「脚本に違和感あり過ぎ」誰かの花 satoさんの映画レビュー(感想・評価)
脚本に違和感あり過ぎ
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「あり得ない」と思う部分が多すぎて、没入できませんでした。
相太は賢そうなのに、一緒に料理していた父親がちょっと買い足しに出かけた間に他人に「病院に行こう」と言われて、すぐに父が戻ることも言わず父に連絡もせずに従ってしまう(このときリアルタイムでは父がどこにいるかは語られないのだが、その不自然さのために何か薄気味悪い)。
フラフラ出歩く認知症の夫をコンロの火を点けっぱなしで探し回るような妻が、夫を縛ろうとしたが縛れずそのまま病院に出かけたのに、帰ってきて部屋の前で事故が起きたと知っても慌てて夫を確認しようとしない。
病院にいる間に父親がマンション前の通路で事故に遭ったのに、相太を探して事故にあったのでは、勝手に病院に行かなければ良かったのでは、と悔やむ人物が一人もいない(遺族会でのそれぞれの遺族の話でも、自分を責めてしまうという描写がなかった気がする)。
遺族の会では、遺された人の痛みが癒えていくことではなく裁判で恨みを晴らすことを煽っている。
交通事故を「交通殺人」と呼ぶほどの遺族の会の会長が、相太を車に乗せてエンジンを掛けたまま忘れ物を取りに行く、などなど書き出せばきりがない程です。
監督のお話を聞いて、思いには共感するところが多かったのですが、作品は残念でした。
次回以降に期待しています。
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