「男の子のための映画」ステージ・マザー 卑猥堅さんの映画レビュー(感想・評価)
男の子のための映画
「ゲイの友達がいる」ことを殊更にアピールするような女には観て欲しくない。これは俺の、俺たちの映画だ。リッキーもネイサンもチェリーもみんな俺だった。
彼(あるいは彼女)らはゲイである。それは社会的には普通ではなく、親からは男の子として育てられてきた。本当の自分を親に認められずに家を飛び出し、自分らしく生きる道を選ぶ。
これはなにも性別に限った話ではない。親子で価値観が違うのは当たり前で、親の理想とする子供像と子供が求める生き方は往々にして異なる。
保守的なテキサスに暮らす両親とゲイの息子という対比でわかりやすく表現しているのが本作というわけだ。
親に認めて欲しいがどうせわかってもらえないと諦めて生きる息子、息子の気持ちをわかろうとしない親。息子が死んだことによって初めて親子の想いの違いに向き合っていく。
母の愛は海よりも深い。全編泣きっぱなしだった。もしかしたら俺マザコンかもしんねーな。
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