藁にもすがる獣たちのレビュー・感想・評価
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ふりまわされる5億ウォン。
失踪した恋人の借金のせいでヤミ金におわれる男、DVを振るう夫と借金から逃げようとする女、ひょんなことから自分の仕事先に忘れられていた大量のお金を手にする男、金の亡者たちがお金に翻弄されていく話。
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3人の話が入り交じって進行していくんだけど、この話の構造には割と序盤で気づく。でもその気づいた瞬間に、冒頭で流れているいくつかのニュースからもう伏線だと気づいた時にわああああ!!ってなる(笑).
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そこから、5億ウォンがもともと誰の金で、なぜここにあるのかという謎のピースがどんどん当てはまっていくのがとにかく爽快。お金の入ったヴィトンのバックが何度も映る度になんだか、どんどんバックが可愛く見えてきたりもする。
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原作は日本の小説らしいので、なぜこれ日本ではスルーされた?と思って調べてみたら確かに日本より韓国映画の雰囲気の方が合っている。韓国ドラマ・映画を日本でリメイクして面白いのはあまりない気がするけど、韓国は日本のものでもはずさないねぇ。
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この映画の主役はヴィトンのバッグ
あのヴィトンのバッグの中身は実はお金の姿をした死神で持つものを破滅させてしまうように見える。まるでヴィトンが意思を持ち、今度は誰を不幸にしてやろうかと舌なめずりしているようで・・
ヴィトンのアップの映像はかなり悪魔的で良かった。
お見事!
脚本構成が見事でした。最初ノロノロする展開に、つまんねーな、、、って思ったが、徐々に、ことの全貌が見えてきて、最後は綺麗に終わりました。まぁ、途中で展開が読めてしまうのは少し残念なところですが、、、、この手の作品にありがちな、ご都合主義的展開も無くはないのですが、そこまで気にはならなかったです。まぁ、怪しい金には手を出すなってことですね。
強いて言うなら、韓国映画特有のバイオレンス描写の容赦なさが少し足りない気がしました。
大金を求める人間は獣と化する
予告が面白そうかつ、最近お気に入りの韓国映画ということでそこそこの期待で鑑賞。
あまり前情報は入れないようにってのがこの手の映画の鉄則ですのでほぼ何も知りません。
さっすが韓国映画!!めっちゃおもしれぇ!
あらゆる話がどんどん繋がっていき、最終的にはひとつとなる。最高やないか!
宿泊施設のバイトをしているジュンマンはロッカーに客の忘れ物のバッグを発見する。その中身はなんと大金が入っており、彼は急いで保管庫にそのバッグを隠し入れるが...。
何が起こるか想像つかず、手に汗握る展開の連続で心臓もバッグバク。パラサイトといい、薬の神じゃないといい、こういうジャンルの韓国映画は最高の緊迫感を観客に味あわせてくれる。
役者の破壊力がたまらん。
どうやら有名な俳優さんらしいんだけど、すいません存じ上げません。でも、皆それぞれ金に目がくらみ自ら人生をめちゃくちゃにする最低の役を生き生きと演じていた。実際に大金を目にしたらこうなっちゃうんだろうなぁ。怖い怖い
私がこの作品好きだなと思った理由の1つとして所々のグロさ。R指定は無いけど、結構ギリギリのとこまで攻めている。血めっちゃ出るし、切断されたりするし、目を逸らしたくなるくらいキモイシーンもある。でも、それが良いんですよ。あ、でも生で食って欲しかったですけどね
テンポの良さと分かりやすさも秀逸。
3つも4つも話があるとごっちゃになって、海外映画だと特に名前が訳分からなくなってしまいがちだが、今作はキャラが濃ゆくて1人たりとも忘れることは無いし、しかも上手いこと繋げてくれるので、「さっきのは何だったんだ?」とは一切ならない。純粋に楽しめる
