藁にもすがる獣たちのレビュー・感想・評価
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結局、人間が一番こわくて愚かだと思い知る。
お金を巡って、ゴロゴロ死体が積み重なって行くお話。でもスゴイのは最初から最後まで緊張感途切れさせずに引っ張ってしまうパワー。無駄のないカット、セリフ、ストーリーの構成。
演者の不気味さ。ああ、最後までしっかり見入ってしまった。1900円無駄ではなかった。韓国映画恐るべし。「冷たい熱帯魚」を思い出す。が、もっと研ぎ澄まされてるセンスが感じられる。時系列の粋な構成。日本映画よりスタイリッシュ。
評価は4点ですが、注文もあり
なかなか面白い展開で、基本的には楽しめました。
韓国映画は、日本公開されるときに選別され、私自身も選んで観ますので、自ずとはずれが少ないという結果になります。南山の部長たちも緊迫感があってよかったですね。
ところで近年韓国にはパラサイトという秀でた作品があり、どうしてもそこを基準に見てしまう傾向があります。あの作品が持っている構成のすばらしさ、明確な社会的視座、韓国の民族性のよき部分等は国や世代を超えた感動を生むものでしたが、すべての作品にそれを求めるのは無理というものでしょうね。
それが分かったうえで、ちょっとネガティブなことを言わせていただくと
・人を殺す場面が多すぎる
・しかも執拗に刃物を突き刺したり
・生きたまま足を切断したり(カメラには入っていませんが)
など、凄惨すぎますね。もう少し刺激を減らしてもストーリーの魅力は無くなりはしないと思います。
最後に、チョン・ドヨンは魅力的でした。お風呂に入ってすっぴんになるシーンがあって、ちょっとドッキリしましたが、あれもまたよしです。
おでこ姫
傑作です。映画館で是非ご覧ください
ふりまわされる5億ウォン。
失踪した恋人の借金のせいでヤミ金におわれる男、DVを振るう夫と借金から逃げようとする女、ひょんなことから自分の仕事先に忘れられていた大量のお金を手にする男、金の亡者たちがお金に翻弄されていく話。
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3人の話が入り交じって進行していくんだけど、この話の構造には割と序盤で気づく。でもその気づいた瞬間に、冒頭で流れているいくつかのニュースからもう伏線だと気づいた時にわああああ!!ってなる(笑).
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そこから、5億ウォンがもともと誰の金で、なぜここにあるのかという謎のピースがどんどん当てはまっていくのがとにかく爽快。お金の入ったヴィトンのバックが何度も映る度になんだか、どんどんバックが可愛く見えてきたりもする。
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原作は日本の小説らしいので、なぜこれ日本ではスルーされた?と思って調べてみたら確かに日本より韓国映画の雰囲気の方が合っている。韓国ドラマ・映画を日本でリメイクして面白いのはあまりない気がするけど、韓国は日本のものでもはずさないねぇ。
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この映画の主役はヴィトンのバッグ
お見事!
大金を求める人間は獣と化する
予告が面白そうかつ、最近お気に入りの韓国映画ということでそこそこの期待で鑑賞。
あまり前情報は入れないようにってのがこの手の映画の鉄則ですのでほぼ何も知りません。
さっすが韓国映画!!めっちゃおもしれぇ!
あらゆる話がどんどん繋がっていき、最終的にはひとつとなる。最高やないか!
