上げなくて正解w
程良くB級テイストでジャンク感が良い♪
最初は4人の高校生を殺した件からの始まりがモロ「13日の金曜日」なので劇中劇からの始まりかと思ったらそうでもなかったw
でもこういうもんだと言うのを最初から提示されて、いろんなパロディが入っている事で肩の荷が降りた感じw
「いきなりパロディかよ」と受け付けられない人もいるかと思いますが、個人的にはちょっと呆気に取られながらもOK〜w
ただ、それでもあ〜して欲しい!こうして欲しかった的なのはチラホラw
最初に難点を物申す!wと
・キャスリン・ニュートン演じるミリーが苛められる様なブサイクでもイケてない感じでもない!
普通に可愛いw
奥手でダサくて引っ込み思案。オシャレにも無頓着。ポッチャリ気味とかだったら、なんとなく分かるけど、イジられる要素もからかわれる要素も薄く感じる。多少地味目でちょっと反っ歯気味でビーバーと名付けられてからかわれているとの事ですが、個人的には「そうか〜?」ってぐらいに共感出来ないw
ブッチャーと身体が入れ替わってしまってからのギャップ差が生まれる事を考えると、もう少しイケてない感じの方が良いかと。普通に可愛くて不満w
・ブッチャーと身体が入れ替わってからのミリーはもっとビッチ感が欲しい!
殺人鬼なのでビッチとはちょっと違うかもですが、中身は殺人鬼のオッサンですから、女子高生と身体が入れ替わったのなら、ここぞとばかりにビッチテイストを出しても良かったのではないかと(個人的願望w)
思ったよりもビッチ感が薄くて、普通にクールな殺人鬼な感じ。
赤い革ジャンで髪の毛を束ねてイケてる感じだったのに、もっとガンガン、クラスメイトを張り倒して、汚いスラングをブチかまして、窃盗・暴力・暴走・殺人なんかは当たり前!ぐらいに気に入らないヤツをしばき倒して欲しかったなあ〜w
ポスタービジュアルにあったチェーンソーがフェイバリットアイテムになるかと思っていたのにちょこっと使われていただけは惜しいですw
・ラストがちょいと蛇足感あり。
すれ違っていた家族が一つにまとまったと言うのでは良いんですが、あれで終わりはちょいと足りない。ブッチャーと入れ替わった経験から自身を解放する気持ち良さを知ったミリーが見た目も変わって自信を持った姿で学校に登校するシーンを観たかったなあ〜。
その他に姉を牢屋に閉じ込めた際にミリー(ブッチャー)が「昔、ハムスターを殺してゴメンね」と言うセリフが伏線になっているかと思いきや、そうでもないとか、ブッチャーが忍び込んで奪った呪いのナイフが唐突過ぎていたりとか、ゲイのクラスメイトがアメフト部員にラストで急にキスされるとかの伏線が薄いとか色々あるw
分かりやすい伏線をいろいろと貼っていただけに「ハムスター殺し」の懺悔の告白は特に勿体無いかな。
それでも良い所も沢山あって、ブッチャー役のヴィンス・ヴォーンが良いんですよね。
中身は女子高生でも見た目は大柄の殺人鬼のおっさんと分かっていても振る舞いがなかなかキュートw
この辺りの分かっていてものギャップ差は「フェイス・オフ」と同じ感覚なですが、程よくライトに模写しているのが心地良い。
ヴィンス・ヴォーンはインディーズ系やB級作品なんかに出ている俳優ですが、これを機にブレイクして欲しいなあと思います。
ミリー役のキャスリン・ニュートンはちょっと来そうな感じです。
椅子で縛られた時のローププレイの会話は笑ってしまいましたw
監督のクリストファー・B・ランドンはホラー系のB級作品に数多く携わっている監督ですが、この作品はそういった辺りも上手く作用している感じ。
いろんな作品の要素を取り入れて、パロディ感を出しながら、「映画好き」と言うのをしっかりと感じさせてくれる。
製作のジェイソン・ブラムとは数多く組んでいますが、ジェイソン・ブラムも多くのB級ホラーを手掛けていますが、アカデミー作品賞にもノミネートされて作品を手掛けている実力者。特に個人的にも大好きな「セッション」のプロデューサーを務めているのが嬉しい。
低予算系で数多くのB級ホラー作品を手掛けながらも「やるときゃやるぜ!」的な感じがなんかサム・ライミみたいな感じw
ツッコミ所はそれなりにあっても程よくジャンクなのが80年代の映画っぽい。
設定は目新しい感じかと言えばそういう訳でもなく、かと言って古臭さはそんなにない。ブッチャーの設定もあっさりしているけど、殺人鬼の生い立ちを追い掛け過ぎるとそれこそ「13日の金曜日」や「悪魔のいけにえ」のレザーフェイスみたいになっちゃう。
スラッシャー映画であり、ホラーもあって、コメディもパロディもあって、青春映画。
個人的には久し振りの「面白かった」と言う感じ。
結構お勧めな作品なので、ご興味がありましたら是非是非です♪