「自分だったらどうする」誰かの花 りあのさんの映画レビュー(感想・評価)
自分だったらどうする
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鉄工所で溶接工として働くタカアキは、認知症がすすみ徘徊する父と、そんな父を介護する母のことが気がかりで、たびたび実家の団地を訪れていた。しかし父はタカアキをみても数年前に事故死した兄との区別がつかない様子だった。ある強風の日に、団地のベランダから落下した植木鉢が住民に直撃し救急搬送される事故が起きた。父の安否を心配したタカアキはヘルパーの長谷川と急いで自宅に戻ると、父は自宅の風呂場にいた。ベランダへの窓ガラスは開いたままで、父がはめてた手袋には土が付着しているのをみつけたタカアキは、父への疑いを持つようになったが・・・てな話。
もし自分の親が何か事件を起こしたら、そしてそれを知ったら、親は認知症で本人は無自覚だったら、自分はどうするだろうか、って思いながら観てた。タカアキと同じ行動を取ったかも知れないな、って思う。
虫を裏返すシーンや母が手袋をゴミ箱に捨てるシーンなど色々と布石は打たれてて、どうなるんだろうと思ってたが、観る人に任せる、って終わり方だった。
観客が自分なりに解釈してください、って事なのだろう。
こういう問題提起型の作品も良いかも、と思った。
加害者を憎んでも未来は無い、ってことを伝えたかったのかも。
吉行和子はほんわかしてていつもながら良かった。ヘルパー長谷川役の村上穂乃佳が綺麗だった。子役・太田流星の逆立は上手かった。
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