宿泊施設のバイトをしているジュンマンはロッカーに客の忘れ物のバッグを発見する。その中身はなんと大金が入っており、彼は急いで保管庫にそのバッグを隠し入れるが...。
何が起こるか想像つかず、手に汗握る展開の連続で心臓もバッグバク。パラサイトといい、薬の神じゃないといい、こういうジャンルの韓国映画は最高の緊迫感を観客に味あわせてくれる。
役者の破壊力がたまらん。
どうやら有名な俳優さんらしいんだけど、すいません存じ上げません。でも、皆それぞれ金に目がくらみ自ら人生をめちゃくちゃにする最低の役を生き生きと演じていた。実際に大金を目にしたらこうなっちゃうんだろうなぁ。怖い怖い
私がこの作品好きだなと思った理由の1つとして所々のグロさ。R指定は無いけど、結構ギリギリのとこまで攻めている。血めっちゃ出るし、切断されたりするし、目を逸らしたくなるくらいキモイシーンもある。でも、それが良いんですよ。あ、でも生で食って欲しかったですけどね
テンポの良さと分かりやすさも秀逸。
3つも4つも話があるとごっちゃになって、海外映画だと特に名前が訳分からなくなってしまいがちだが、今作はキャラが濃ゆくて1人たりとも忘れることは無いし、しかも上手いこと繋げてくれるので、「さっきのは何だったんだ?」とは一切ならない。純粋に楽しめる
でも、伏線回収がイマイチ。
意外と単純でこれが伏線になるんだろうなと一瞬で分かってしまう。もっとスカッと騙されるのを想像していたので、そこは残念。爽快感が足りませんでした
韓国映画はいいですねぇ。ホント面白い
鑑賞後、調べてみると原作者は日本人なんですね。驚き。だから日本人のDNAに合うのかな...?笑
Lucky strikeって当たるってことだよね。
金を巡って奔走する3つドロっとしたサスペンス。
6つの章に分けて進行していくけれど、3つの話を行ったり来たりしながらみせて行くし、章が別れていることにあまり意味はない感じ。
・大金の入った忘れ物のカバンをみつけ揺れ動く、生活に困窮するサウナ従業員。
・ヤミ金から多額の借金を抱えたまま失踪した彼女の保証人になっていた、ちょっとチンピラな出入国管理官。
・自身の借金を理由に旦那から暴力を受け続ける飲み屋の女。
家庭環境の変化でドンドン厳しくなっていくサウナの男や、借金を返す為にカモをみつけて仕掛けていくチンピラアニキや、中国人の若者に入れ上げられていく女にと、それぞれに展開していくドラマはなかなか面白いという程度。
まあ、話が分散してしまうからね…。
しかしながら、何となく感じていた繋がりが徐々にやっぱりな、なるほどなとなり、明確になっていく様はお見事で、とても面白かった。
伏線回収が凄い、点が線になる気持ちよさ
【因果応報、勧善懲悪、棚ぼた】
獣というより、ひとつの札束入りのバッグを巡り、よくもまあ、これほどのろくでなしを集めたもんだと、ちょっと笑ってしまう。
クライムサスペンスというより、クライムコメディ、或いは、クライム昔話のような感じかなと思う。
登場人物それぞれのキャラが立っているように感じるのは、韓国っぽい演出で、悪人感はややマイルドになってる気がして、凄惨な場面もあるけど、リラックスして観れる。
ストーリーは、時間軸をずらして展開しているのが、途中から分かってしまう。
ただ、原作を読んでいななければ、エンディングに向けて収束する話は、二転三転するし、最後は本当のところ、法的には良くはないと考えながらも、このまま何事もなく上手く進めば良いと願ってしまう自分がいることに気がつく。
登場人物の因果応報は確かだけれど、こういうのは、勧善懲悪とは言わないよなとか、棚からぼたもちと言っても、盗ったらダメだし、まあ、でも、一番不遇だった人の手にわたるのは、昔話風な結末で、良しとするかみたいな感じでした。
悪い意味ではありません。
スピーディで意表をつく展開でなかなか面白い
見事な映画化
ラッキーストライク
この手の韓国映画にしては地味
日本だと三池崇史作品にありそうな映画。伏線につぐ伏線、回収につぐ回収。
結構な死人が出るがあまりエグくもなく、あっさり死にすぎたのでは。
韓国のアクションヴァイオレンス感が薄く何それって感じ。スピード感やとんでもない演出が韓国映画の醍醐味だと思う。
「アシュラ」「悪女」などにはほど遠い。
自分の人間性の相場はどのくらい⁈
まず最初に、10億ウォンが日本円でどのくらいなのかというと、ざっと1億円(ネットで相場を調べました)。
人間なんてどこの国だろうが〝現金な〟ものですが、
この言葉は一般的には、節操がない、という意味合いでよく使われます。この映画の場合は、倫理観や道徳観や良心に照らして、それでいいのか?という場面が多いのですが、基本、そんなことで悩んでる余裕なんか無い‼️という人たちばかり。
だから、うじうじしてないで、やっちまいな、と割り切れる人が一番強い❗️
などと思って油断してると、すぐに攻守は入れ代わるわ、主導権はあっちこっちに飛び跳ねるわで最後まで我々をハラハラドキドキさせてくれます。キーとなるヴィトンのバッグの運動量はディズニー映画のウサギのキャラクターのようでした。
我々が仲間うちの会話の中で、あいつの人間性を疑う、なんて言い方をする時の〝人間性〟には高潔さとか暖かい人柄、などというニュアンスが強いと思うのですが、この映画で描かれるさまざまな性向だって紛れもなく、〝人間性〟の表れです。
1億円だったらあそこまでやるが、1000万円だったらあそこまでやらない⁉️
自分が困った状況に置かれた時に、金額段階によってどう動くだろうか、なんてことを色々と想像すると、お前の人間性なんて金さえ出せば簡単に買えるぜ、という富裕層の悪人が出てきたら、俺をそんなに見くびるな❗️と啖呵を切って断われる自信は、残念ながらあまりありません。
展開がなかなか面白かった!
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