でも、伏線回収がイマイチ。
意外と単純でこれが伏線になるんだろうなと一瞬で分かってしまう。もっとスカッと騙されるのを想像していたので、そこは残念。爽快感が足りませんでした
韓国映画はいいですねぇ。ホント面白い
鑑賞後、調べてみると原作者は日本人なんですね。驚き。だから日本人のDNAに合うのかな...?笑
Lucky strikeって当たるってことだよね。
金を巡って奔走する3つドロっとしたサスペンス。
6つの章に分けて進行していくけれど、3つの話を行ったり来たりしながらみせて行くし、章が別れていることにあまり意味はない感じ。
・大金の入った忘れ物のカバンをみつけ揺れ動く、生活に困窮するサウナ従業員。
・ヤミ金から多額の借金を抱えたまま失踪した彼女の保証人になっていた、ちょっとチンピラな出入国管理官。
・自身の借金を理由に旦那から暴力を受け続ける飲み屋の女。
家庭環境の変化でドンドン厳しくなっていくサウナの男や、借金を返す為にカモをみつけて仕掛けていくチンピラアニキや、中国人の若者に入れ上げられていく女にと、それぞれに展開していくドラマはなかなか面白いという程度。
まあ、話が分散してしまうからね…。
しかしながら、何となく感じていた繋がりが徐々にやっぱりな、なるほどなとなり、明確になっていく様はお見事で、とても面白かった。
伏線回収が凄い、点が線になる気持ちよさ
初めの30分くらいは、とめどないというか、色々な人物の悩みとか不幸な部分のオムニバス。韓国名て名前がおぼえにくいこともあって、何がこんなに高評価なのか??ちょっと眠くなった。
途中から、それぞれの人物がせんで結ばれていく。後半はいろいろな伏線回収が凄い。なるほど、なるほど、なるほど、の連続。
ニュースの内容、各章のタイトルバック、などなど、細かい所まで。もう一度観たくなる。
暴力表現がけっこう凄い。韓国映画っぽいね。
日本映画なら映倫の年齢制限考えてもう少し緩くなりそう。
韓国映画は楽しいね。
日本の小説が原作なら嬉しい。
【因果応報、勧善懲悪、棚ぼた】
獣というより、ひとつの札束入りのバッグを巡り、よくもまあ、これほどのろくでなしを集めたもんだと、ちょっと笑ってしまう。
クライムサスペンスというより、クライムコメディ、或いは、クライム昔話のような感じかなと思う。
登場人物それぞれのキャラが立っているように感じるのは、韓国っぽい演出で、悪人感はややマイルドになってる気がして、凄惨な場面もあるけど、リラックスして観れる。
ストーリーは、時間軸をずらして展開しているのが、途中から分かってしまう。
ただ、原作を読んでいななければ、エンディングに向けて収束する話は、二転三転するし、最後は本当のところ、法的には良くはないと考えながらも、このまま何事もなく上手く進めば良いと願ってしまう自分がいることに気がつく。
登場人物の因果応報は確かだけれど、こういうのは、勧善懲悪とは言わないよなとか、棚からぼたもちと言っても、盗ったらダメだし、まあ、でも、一番不遇だった人の手にわたるのは、昔話風な結末で、良しとするかみたいな感じでした。
悪い意味ではありません。
スピーディで意表をつく展開でなかなか面白い
日本の原作作品を韓国で映画化。
ボストンバッグに入った大金を巡っての裏切りたっぷりのバイオレンス作品。
最期に笑うのは誰なのか?
二転三転してさらには、次々に殺られていく展開はなかなか面白い。
表の顔と裏の顔。次々に現れる個々の策略。
一瞬の隙をつくどんでん返し。
あー、やっぱりそうなるのねー、という展開もあるのだが、十分楽しめさせてくれたわ。
もう少しエロ要素があれば、さらに本性丸出しで良かったかもな。
見事な映画化
一体この先どう繋がっていくんだろうと、ワクワクしながら観ました。韓国ならではのグサグサと刺し殺すシーンも盛り沢山ですが、とにかく展開が面白かったです。
よく出来てるストーリーだなと思ったら原作は日本なんですね!韓国で見事な映画化ですね!
ラッキーストライク
日本の原作小説らしいが、なぜ日本で映画化しないのかという声もあると思うが、これ日本で作ったらとたんにリアリティがなくなりツッコミ合戦になってるはず
設定を韓国にしたせいで、なんとか作り物として楽しめたと(そもそも原作がジャンル小説なのでリアリティなど求めてないのだろうが‥)
日本映画にありがちなイケメン枠とか、藤原竜也的な「うおぉー!!」演技がないだけでもよかったかと
この手の韓国映画にしては地味
日本だと三池崇史作品にありそうな映画。伏線につぐ伏線、回収につぐ回収。
結構な死人が出るがあまりエグくもなく、あっさり死にすぎたのでは。
韓国のアクションヴァイオレンス感が薄く何それって感じ。スピード感やとんでもない演出が韓国映画の醍醐味だと思う。
「アシュラ」「悪女」などにはほど遠い。
自分の人間性の相場はどのくらい⁈
まず最初に、10億ウォンが日本円でどのくらいなのかというと、ざっと1億円(ネットで相場を調べました)。
人間なんてどこの国だろうが〝現金な〟ものですが、
この言葉は一般的には、節操がない、という意味合いでよく使われます。この映画の場合は、倫理観や道徳観や良心に照らして、それでいいのか?という場面が多いのですが、基本、そんなことで悩んでる余裕なんか無い‼️という人たちばかり。
だから、うじうじしてないで、やっちまいな、と割り切れる人が一番強い❗️
などと思って油断してると、すぐに攻守は入れ代わるわ、主導権はあっちこっちに飛び跳ねるわで最後まで我々をハラハラドキドキさせてくれます。キーとなるヴィトンのバッグの運動量はディズニー映画のウサギのキャラクターのようでした。
我々が仲間うちの会話の中で、あいつの人間性を疑う、なんて言い方をする時の〝人間性〟には高潔さとか暖かい人柄、などというニュアンスが強いと思うのですが、この映画で描かれるさまざまな性向だって紛れもなく、〝人間性〟の表れです。
1億円だったらあそこまでやるが、1000万円だったらあそこまでやらない⁉️
自分が困った状況に置かれた時に、金額段階によってどう動くだろうか、なんてことを色々と想像すると、お前の人間性なんて金さえ出せば簡単に買えるぜ、という富裕層の悪人が出てきたら、俺をそんなに見くびるな❗️と啖呵を切って断われる自信は、残念ながらあまりありません。
展開がなかなか面白かった!
大金の入ったヴィトンのバッグの争奪戦。最終的に誰が手に入れるのか予想も出来ないストーリー。
借金のある3人のオムニバス的な展開。
別々の話が少しずつ繋がって行くストーリーが面白かった。
グロいシーンが多目だけど直接的な映し方をしていないので問題なし。
騙し騙されの展開に人間不信になりそう(笑)
最終的にバッグを手にいれたのがあの人じゃなくて良かったです( ´∀`)
悪人たちのバトルロワイヤル
まあ次から次へと悪人が出てきて面白い。悪徳役人、チンピラ、金貸ヤクザ、女詐欺師の面々が金への執着心むき出しにして行われるバトルロワイヤル。大金を手にしたら誰も信用してはいけない。この警句がそのまんま当てはまる展開で目が離せない。
悪人の中でもチョン・ドヨン演じるヨンヒが強烈。初期の馳星周の小説に出てきそうなキャラクターで、良心の呵責とは無縁で気持ちいいくらいの悪人っぷりで、このヨンヒにすっかり感情移入してしまった。
最近見た『監視者たち』で犯罪グループの冷徹なリーダーを演じたチョン・ウソンが、この作品では、ヤクザからいじられる悪徳役人を演じていて、思わず笑ってしまうやりとりも。この手の作品で、女性の観客が多いのもこの人が出てるから?
練られたストーリーの上に、金の前では人の命はここまで軽いのかと、うなってしまうシーンが続出で、人間の醜さをエンタメたっぷりに堪能できる。こういう映画に飢えていたんだよね。どんどん持ってきて。
韓国映画はもう日本の先を行っちゃったかなぁ…。
今年35本目(合計102本目)。
まず驚きなのは、多くの方が触れている通り、日本の作品を韓国が(契約を結んで)映画作品化した、ということ。日本の映画といえば恋愛ものばかりでアクションものといえばほとんどありませんが、お隣韓国は、お正月からあった「新感染半島」などアクションものがものすごく発達していますね…。本場のアメリカ等にも勝てそう…。
日本とは社会的な問題でいろいろ関係は良くないのは確かですが、こういったエンターテインメントの中では仲良くあれば…とはいつも思っています。
ニュースやフォトギャラリー等からわかる通り、いわゆるクライムアクションもの。「汚れた金は身につかない」ということですね。まぁ、日本でもそのように教わりますが、お隣韓国でもそれはその通りであるようです(そりゃ、常識的に考えれば当然な話)。
映倫の指定がG(一般)のため、クライムアクションものといえども表現はかなりソフトになっています。中にはかなり怪しいところもありますが、ギリギリうまく回避されています(ただ、個人的にはPG12程度はつくかな…とは思いました。特にラスト近くの部分)。
ストーリーの筋は明確なものの、結果どうなる?というのがなかなかこれが読めないところ。正直、これを書いちゃうとネタバレになっちゃいますね…。この点はあえて触れないことにしましょう。
エンディングのあの描写の仕方(結構独特じゃないかなと思います…)は賛否両論あるかと思いますが、個人的にはありかなと思いました(むしろ、日本でもある程度工夫してもらえれば…と思うくらい)。
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(参考) 序盤で、「これで5年間行方不明になれば(遺体が見つからなかったら)失踪者扱いだ(から、5年間隠しきるぞ)」というのは、スマホの画面の数字等見る限り、韓国民法を見ているようです(韓国民法では普通失踪は5年で成立(韓国民法27条)、日本は普通失踪が7年(日本民法30条))。
最近、法律系資格に合格していたので、あれ?5年だっけ?と思ってみたら、日韓で細かい差がありましたが、ここはこのからくりの模様です(まぁ、ここでおやって思う方は、法学部の学生さんと、法律系資格の取得者と勉強中の方くらいかなと思いますが…)
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特に加点減点要素なしなので、5.0としました。
しかし上述した通り、一時期は冬ソナブームでしたが、今ではもうホラーもの、アクションものでも韓国には勝てなくなりましたね日本…。
とはいえ、割けるリソースは有限なので、日本は日本で質の高い映画があればそれはそれで構わないとは思っています(今では字幕がついて誰でも海外映画を見られるし、全部が全部同じジャンルだったらつまらないのも確か)。
一方通行
今作の見出しや予告から期待していました。一つ懸念があったとしたら、映倫の区分が「G」だったということです…
かなり退屈でした。一方通行で殺した人が殺されるの繰り返しで大きい変化がなく、むしろ想定通りに殺されていく人々の様子を見ながらほくそ笑んでいました。
とりあえず困ったら殺すみたいな単細胞的な考えだらけな奴らが多くて困りました。特に序盤から登場する口より先にナイフの出るサイコが物語を締めやがるので面白くなかったです。もう少し捻った殺し方や思想があれば良かったのに…
金の取り合いと言いつつ、そこまで金に重点を置いていないようなのでストーリーに納得がいきません。ハラハラもしなかったです。
あくまで個人の意見なので悪しからず。
鑑賞日 2/19
鑑賞時間 13:45〜15:40
座席 自由
2021-2
カネは天下の回りもの。
序盤。とにかく아~이씨!な状況に置かれた方々の、とある一日の出来事が並べられていく。
きっとこの出来事(点)が繋がって、ひとつの線となっていくんだろうなぁと思いながら鑑賞。
物語が進むことに、あぁこうなってこうなるのね!という感覚(語彙力追いつかずすみません)、
見ている者を飽きさせないイベントの連続、
そして個性豊かな、けれど決して友達にはなりたくない類いの登場人物たちに魅せられ、あっという間にエンディングでした。
サスペンス好きにはたまらんね。脳のごちそうですた。
個人的にですが、クソなチョン・ウソンさんが好き(笑)
あ、もちろん『私の頭の中の消しゴム』の優しく強い役柄も好きですが、
本作や『アシュラ』のようなクソっぷりが巧すぎて。
ストーリーの緩急やテンポ、役者の巧みな演技はもちろん、音楽のセンスに心持っていかれました。
エンドロールのテロップもおしゃれでしたし、主題歌を有名歌手にあててないのも高評価(全てがそうではありませんが)。
最後の最後まで、色で例えるならダークグレー、湿度や温度で例えるなら湿っていて生ぬるい、作品が持っている「肌ざわり」を伝えていて、
ひとつの作品として完成されていると感じました。
全93件中、61~80件目を表示